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インドネシア留学 #6コミュニケーション(communication)

インドネシアに来て、今日でちょうど2ヶ月が経った。

悔しくて、辛くて、泣いてしまう。そんな日もある。
留学の現実を伝えたい。

前回までの記事で、インドネシアに移住したいくらい楽しいと書いた。
その感情は、事実である。
今までの留学に関するnoteの記事はこちらのマガジンから↡。


しかし今まで書いたnoteを撤回したいくらい、辛くて泣きたい日もある。

今日の記事は少し重め。
日本人としてのアイデンティティや、私自身が経験した苦い思いを書く。

上記のように書くと、読みたくなくなる方もいるかもしれない。
でも、料理で考えてほしい。
甘いものを食べたり、毒素が溜まったりするときは、苦みのある春野菜を食べてデトックス作用を得る。
最初は少し重いかもしれないが、最後はハッピーな気持ちになる、そんなnoteを今回は書く。


<私の言語>

留学に来たからこそ、生まれる不安や苦しみ。

例えば、
将来どうしよう??
大学3年の私は、ちょうど進路選択の真っ只中。
就活?院進?起業?それとも海外移住…??
また、私の専門性って何だろ??
留学に来て2ヶ月経ったけど、英語力が向上した実感がない。このまま終わってしまうのでは?、どうしよう。
などなど。
現地で生活しているからこそ抱える悩みは尽きない。
ただ、特に大きな悩みは…
コミュニケーション

留学期間中、私は主に8人の多国籍の留学生やバディと過ごすことが多い。
毎日このメンバーと一緒に過ごすため、コミュニケーション言語はほとんどが英語だ。(インドネシア語や各国の言語も時には登場する。)
ただ、私は、英語以外のもう一つのlanguage(言語)を使っている。
え?そんな言語が存在するのか?と思うひともいるかもしれないが、存在するのだ。

英語以外のもう一つの言語

それは、ボディラングエッジ(body language)である。
今やgoogle 翻訳などで、簡単にコミュニケーションを取れるようになった。しかし、AIも流石にボディラングエッジ(body language)までは、正確に読み取ることはできない。
人間にしか出来ないコミュニケーションの一つ。
だからこそ私は、コミュニケーションをとるうえで、このボディラングエッジ(body language)を重視して生きてきた。

例えば、人と話す時は、相手の目を見て、頷きながら聞く。

私は、友達から表情が豊かと言われることが多く、高校の時のあだ名は
表情筋」だった笑

また、チアをやっていた経験も影響している。
チアリーディングは、競技に加えて、ずっと笑顔でいることが求められる。
それも、何種類もの笑顔を作り、表情を変えながら演技しなければならないのだ。高校時代にはコーチに、
「ここの笑顔は怖い」
と言われて、何度も鏡の前で練習した。
このチア部の特訓もあって、普段のコミュニケーションでは、体で表現することが多かった。

そして、私はこのボディラングエッジ(body language)を用いた方が、心と心で通じ合うことが出来ると思っていた。
私が叶えたい夢も、この想いが根本にある。
笑顔でコミュニケーションが取れれば、平和な世界に繋がると思っている。

高橋優の”福笑い”を聞いた時、その自信は確信に繋がった。

きっとこの世界の共通言語は 英語じゃなくて笑顔だと思う

子供だとか大人に関わらず 男だとか女だとかじゃなく

あなたが今楽しんでいるのか 「幸せだ」と胸張って言えるのか

それだけがこの世界の全て

高橋優 福笑い 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)


コミュニケーションには、言葉だけでなく、表情や身振り手振りで伝える。私は、このようにボディラングエッジ(body language)で会話をするバーバルコミュニケーション(Verbal communication)と呼ばれるものが得意。


<コミュニケーションの分類>


ここで、コミュニケーションの言語や定義を整理する。
コミュニケーションは、いくつかに分類することが出来る。

ハイコンテクスト・ローコンテクスト

まず、ハイコンテクスト(High Context)とローコンテクスト(Low Context)。
コンテクスト(context) とは、文脈や場面のことである。

1⃣ハイコンテクスト(High Context)は、コミュニケーションや意思疎通を図るときの言語や価値観、考え方等が非常に近い状態のこと。
具体的には、「空気を読む」というように前提の知識や暗黙の了解がお互いに理解できているからこそ可能なコミュニケーションスタイルのこと。
日本は、特にハイコンテクスト文化(High Context culture)である。
2⃣ローコンテクスト(Low Context)は、知識やカルチャーの理解がなくても分かる、シンプルで明快なコミュニケーション方法のこと。
言葉が細かく分かれている英語の性質を踏まえると、英語圏では、ローコンテクスト文化(Low Context culture)である。

