透明と極彩色
私は私の体が透明であればいいと思っている。美しさに欠けた中途半端な身体なんて見えない方が社会のためだ。
みすぼらしく痩せた上半身と、自分のものであることを信じたくないほど膨れた下半身。間延びしたような印象を抱く長い顔に、短くて丸い指。どれだけ治療しても良くならない全身のニキビと、日光浴好きがたたってできたシミだらけの皮膚。
自分の全てが汚いとすら思う。
私は自分の存在が極彩色の鳥の様になればいいと思う。通りすがるすべての人が振り替えざるを得ないような存在。
現状の私は誰にも見えないような、何も成せてない人間。何者でもない人間だ。
いつか誰かが見つけてくれたら。
そんな他力本願の気持ちをずっと抱えて孤独を愛しながら生きている。