子どもが思い通りに動かない時

支援級あるあるで、全体で動くときに動きたがらない子がいる。

それぞれ個別で対応するには人手が足りない…とかいう大人の都合や、まずはそこに行くことでその子の世界を広げられる確信がある、とかで、どうしてもその子に全体の場に移動して欲しい時、どうするか。

私は迷わず交渉する。
「今回は一緒に行ってほしい。どうだったら行ける?」
と。
結果、端っこで見てるだけでも構わないし、何か暇つぶしを持って行ってもいい。

でも、私がそうすると、支援級の先生にすらビックリされることが多く、私が逆にビックリする。

「絵を描いてていいよ。」
「一人でだったらオセロ並べててもいいよ。」
と、交渉が成り立ってるのに、勝手に辞めさせようとされたりする。
「この子は今日はここに来るのが課題なんで、いいんです。」
と、説明して、席を配慮したり場合によってはパーテーションで区切ったりして、理解してもらう。

意外と子どもたちはズルいと言わない。
もし、あの子ズルい!って言う子がいたら、その子も何か抱えてて支援を必要としてる、と私は考えるから、その子にも「どうしたい?」と訊く。

そのうちみなさん理解してくれて、勝手にやめさせようとする人はいなくなる。

が。

やっぱり大人って言うこと聞かせたい&聞くと思ってるんだな、と思う瞬間はよくある。
有無を言わさず参加させられてる場面、力づくで参加させられてる場面、逆になんともならなくて放置されている場面を見かける。

先日もそんな場面があって、どうしたら参加させられるかみたいな話になった。

「その子が引っかかってるところを一つ一つ解いて、妥協点を探る、その子の意思を尊重しつつ、こちらの想いも伝える、それしかないと思う。」
「対話が足りない、と思う。」

ということを伝えてみた。

と言う私だって、思ったところで交渉が成立せず、妥協することはある。
強めに私の思いを通すこともないとは言えない。
でも、お互いの思いを伝えあって「交渉する」ということは伝えられると思っている。

前任校の管理職が、
「先生が全校集会に支援級の子どもたち連れてきた時、ホワイトボードとマーカーを持ってて、それを渡して落ち着いて参加してるのを見て、こうするのかー!と思った。」
と言ってくれたことがあった。
そんなことを見てて、それにダメ出しをしないで見守ってくれるなんて、ホントにできた管理職だった。

あと、先週伝えたことは、
「一つ一つ自分でできることを増やしていかないと、いつまでも先生は大変なままで、本当に必要なところに手をかけてあげられない。」
ということ。

私より支援級経験長い先生だからどうとかではないな、とも思うし、
こればかりは残念ながら経験より感性だなと思うことが多くて(支援級の経験なんかなくても通じる先生はいる)、
人のやり方に口を挟むのは好みじゃないので黙ってフォローしてきたけど、
やっぱり私が伝えられることは伝えようと思う。

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