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言葉を持つ人間

Win-Winという言葉が私は好きです。

この言葉は、お互いが負担にならないと
いう意味を含んでいると思うのです。

けれど、違う視点から見ると全く違う意味合いを
言葉というものは持ってしまいます。

ネゴシエーター(取引の交渉者)の勉強をしている人が、
交渉術について書いているのを読んだのですが、
ネゴシエーターにとってのWin-Winとは「返報性の法則」
を利用した、自分主体の交渉術だそうです。

つまりは、自分が欲しいものを手に入れるために
先に相手に与える。相手へ与えることで相手から
同様に値するものをもらう、
という考え方のようです。

同じ言葉なのに、使う人によって
まったく意味が違ってしまう事があるんです。

人間は、自分の世界の通常の事は、共通認識のように
思ってしまいますが、相手には相手の世界があるのです。

普段、同じ考えを持つ人たちとだけ付き合っていると、
言葉を伝える工夫というのが、不足がちになります。

わざわざ伝える工夫をしなくても、なんとなくお互いの情報を持っているので丁寧な説明を省いたり、
どちらかが変わらない限り、似た感覚でいるので
互いが違うということを忘れやすくなってしまいます。

自分の感覚や認識は自分のものであり、
それは相手とは違うということを
忘れないようにしたいものですね。

言葉が何のために人間に与えられたのかを
深く考えてしまいます。
「察して欲しい」「いつも一緒に居るからわかるだろ」と
自分に都合よく考えて言葉を出し惜しみしてしまう。

誰にでもよくある勘違いですね。
言葉にしなければ、伝えなければ、心で思っている感謝や
大好きな気持ちは伝わらないと気付いてください。

どれだけ、強く思っても思いは思いだけなのです。
念力があるなら別ですが100%相手には伝わらない。
失ってからでは遅いのです。
だから、言葉を発して想いを伝える事に努力してください。





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