話せる記憶と話せない記憶
私たちの記憶には、
「陳述的記憶」と「非陳述的記憶」っていう
二通りの記憶を持っているのよ。
まず、「陳述的記憶」っていうのは、
簡単に言うと、思い出そうと思えば思い出せる
記憶のことで、たとえば、学校で学んだこととか、
楽しかった旅行の思い出とか、
自分が経験したことや知識がこれに当たるの。
ちょっと考えればパッと頭に浮かぶ記憶よ。
それに対して、「非陳述的記憶」っていうのは、
思い出そうとしても具体的には思い出せないけど、
体が覚えている記憶のこと。
ほら、自転車の乗り方や車の運転の仕方って、
一度覚えたら意識しなくてもできるけど、
「どうやって自転車に乗るんだっけ?」って
考えても簡単には説明できないものでしょ?
これが非陳述的記憶よ。
ほかにも、小さいころからの癖とか習慣も、
実はこの非陳述的記憶に入ってるの。
気づかないうちに、いつも同じような行動を
繰り返していることってあるでしょ?
そういうのも、無意識に染みついた
あなたの記憶の一部なの。
だから、あなたがどんな考え方や
物の見方をしているかって、
実はあなた自身はあんまり気づかないことが多いのよ。
無意識にやっていることだから、気づきにくいよね。
それが、人が変わるのが難しい理由でもあるわけ。
これと同じように、自分のものの見方や捉え方、
ものの考え方なども、非陳述的記憶に当てはまるの。
私たちは、自分が、
普段、どのようなものの見方や捉え方をしているか、
あるいは、どのようなものの考え方をしているか、
ということに、
ほとんど自分では、気づくことができないの。
じゃあ、どうやって変わる方法を見つけるか?っていうと、
あなたを客観的に見つめること。
要するに、自分自身を分析して知る事が大切になるの。
あなたが無意識にやっていることに気づけるようになると、
そこから変えていけるヒントが浮かぶようになるのよ。
日ごろから、自分を知るという事が大切なのね。
夜、休む前に一日を思い起こして、その日何があったのか?
その時、どんな気持ちだったのか?を知るだけで
自分自身を理解することはできるのよ。