困った人のこまりごろ~保健所精神保健福祉相談員の日常
2024年12月24日、私にとって単著としては3冊目、共著を含めると5冊目の本が発刊となります。タイトルは「困った人のこまりごと」。
家族や周りから困った人とのラベルを貼られ、問題事例、困難事例扱いされる人たち。相談機関にどうにかしてほしいとの声が挙がるものの、困っているのは本人ではなく、周りのため、相談機関からはどうすることもできないとの話が出る。ただ、話はどうすることもできないでは終わらず、その人のことで困っている人は、困った人をどうにかしようとする。周りが困らないようにしようとする。自分たちとは離れた場所に、移す、隔離することを求め、その理由として精神的な問題を話す。精神的におかしいから周りが困ることをする。その人は精神科病院に行き、治療を受ければ良い。一見するとその人のことを考えていそうな感じもするが、結局は自分たちとは関係のない問題として、自分たちには目の届かないように、その人を遠ざけようとする。そんな話を仕事の通じて、沢山受ける中で、私は困った人と周りからラベルを貼られた人の困っていることが気になるようになりました。
幻覚、妄想、アルコール・・、様々な理由をつけて、私のところに来る相談の数々。一人一人と向き合いながら、見えてくることは何か?私たちはどのように向き合い、関わっていったら良いのか?そんなことを考えた本になっています。
これまで現役の保健所相談員が書いた本を見たことがないため、このような本は初めてではないかと思います。保健所相談員をして10年が経過し、一つの区切りを迎える中でまとめた文章。ぜひ、多くの方にご覧頂ければと思います。よろしくお願い致します。