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【オフライン・ラブ】活動自粛と高比良くるま
令和ロマンの高比良くるまが活動を自粛した。
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」くらいセンセーショナルな書き出しを目指したかったが、素人には無理だった。
19日に活動自粛を宣言したのだが、18日にはこのような番組がNetflixで公開された。
男女がフランスのニースを舞台に、「スマホなし」で10日間を過ごす。頼るのは運命の力。果たして彼らは、運命の出会いをものにし、恋を成就させることはできるのか。MCは小泉今日子と令和ロマン。
てっきり、吉本と協議の上で公開を早めたり、一斉に放送する方向になったのかと調べてみたが、そのようなことはなくて、予定日に予定通りの一斉公開だった。
むしろ、(吉本とNetflixの間で協議があったかもしれないが)高比良くるま側が「オフライン・ラブ」の公開を待って、活動自粛を宣言したということだろう。
正直、今回の活動自粛の話があっても、Netflixは動画の公開に踏み切るだろうと思っていた。それはもちろん、スポンサーに依存しない媒体ということもあるが、それだけではない。
今回の恋愛リアリティーショーはお金がかかりすぎている。
今までもNetflixはオリジナルで恋愛リアリティーショーを作成してきた。しかし、「あいの里」しかり「ラブ・デッドライン」しかり、「BOYFRIEND」しかり、「ラブ・イズ・ブラインド Japan」しかり、全て国内で撮影されている(コロナ禍だったこともあるけれど)。
プライムビデオの「バチェラー」シリーズに比べると、Netflixの恋愛リアリティショーのバズり方はまだイマイチな印象だ。国産の恋愛リアリティショーは、「あいの里」「BOYFRIEND」など特徴的な番組は増えてきているものの、AbemaTVの番組を輸入しているところから始まったスタート時のことを考えると、今力をつけている途中の雰囲気に見えてしまう。
今回の「オフライン・ラブ」は海外でのロケを敢行しているため、何がなんでも公開したいところだったのではないだろうか。
さらに、MCは小泉今日子と令和ロマン。
Netflixオリジナルの国産恋愛リアリティーショーのMCは、田村淳や藤井隆、MEGUMIや指原莉乃、滝沢カレンや渡辺直美が行ってきた。錚々たる面々だが、みな共通しているのは、バラエティ慣れしていること。小泉今日子とは毛色が違う。
さらに、(騒動前は)今をときめくMー1二連覇の令和ロマン。30代とはいえ令和の価値観を持っている若者と、スマホを携帯しない価値観の中で恋愛をしてきた昭和のアイドルがあれこれと話すから面白い。収録は数ヶ月前だったはずで、ナイスキャスティングだ。
ねらいは大当たりだろう。高比良くるまは自分の役割を全うしてよくしゃべったし、松井ケムリはちょうどよくツッコミを入れた。さらに、小泉今日子はほどほどに相槌を打ちながら、お姉さん視点でちょうど良いコメントを入れる。MCの雰囲気も含めて非常に良かった。
今が一番忙しくなるタイミングでの活動自粛で、くるまもさぞ悔しく、歯噛みし、反省していることだろう。
今「令和ロマン」として受けていた仕事は、「松井ケムリ」が一人で出演するのだろうか。令和ロマンは二人で一つ。屁理屈捏ねるくるまと突っ込むケムリでワンセットなのだ。ほんわかしている育ちの良いケムリだけで今後の仕事が回るのだろうか。同世代として見守りつつ、一刻も早いくるまの復帰を待ち望む限りだ。