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アイヌの時空を旅するを読んで

購読紙にこの本の紹介があった。この間北海道に行ったこともあり、余計に心惹かれたのかも知れないが、アイヌについて歴史的なことをわかっているかと問われると、わかっていない自分を知っている。読んでみようと思った。
図書館の蔵書情報を見るとない。出版日は2023年1月30日とある。
定価2700円也、これはリクエストしてみよう。ダメなら購入しよう。
手続きを終えた図書館から、5月19日貸し出しOKの連絡が来た。

うーーーーーん、読後感は微妙だ。
これは筆者のせいでもなく、本の中身の問題でもなく、単なる私の思っていた内容との格差があったことから起こっている感情だ。
タイトルから本の中身は現代に生きる者の目から見てアイヌの歴史を紐解いているのかと想像していた。
実際は、序章はアイヌ人が協力して捕鯨するシーンから始まり、写真すら載っており興味をひかれた。先日の北海道旅行のガイドさんもクジラが来る話をされていた。しかし、何故か途中で筆者が知床半島をカヤックで一周する話やその時のガイドさんがどういう人だったのかを何ページにもわたり紹介されたくだりがあったり、別の箇所では筆者が船で川下りをする様子が細かく描写されていたりで、あれ、旅行記だったっけ?アイヌの話だったよなと本のタイトルを確認したくなるくらいだった。もちろん、アイヌの話は出てくるには出てくるのだが・・・。
アイヌの歴史を把握している方が読めば面白いのだろうが、歴史も含めて順序だてて知りたい者には少々読破能力を多く求められる本ではないだろうか。
しかし、この本を読みますますアイヌのことを深く知りたいと思える本ではあった。                     2023/5/31




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