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14通目「スピーチにおける心がけについて~体験談その③~」

 「スピーチにおける心がけについて~体験談~」の記事を、これまで2回投稿してきました。

 記事の内容は、2回ともスピーチ本番に向けての事前準備として、どんな準備内容があるのか、それぞれの準備の段階において大切なことは何かについて、これまでの経験も併せていろいろ話してきました。
 今回は、事前準備から本番が終わるまで、全体を通してもっとも大切だと思われることについて、触れていきたいと思います。
 結論から言うと、スピーチで一番大切なことは、「話し方やリズムのとり方の上手下手」などといったコツをつかむことではないということです。これまで準備に時間をかけることの大切さについて話してきましたが、それ以上にもっと大切なことがあると思っていることがあるので、今回はそのことについて書いていきますね。 

 大勢の前でスピーチをするということは、それなりに緊張もしますし、いつもの自分とは違うテンションになり、本来の力を発揮できるかどうかは、事前にどれだけ練習を積んでも本番になってみないとわからないということが多いものです。 
 緊張のあまり真っ白になって、言葉が止まってしまうなど、練習通りにいかない本番も数知れずあるでしょう。私も、緊張しすぎて1時間半の講演のところをたったの20分で終わらせてしまったという、今思い出しても穴があれば入ってしまいたいくらい恥ずかしい思いをしたという苦い経験があります。
 人前でスピーチするにあたって、それなりに準備をした上で本番で練習した成果を発揮することも大切ですが、それ以上に大切なことがあると私は思っています。

 それは、「どれだけ想いを込めて、自分の言葉として発することができるか」です。どんなに話し方が上手で、素晴らしい言葉を並べていたとしても、「想い」がなければ、相手に伝わらないでしょう。
 スピーチというのは、目の前にいる聞き手の方々とのコミュニケーションでもあるのです。話し手が一人で話して、一方的に伝えているように見えるかもしれませんが、そうではありません。
 スピーチにおいて、話し方のコツや決まりについての基本的なルールのようなものはありますが、それにこだわりすぎるあまり、肝心の「想いを伝える」「相手に寄り添う」気持ちを忘れてしまうと、聞き手の存在を無視してしまうという残念な形でのコミュニケーションになってしまいます。
 「分かってほしい」と一方的に話すという形では、相手に想いは伝わりません。相手の心に思いを馳せながら、相手に語りかける、相手の気持ちに寄り添う、そんな姿勢が、言葉に伝えたい想いがこもり、相手に自然な形で伝わっていくのではないでしょうか。
 それが、コツや技術などといった形だけではない、生きた言葉として、相手の心に揺さぶりをかけることもあります。そこで相手との心の交流が生まれるのだと思います。

 スピーチにおいて、もっとも大切なことは「想いをどれだけ込めて伝えることができるか・相手の想いにどれだけ寄り添えるか」そのことを意識することで、より丁寧に言葉を扱うことができるようになるでしょう。

 繰り返しになりますが、言葉は、話す人のエネルギーによって、伝わり方が大きく変わってきます。想いの宿る言葉は、生きた言葉として、多くの人の心に伝わっていくものです。いかに上手に話すか、いかにリズムよく話すかだけではなく、聞き手とのコミュニケーションをいかに意識して語りかけることができるか、その心がけが何よりも大切だと、これまでの経験から感じていることです。

 スピーチにおける心がけについて、今回は一番大切なことをお伝えしました。話し方サポート「コココ」におけるレッスンでは、話し方のコツなどについても扱いますが、心がけなどについてもレッスンの中で取り扱っていきます。
 会社や学校など日常生活のあらゆる場面で「話すこと」について、何か気になっていることがあったり、課題を何とかしたいと思っていらっしゃる方がいましたら、いつでもご相談下さい。スタッフ一同お待ちしています(*^^*)

 話し方サポートコココ、詳しい内容についてはマンツーマンレッスンはこちらから、法人向けレッスンはこちらからご覧ください!

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