ハイコンテクスト・ローコンテクストの図式化(PWで作成)     
参考文献:https://designfirst.co.jp/magazine/2022/09/24/blog147/


ノンバーバルコミュニケーション(Nonverbal Communication)・バーバルコミュニケーション(Verbal Communication)

次に、ノンバーバルコミュニケーション(Nonverbal Communication)とバーバルコミュニケーション(Verbal Communication)である。
日本語では、非言語コミュニケーションと言語コミュニケーションと訳せる。
(意味:verbal=言語の)
1⃣ノンバーバルコミュニケーション(Nonverbal Communication)は、表情や声のトーン、身振り手振りで、相手とコミュニケーションすること。
2⃣バーバルコミュニケーション(Verbal Communication)は、会話や文字、印刷物などで行われる「言語的なコミュニケーション」である。

ノンバーバルコミュニケーション・バーバルコミュニケーション(PWで作成)
参考文献:https://www.wowtalk.jp/blog/verbal-communication.html?doing_wp_cron=1727846127.4596669673919677734375#i-3

ボディラングエッジ(body language)

ボディラングエッジ(body language)は、1⃣ノンバーバルコミュニケーション(Nonverbal Communication)のうちの1つである。
具体的には、身振り手振りなどである。

ボディラングエッジの立ち位置(PWで作成)

<泣いた日>

コミュニケーションの分類から、私自身の留学中での具体的なコミュニケーションについて話を戻す。
上記の分類の中では、1⃣のハイコンテクスト(High Context)・ノンバーバルコミュニケーション/ボディラングエッジ (Nonverbal Communication/body language)を使っていた私。

そもそも、それは自分のアイデンティティであり、誇りに思っていた。
しかし、ボディラングエッジ(body language)では乗り越えられないものがあることを留学に来て学んだ。
留学生同士、深い関係を築き始めた頃のこと。


伝えられない悔しさ

上手く伝えられない。
当たり前だが身振り手振りだけでは、自分の芯にあることは伝えられない。

具体的な出来事としては、一緒に生活しているホームステイ先での生活のこと。
自分が使用した物は自分で片付けることを前提に生活していた。
しかし自炊した後の食器問題が発生。
一度、洗ってほしい感じを醸し出していたものの、翌日になってもシンクに積みあがっていることが何度かあった。
一緒に生活している仲間だからこそ、いざこざが起こるのは嫌だった。
だからこそ、私の思いを表情や身振りで、察してよ!と思ってしまった。
はっきりと伝えるのも怖く、何となく我慢していた。
なかなか伝わらない私の思い。

この出来事をきっかけに、今までのことを思い出した。
それは、
自分の想いを相手に伝えられない悔しさ
こういう事情があって、こんなふうに言われたから、直してほしかっただよ。
と、すぐに英語で言えない自分の情けなさ。
また頑張って伝えたとしても、相手から返ってくる
“ummmm???” “what did you say??”
と眉をひそめて、何言ってんのこいつ?のような反応。
そして、すぐに私が言ってしまう言葉。
"ohh sorry."
ここで、自分は悪くないのに謝ってしまう自分にも、腹が立った。

このマイナス感情が積み重なって、涙が止まらなかった。
それも、ただの泣き方じゃない。
息が出来ないくらい、泣きじゃくった。
子ども扱いをされたと思っていたが、今の私は子ども扱いされてもいい状況だと気づいた。
留学に来て、子供にかえっていたのだ。

こどもの頃

私はこどもの頃、癇癪持ちで、上手くいかなかったり、悔しかったりすると、良く癇癪を起していた。
その頃の気持ちを、少し思い出した。
なぜ癇癪を起してしまうのかというと、自分の気持ちや感情変化を伝えられない悔しさからだった。
自分の中には考えがあるのに、うまく自分の状況を説明できない。こどもながらに、自分の語彙力のなさに悔しさがあったのだ。
今と昔では状況が異なるが、同じ伝わらない悔しさの感情を抱いていたのだ、と気づいた。
今は、英語で説明できない。
昔は、日本語で説明できない。
まさか、20年前の自分が抱えていた感情を再び感じて、この年になって子どもになるとは、想像していなかった。

