「究極の一つ」「夫婦」同じ骨壷に入りたい
グリーフを通じて様々なご夫婦、ご家族に接し、つくづく百人百様だなあと思います。
Y子さんからのご相談は、
お亡くなりになったご主人に対する思いを実現するためのご相談です。
Y子:「主人の遺骨と私の遺骨を一つにして欲しいんです」
ご主人のご遺骨と離れがたく、冷たく寂しいお墓に入れることにとても抵抗感があるらしく、ずっと考えて出した望みは「ご主人と一つになりたい」ということらしいのです。
そして一つになるための方法として
Y子:「主人の遺骨を粉骨にして、自宅で保管し、いずれ、私の逝く日が来たら粉骨にしてもらい、主人と同じ骨壷に入いり混ぜて納骨してもらいたい。混ぜて一つになれると思うだけで気が落ち着くんです。このことは子供にも伝えて了解してもらっています。」「両親を送った時にこんな思いはなかったのに、主人に対してこんな思いになるとは思ってもみませんでした。夫婦って他人なのにねえ・・」
Y子さんのように、連れ合いをそんなふうに思える人生は本当に幸せです。長渕剛さんの「ひとつ」の世界を垣間見たようでした。
深くご主人とご自身のことを考え、ご家族に負担にならないような選択をされ希望を叶えることはとても大事なことで、グリーフケアに直結します。
埋葬や供養の形はものすごいスピードで多様化してきました。これからもそれは変わらないように思います。従来の形が継承されるのもいいし、新しい選択でもいいし、家族が納得でき、真に亡くなった人のことを想える埋葬や供養に出会って欲しいと思います。