最近の記事
カルダー,ケント・E(2023)(中山雅司訳)『グローバル政治都市ーアクターとアリーナ:国際関係における影響力ー』潮出版社
友人といっては失礼だが、本学顧問であり、来日時には本学総長と共にディスカッションをする仲であるケント・E・カルダー氏による最新著である。 グローバリゼーションを動かす国家を凌駕する(可能性のある)力として、グローバル政治都市の存在を指摘する本書における最重要概念は「近接性の力」である。 この指摘は、経営学においてもクラスターに関する議論で用いられるが、カルダーはあくまで国際関係論のなかの議論として、グローバリゼーションにおける都市の強さの源泉を探る。 このような国境を超え