仮に、日本人同士のコミュニケーションを行うなら、普段は阿吽の呼吸や、相手の表情を汲み取って会話をする。
説明することを省き、声色や状況把握をして、コミュニケーションをとっている。
しかし、現地ではそれは通用しない。ハッキリと意見を言わなければならないのだ。
メンタルが安定していなかったり、疲れていたり、する時には余計に、自分に嫌気がさす。
そして、自分だけでなく、相手にも攻撃的になってしまう。

この状況を改善するために、自分が成長しなければならないと思った。
まず、成長しなければならないのが、英語力。
しかし、謙遜や物事をハッキリさせない日本人らしさは、
無理に変える必要がないと思った。
それもきっと、私の個性なのでは?と考えるようになったのだ。
物事全てをハッキリ、白黒つける必要もない。
私の一つのアイデンティティ。
ボディラングエッジに加えて、英語力を身につければいいんだと。

最終的に洗い物の件は、何度かしっかりと伝えることで、相手に伝わった。
英語は未熟だし、ハッキリと伝えることは苦手。
だが、できることはたくさんある。伸びしろはあるはず。

<私が今できること>

話をコミュニケーションに戻す。
子どもの頃の私だったら、環境や他人のせいにして泣くだけで終わっていた。
しかし、今の私は子どもじゃない。21歳の大人。
そのために、自分が出来ることがある。

①環境にあった臨機応変な対応

今は、インドネシアで生活している。
そして、コミュニケーションの言語は主に英語。
日本人同士ではなく、世界各国の人々との生活。
そこで、察することを相手に求めても意味がない。相手に期待せず、自分が変わることだ。
しっかりと、自分の言葉で、はっきりと伝える。
自分の強みであるボディラングエッジも使いつつ、そのシチュエーションに合ったコミュニケーションをとることが大切なのだ。

②経験を積む

とにかく色んな方と話す。
これは国籍を問わず、年齢や生活環境、立場が異なる方、様々な人とコミュニケーションをとっていくことが大切だ。
留学生はもちろん、最近はインドネシア人と過ごす時間が多い。
私はコミュニケーションをとるうえで、沈黙を恐れていた。しかし、インドネシア人と話す時は、なぜか沈黙が生まれない。
それは彼らがおしゃべり好きで、何でも楽しそうに話してくれるからだ。
沈黙を恐れなくてもいい。ゆっくりでもいい。
しっかりと、正しく自分の思いを伝えることが大切なのだ。
リフレッシュする程度に日本人と過ごすことも必要だが、ずっと日本人で固まっていては何のために留学に来たのか分からない。
悔しくて、泣きそうになってもいいから、とにかく話す。

まだまだ試していることはあるが、この2つを軸に過ごしている。

<最後に>

私は留学に来てから、毎日その日の4枚の写真を選択し、Instagramのストーリー投稿をしている。(現在は60日目。)
ストーリー投稿だけを見ると、あたかも留学を謳歌し、毎日遊んでいるように見えるかもしれない。
確かに、それは事実。仲間や環境に恵まれて毎日充実した日々を過ごせている。
しかし実際には、毎日課題や提出物、lecture授業や実習のpracticumに追われて目まぐるしい日々だ。
noteでは、表面上ではわからない、留学の本質や内側について、これからも記していきたい。

上手く書けないかもしれない、伝えたいことがnoterさんに伝わっているかどうかは分からない。
だが、私が経験したことから学んだことや感じたことを、一人でも多くの人に伝えたい。
人生は一度きり。
全部を経験することはできないからこそ、共有し合い、互いに分かり合える世界を作っていきたい。

留学している人、これから留学する人、またもや留学に行っていない人でも、泣きたくなる日はある。
私が好きな歌詞。

今 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は
自分の声を信じ歩けばいいの
大人の僕も傷ついて眠れない夜はあるけど
苦くて甘い今を生きている

アンジェラ・アキ – 手紙 ~拝啓 十五の君へ~ 歌詞 (Lyrics) (sekaiphoria.com)

この曲はわたしにとっての思い出の曲。
中学二年生の合唱コンクールで、指揮者をした。
この頃は、大人も苦しむのかな?今のほうが絶対に苦しいけどな?と思っていた。
今、少しずつ十五の頃とは違う苦しみも分かってきた気がする。

コミュニケーションは、難しいことばかり。
だが、難しいの一言では片付けられないほど、コミュニケーションを通して、相手を知ることが出来るという面白さも含んでいる。

大人も泣く日があってもいいのだ

このnoteを通じて、少しでも肩の荷がふっとおりるような気持ちになってもらえれば嬉しい。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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