骨壺専門店のグリーフケアアドバイザー

手元供養専用の小さな骨壺専門店を営んで15年目。全く知らない世界へ飛び込んで、多くの遺…

骨壺専門店のグリーフケアアドバイザー

手元供養専用の小さな骨壺専門店を営んで15年目。全く知らない世界へ飛び込んで、多くの遺族の方々にお逢いしてきました。自身も思春期に父を亡くし片親家庭に育つ。自身の体験やグリーフケアアドバイザーとしての経験を発信します。

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ガタガタと飛ぶ蝶

庭に咲いているローズマリーには 紫の花が年中咲いています。 その花を求めて季節外れの蝶が飛んできます。 季節外れの蝶は弱々しく飛び方もスムーズではありません。 一生懸命に羽を動かしながらガタガタと飛びます。 ローズマリーで羽を休め、又、ガタガタと飛び立ちますが、 翌日、溝で発見することもあります。 多くの遺族の方に聞かせてもらった悲しみや苦しみは 時間が経ち故人の人生を俯瞰してみることができた時、 懸命に生きてくれて「ありがとう」と感じることができます。 送るべき人を送

    • 「母は苦労ばかり」遺った父にあまり良い感情を持てない子

      「母は父に苦労ばかりさせられてきましたから、遺った父にあまり良い感情を持っていません」と、カウンセリングの中に出てくる両親のお話。 私も強烈にそう感じていた頃がありました。 義祖母、義父母、小姑のいる自営業の家に反対されて二十歳そこそこで嫁入りし、私が生まれ、次から次へと。合計4人。まだ、洗濯機はなくタライの時代だったそうで、全員の洗濯物をするのに半日かかったと言ってました。 冬場には手がガザガザで、今もあるのかどうか?分かりませんが桃の花というハンドクリームを塗っていた

      • 「死別」辛い記念日をコントロールする

        死別の悲しみは行きつ戻りつで、回復傾向にあるなあと感じることがあっても、突然、悲しみが襲ってくることがあります。 ほんのちょっとしたことで、悲しみを辛く感じたり、重く感じたりするものです。 過ごしやすくなるこれからの季節から年末や年始に向けて、故人との思い出や〇〇記念日がある方も多いことだと思います。 多くの人方が辛く感じる「記念日」に起こる記念日反応。 自分や故人の誕生日、結婚記念日、クリスマスや正月等の家族の思い出の日等は、遺されたものにとって象徴的であり、こういった

        • 「究極の一つ」「夫婦」同じ骨壷に入りたい

          グリーフを通じて様々なご夫婦、ご家族に接し、つくづく百人百様だなあと思います。 Y子さんからのご相談は、 お亡くなりになったご主人に対する思いを実現するためのご相談です。 Y子:「主人の遺骨と私の遺骨を一つにして欲しいんです」 ご主人のご遺骨と離れがたく、冷たく寂しいお墓に入れることにとても抵抗感があるらしく、ずっと考えて出した望みは「ご主人と一つになりたい」ということらしいのです。 そして一つになるための方法として Y子:「主人の遺骨を粉骨にして、自宅で保管し、いずれ

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          そのお墓、一体誰が守っていくのですか?80歳前半の男性。男尊女卑の価値観が根強いのです。

          終活セミナーでの出来事。 ご夫婦で参加されていた80歳前半のご主人の問いかけです。 「墓地を以前に購入してあり、そろそろ墓を建てようと考えているが ここに参加している皆さんはどうされるんですか?」と。 参加された皆さんの中には、(継承されたお墓をどうしよう)と考えておられる方もおられましたが、「今スグでなくてもよい」とか「お寺にまだ話していない」等と先延ばしにされていて、具体的に行動していない方が大半でした。 埋葬方法で私たちが真っ先にイメージするのは「お墓」です。 こ

          そのお墓、一体誰が守っていくのですか?80歳前半の男性。男尊女卑の価値観が根強いのです。

          骨壺専門店を起業

          骨壺専門店を起業して16年目。 お客様にもよく聞かれます。 「どうして、始められたんですか?」って。 それは自分でも不思議で、行きつくまでに別の道もあっただろうに 「よし!骨壺専門店をやる!」と奮い立ったわけではなく、 思えばあらゆる出来事がここに通じていたというか。 そう思えたというか。 砂場の穴にストンと入った感じです。 骨壺の周辺にある宗教や供養や埋葬のことも深く知りませんでしたが、 お付き合いする業界の方々やお客様から、学ばせていただいたという面が多分にあり現在に

          「死別」気づかないストレスを排除してしっかり休もう

          人生において一番大きなストレスをもたらすのは「死別」です。 (自分はもう大丈夫)と思っていても死別からの回復は行きつ戻りつです。 死別という環境の変化は、自分たちが考えている以上のストレスを心身が抱えます。 わけもなく涙が止まらなくなったり、心が痛くなったり、休んでいるのに疲労感が取れなかったり、心身の限界がきて初めて気がつくケースもあります。 ストレスが蓄積した場合、身体から症状が来て、頭痛やおなかに不調が出たりします。頭痛やおなかの症状がメンタルのサインとなります。

