おいらボーイ🐶 chapter 4.
やぁ、元気にやってる?
おいらは元気さ、創もね。
急に寒くなってさ、毛皮でくるまれてるおいらだって
寒いんだよ。
創なんて寒くて朝起きないんだ。起こすのも一苦労さ。
だけど風邪もひかないで元気に毎朝の散歩はできるから
運動不足にもならずに順調な毎日だよ。
そうそう、話は変わるけど
おいらは人気者だからさ、ご近所でもファンが多いんだ。
ファンの中にさ、かえちゃんって4才の女の子がいるんだ。
その子がさ、朝の散歩のときに時々待っててくれるんだ。
んで、おいらが行くと抱き着いてくるんだ。
ビックリする時もあるけど嬉しいもんだよ。
そのかえちゃんがある日、元気が無くて泣いてたんだ。
どうしたのかな?って心配になっちゃって創と顔を見合わせたんだ。創が「どうしたの?かえちゃん」って話しかけても
返事しないで泣いてるんだ。
何があったんだろう?って心配でおいらは思わず話しかけそうになって創に止められたよ。
時間をかけてゆっくり聞いてみたんだけど、どうもお母さんに叱られたらしいんだ。
創がゆっくり聞いてみたんだ。
かえちゃんが言うには、公園で一緒に遊ぶお友達がいて
その子が引っ越しちゃうんだって。
それでかえちゃんも同じ街に引っ越したくてお母さんに
「かえも引越する」って言ったんだって。
おかあさんが「ダメよ」って言うのに、かえちゃんは何度も
引越したいって駄々をこねて、それで叱られちゃったんだ。可愛いワガママで創と胸を撫でおろして笑っちゃったよ。
子どもってさ、何もわからないから簡単に言うんだよな。
そこがまた可愛いんだけどさ。
おいらたちの散歩は朝が早いから、
公園に誰も居ない時は創はおいらのリードを
外してくれるんだ。んで、競争したりするんだ。
絶対においらが勝つんだけどね。
競走した後は時間になるまで、お互いに好きな事をやる。
創は体操したりしてるな。おいらはいろいろ匂いを嗅いだりして、友達のにおいを探すのが楽しいんだ。
トイレを済ませて創に後片付けして貰ったら、
帰るじかんだ。
来た道を戻るんだけど、その日は少し様子が変わって
男の人がひとりきょろきょろしながら歩いてたんだよ。
見かけたことのない顔だな。近くの人じゃ無い。
おいらは何度も後ろを振り向きながら、時間がないから
創にせかされて帰ったきたよ。
家で、「あの人、何してたんだろうね?」って創に
聞いてみたら、「誰かの家を探してたんじゃないか」って
創は言うんだけど、「なんか、怪しい感じだな」って
そのあとは、いつもの通りバタバタと創は会社に
出かけて行ったよ。
あ、話の続きはまた来週話すよ。じゃあ、またね。
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