京うつくし図鑑‐6 [京都タワー秘話]
みんな大好き、ニデック京都タワーの歴史と伝統
1953年頃、この地に京都タワーが建つ以前は、京都中央郵便局が存在していた。その年に郵便局の移転が決定し、その後、この京都の玄関口に産業・文化・観光の一大センターを確立する目的で、「株式会社京都産業観光センター」が設立された。
1964年、東海道新幹線が開通。また同年は東京オリンピックが開催された年にもあたる。その年の12月25日にタワービルが完成し、3日後の12月28日にタワー展望室がオープンした。タワー完成は大変評判となり、開業日から新年にかけて、1日約5,000人もの来塔者で賑わるほど大盛況だった。
開業50周年を迎える2014年、エレベーターの改修工事や外壁の塗り直しが行われた。エレベーターは京都を代表するお寺をイメージした金色と銀色のデザイン。金色のエレベーターには京都の名所のシルエットが、銀色のエレベーターには京都三大祭のシルエットが装飾され、注目を集めたのである。
それからも多くの国内外の観光客が訪れるようになり、そのサポートを目的に、2015年6月には訪日外国人向け観光案内所がオープンした。2019年6月には、来塔者数がのべ3,200万人に達した。その年の12月28日には、55周年を迎えたのである。
そして、2024年4月1日には名称を「ニデック京都タワー」に変更した。これからもニデック京都タワーは、国際文化都市である京都の玄関口としてふさわしいランドマークであり続けることは間違いない。
京都タワー、このうつくしいフォルムができるまで…
・京都タワーの歴史
1953年頃、現在のニデック京都タワーが建つ前、この場所には京都中央郵便局が存在していた。1953年(昭和28年)に郵便局の移転が決定され、その後、この京都の玄関口に産業・文化・観光の一大センターを確立するために「株式会社京都産業観光センター」が設立された。
1964年は東海道新幹線の開通と東京オリンピックの開催で注目された年である。その年の12月25日にタワービルが完成し、3日後の12月28日にタワー展望室が開業した。開業日から新年にかけて、1日約5,000人もの来塔者で賑わった。
2014年には開業50周年を迎えるにあたり、エレベーターの改修工事や外壁の塗り直しが行われた。エレベーターは京都を代表するお寺をイメージした金色と銀色のデザインであり、金色のエレベーターには京都の名所のシルエットが、銀色のエレベーターには京都三大祭のシルエットが装飾された。
その後も多くの国内外の観光客が訪れ、2015年6月には訪日外国人向け観光案内所がオープンした。2019年6月には、来塔者数がのべ3,200万人に達し、同年12月28日には55周年を迎えた。
2024年4月1日には名称を「ニデック京都タワー」に変更した。これからもニデック京都タワーは、国際文化都市である京都の玄関口としてふさわしいランドマークであり続ける。
京都タワーの構造と特長
白くなめらかなフォルムが特徴的なニデック京都タワーは、世界に誇る建築構造を持っている。鉄骨を一切使わず、円筒形の鋼板をつなぎ合わせる「モノコック構造(応力外皮構造)」を日本で初めて採用しているのだ。設計安全率は一般の建築物の2倍以上を想定しているため、台風や地震にも強い、安全設計が施されている。
このタワーは、地下3階・地上9階のビルの屋上に建っている。約800トンもの重さがビルにかかるが、構造の工夫によって、建物の機能を損ねることはない。京都の街を照らす灯台をイメージしたこの白くほっそりとしたタワーは、かつての家々の瓦屋根を波に見立て、海のない京都の街並みを静かに照らし続けている。
京都タワーの建築家
ニデック京都タワーの設計を手掛けたのは、日本近代を代表する建築家、山田守(1894-1966)である。彼はモダニズム建築を実践し、曲面や曲線を用いた個性的で印象的なデザインの作品を数多く残している。代表的な建築物には「旧東京厚生年金病院」、「東京水道局長沢浄水場」、「日本武道館」などがある。
京都タワー建築の背景
京都では「東寺の塔よりも高いものは建てない」ことが不文律となっていた。古都の景観を乱すという批判を受け、1972年に施行された「京都市景観条例」に制定された巨大工作物規制区域設定の1項目として活かされることとなった。
基礎情報
高さ: 地上131m
開業日: 1964年12月28日(工期1年10ヶ月)
総重量: タワー部分のみ約800t
階段数: 塔体内355段
耐えられる風速: 90m/秒
収容人員: 展望室には約400人程度収容可能
ニデック京都タワーの展望室の魅力
京都市街で最も高い地上100メートルの展望室からは、古都・京都の絶景パノラマが楽しめる。四季折々、そして時間帯によっても異なる表情を見せるその景色は、訪れるたびに新たな魅力を発見できる。春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、それぞれの季節が織りなす美しい京都情緒を堪能できる。展望室から見渡すはんなりとした京都の街並みは、まるで遠景に移る日本画の風情が訪問客の心に残ると高く評価されている。