16通目「トラウマとの向き合い方~話すことへの不安や恐怖~」
こんにちは! 前回の記事では、「トラウマ」の基本的なことについて、簡単に触れました。今回は、この「話し方サポートコココ」での取り組みや、そこに関わる生徒さん達の普段抱え込んでいるであろう課題により迫った内容に絞って、書いていきたいと思います。
もちろん、「話し方サポートコココ」に関わる関わらないに関係なく、誰もが普段の生活の中で感じている、何か困りごとや息詰まりを感じている方たちにも、少しは参考になるポイントがあるのではないかなと思うので、興味関心のある方は、是非ご一読頂けると、とても嬉しいです。
ただ、コラム記事を書くにあたって、いつも気をつけていることは、一人一人が抱えている問題に対する答えに、正解不正解はないということです。例えば、育児に関する本についても数えきれないくらいの本が、世の中に出回っています。その本を読んで助けられる人もいるし、同じ本を読んでも効果を感じない人もいます。正解を求めるあまり、よけい息苦しさを感じてしまっては、元も子もありません。
「こんな考え方もあるんだ。」と参考までに読む、そして「これならできそうだな」と思ったら試しに実践してみようかな~ぐらいの気楽な感覚で、このコラムを読んでもらえたらいいなと思い、私なりに考えて書いています。
さて、「話す」という部分でのトラウマには、どんなものがあるかいくつか挙げてみましょう。よく話に聞いたり、本等で目にしたりするのが、大体次のようなものでしょうか。
これらのことがきっかけとなって、話すことへの不安や恐怖が自分の中に植え付けられ自信をなくしてしまい、この後も似たような場面になると途端にうまく話すことができなくなったり、声が思うように出なくなったり、パニックを起こしたり、その人にとって苦しい症状が現れたりします。
このようなトラウマによる苦しみから抜け出すことができないという状況にあるという方は、一旦ここで立ち止まってみましょう。そして、2、3分ほど目を閉じて何も考えずに深呼吸してみましょう。(2、3分にこだわらず、「落ち着いたな」「すっきりしてきたかも」という感覚になるまで何分でも)
そして、次のように、自分に優しく労るように語りかけてみて下さい。
①話し方で〇〇と言われて、自尊心を傷つけられた時は辛かったね。
起きたことで味わった感情や気持ちをなかったことにしないことが大切です。実際に感じたことや思ったことを否定せずにそのまま優しく受け止めることで次のステップに進みやすくなります。自分の中から湧き上がったネガティブな感情に対して「そうだったんだね」と優しく語りかけてあげることで、自分自身に対して少しずつ優しくなれます。
これは、話し方に限らず、他の場面でも同じことが言えるのではないでしょうか。
②話し方についてのトラウマを抱えて、毎日頑張っている自分はエライね!!
ここでいう「頑張る」は何かを成し遂げるということではなく、生きていることそのものが素晴らしいという意味です。
傷ついたことでトラウマを抱えてしまっても、今この一瞬一瞬を生きている自分は、それだけで充分に頑張っているということを認めてあげましょう。思う存分褒めてあげることで、体中の緊張感が解きほぐれていくでしょう。
③そのままの自分でいいんだよ。ありのままで大丈夫!!
自分は、「そのままで価値のある尊い存在なんだよ」ということ、つまり『そこにいるだけで尊いし、無理に変わる必要はない』という意味で、ありのままの自分をそのまままるごと愛してあげましょう。両手で自分の頭や腕、肩を優しく撫でながら、語りかけてあげるとで、より心がほぐれていく感覚になると思います。
④他人の評価に振り回されなくてもいいんだよ。一人一人ちがっていい。
自分の人生は自分のもの。他人が決めるものではないし、他人によって変わらなければならないということもないのです。話し方についても、『みんなちがって みんないい』なのです。他人が勝手に決めた価値観に縛られる必要はありません。
長文になりました。次回の投稿は、「トラウマとの向き合い方のまとめ」になります。話し方サポートコココのスタッフも私もですが、何かしらトラウマを抱えています。でも、それぞれに頑張っている自分を褒めたり労ったりすることで、一日一日を過ごしています(*^^*)そんな私達ですが、皆さんの抱えているトラウマに寄り添い、少しでも心が軽くなるお手伝いができると嬉しいです。気軽にコココの扉をトントンとしてみて下さいね。