          「死別」気づかないストレスを排除してしっかり休もう

          「死別」亡くなった人との絆を保ちながら生きる

          大切な人を亡くして遺された人はどう生きていけばいいのか? 葬儀が済んでからの法要(例えば初七日や四十九日、一周忌、三回忌等)の 宗教的意味合いはさておき、 グリーフケアの観点から見ると、 亡くなった方や先祖、家族、親しい人との繋がりを 自然と再確認できる行事であり、 私たちはこうした時間の中で 穏やかに癒されてきたということが多分にあります。 例えば、故人の友人から「君が生まれた時の喜びようは尋常じゃなかった」と私たちが知らないお話が聞けたりします。 知らない故人を知るこ

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          「死別」手元供養に遺髪はとっても優秀

          手元供養の骨壺を販売して16年目になります。 大切な人が残した「ご遺骨」や「ご遺髪」等を、自宅に置き供養することを「手元供養」と言い、当初はお墓やお仏壇を持たなくっても、自宅で祈り場という拠り所を確保するものでしたが、時が経ち、手元供養もずいぶん様変わりしてきました。 お墓はあるけど手元にも置いて大切な人を偲びたい方や分家で、仏壇まではとお考えの大切な人を亡くされた方、自宅で仏壇のように手を合わせる祈りの場所が欲しい方、最愛のお子様を亡くされた方、毎日、語りかけたい方、離

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          「埋葬と供養」戒名も必要なく、離婚しても入れる家墓

          「理想のお墓が購入できたので、骨壺を見に来ました」と来店された50代のご夫婦。ご購入されたお墓の話に花が咲きました。 「お花やお香を持っていかなくても手ぶらでお参りができ、ご住職が、戒名も費用負担があるから必要ないでしょ。儀式後のお食事なんかも、近隣にたくさんの食事処があるのでそちらの方でどうぞ。なんです。購入費用も年会費も考えていたより安かったし、離婚した子供も入れるお墓なんです。それにご遺骨の数にも使用期間にも制限が無く、3年間年会費の払込が無ければ永代供養塔に移して供

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          「死別」 不安で眠れない老後資金問題。

          老後、2,000万問題でびっくりしたのに、それでは足りない説も浮上し、「物価が上がるので投資しなければ現金の価値は下がります」だって。投資の資金はどこにあるのって感じ。 そこに、少子化対策の財源は医療保険料に1人当たり月額平均500円弱の負担増になるらしい。「歳出改革と賃上げによって、実質的な負担は全体として生じない」と増税眼鏡と揶揄される方が言っているが、歳出改革と賃上げをしてから言ってという感じ。 「サイエンス」という科学雑誌に「知能テストの結果と、収入の多寡には明確

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          遺族の方や誰かの「何か」になれば。

          「骨壺専門店」を起業。全く知らない世界へエイヤーと飛び込み、早15年。多くの遺族の方々にお逢いしグリーフケアアドバイザーとして10年になります。 自身も思春期に父を亡くし片親家庭に育つ。 自身の体験やアドバイザーとしての経験を発信しています。遺族の方々や誰かの「何か」になればと思っています。 私が「グリーフケア」を学ぼうとしたのは、多くの遺族の方にお逢いしていく中で対応に苦慮し、心理学を学べないかということが発端でした。「グリーフ」という言葉すら知らなかったので、私自身

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          「死別」来世では、公務員か会社員の専業主婦の人生を歩みたい。

          とっても気になる記事見た。 「片働き・年収800万円」の世帯と、「共働き・年収400万円×2」の世帯。 どちらも世帯年収は同じ。 将来の夫婦の年間年金額は「片働き・年収800万円」の方が「3万円」多く、年金保険料の負担は「片働き・年収800万円」の方が100万円少ない。どちらも「片働き・年収800万円」の方が有利なのだ。 所得税も比較してあり、東京都在住夫婦場合、「片働き・年収800万円」の家庭の所得税は約45万円で、「共働き・年収400万円×2」の家庭の所得税は約17万円

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          舞う、ラジオ体操のカード

          愛犬が逝き、運動不足を自覚する日々が続き、 一眼発起した4年ほど前 ユーチューブを見ながらのラジオ体操第1 体をねじる運動の次の 腕を上下に挙げる運動がどうもうまくいかない。 手を肩にやり、腕を上げ、足を1歩横に、腕を下げ足を元の位置に・・が 1テンポづつ遅れてリズムにのれないのです。 一念発起して「ウオーキング」を始めるが、〇〇へお買い物等という目的があってのウオーキングはできるが、ウオーキングのためのウオーキングが継続できない自分だと気づいた。 以降、「腹筋くん」「バ

          「死別」順番通りに逝ける幸せ

          年明け早々に起こった能登半島地震や日航機炎上事故 絶え間なく起こる事件や自死のニュース ご遺族のその後に長く影響を及ぼす事柄なので 職業柄、どうしてもご遺族が気になります。 ご来店されるご遺族の方々には大まかな傾向があります。 これはお会いする瞬間で感じます。 皆さん、悲しみの中にいらっしゃいますが、 支えられるものを持つ人と持たない人ということだと感じています。 支えられるものは人や物、宗教、思い出、約束等で、 家族のある人、ない人に限りません。 普通に順番通り亡くな