見出し画像

勝手に読んでないコンプレックスを抱いているあの名作を読むプロジェクト(参加者1名)

ひとりキックオフ

本を読むのは好きなんですが、極める系でもコレクター気質でもなく、乱雑に目に付いたものをウハウハと読む人生を歩いてきました。

一応日本文学科を卒業してはいますが、「日文生なら岩波の緑は全部読んでいて当然」などという教授の声も馬耳東風、本格推理小説にハマってみたり、当時黎明期であったコミックエッセイを喜んで眺めたり、恋愛小説にうつつを抜かしたりと、それはそれで楽しく無節操なリーディング・ライフでした。

誰と競うでもなく、大きな目標もなく、あくまで自分の快楽と、少々の人間的成長を淡く期待する程度…それが私と本のすべてでした。

しかしです。
実はうっすらとコンプレックスといいましょうか、後ろめたいような、お天道様への羞恥心といいますか、つまりは自分自身に納得できていないことがあるのです。

それは
「あの名作もあの有名な小説も、読んだことがない」
ということです。

本が好きですー、と言っているなら読んでいて当たり前そうなのに読んでいない本、が多すぎるんです。

「これ読んでないのに読書好きって言ってんの?」って自分で自分を煽りたい。それもあってか、リアルの世界では「読書が好きです」ってあんまり自分からは言えない。

いやいや、ここでいう名作を読んでなくても本が好きって言って何が悪いって思うし、自分以外の人のことはなーんとも思いません。好きな本を好きな時に好きなペースで好きなように読めば、みんなそれで本好きの素敵な仲間たちです。

ただ、自分が勝手に自分に矢を向けて「読んでないコンプレックス」を抱えているんです。たくさんの、意識的に、あるいは無意識に読んでこなかったあの有名作品に!!!

だから読むことにしました。
私の「勝手に読んでないコンプレックス本感じてる100作」を。古今東西の、あれもこれも。

途方もないことですよ。でも、少しずつでも読んで、いつかこのリスト全部に既読チェックがついたら、そのときは自分のことを褒めるし、これだけの文章を摂取して、私の頭ん中にエンコードして、そしたら見える世界も変わるのかな、変わらないのかな。そんな実験のような気持ちです。

読むコンプレックスブックリストはコチラ↓↓
(順は適当だ!)


よし、思いつくままいってみよう!

1.「百年の孤独」(G.ガルシア・マルケス)
これは正確に言えば既読。かれこれ15年ほど前に読んだはずなのですが、文庫化された今、なんにも覚えていいぃぃ!!ぼんやりと「幽霊が家の中で騒いでたな?」という謎の記憶しかない。この超A級名作の記憶がほぼ無ってことは相当流し読みしたんじゃないの疑惑があるので、もう1回ちゃんと読むべきだろ、ということでリストイン。

2.「カラマーゾフの兄弟」(ドストエフスキー)
ドス様は「罪と罰」しか読んだことないっす。ごめんっす。

3.「高野聖」(泉鏡花)
からの、日文。以前途中で敗北したやつ。

4.「スタンド・バイ・ミー」(スティーブン・キング)
キング、読んだことない。

5.クトゥルー神話(ラヴクラフト)
作家さんのエッセイとか日記で「影響受けました!」って出てくる率高いやつ。

6.ジキルとハイド(スティーブンソン)
ストーリーみんな知ってる系。

7. 老人と海(ヘミングウェイ)
新潮文庫の背表紙には「文学的到達点にして、永遠の傑作」って書いてある。

8. 「異邦人」(カミュ)
カミュは虫のやつしか読んでねぇ。

9.「ペスト」(カミュ)
もういっちょ!コロナ緊迫期に手にしたが未読、のパターン

10 「痴人の愛」(谷崎潤一郎)
これ、たぶん読んでない。

11 「陰翳礼賛」(谷崎潤一郎)
暗闇ヨーカン、実は読んだことがない。

12 「台所太平記」(谷崎潤一郎)
大タニザキ三連発!裏細雪っぽいこちらも未読なり。

13 戦争と平和(トルストイ)
ドス氏ほとんど読んでなくてトルさん読んでるわけないのよ。

14 「アンナ・カレーニナ」(トルストイ)
こっちも。村上春樹好きなくせに読んでないんだわ。

15 「ライ麦畑でつかまえて」(サリンジャー)
中学生の時に、序盤数ページで「歯クソがびっしり」みたいな描写を読んでトラウマに。以降読めていない。あの頃は妙に繊細な潔癖女子であった。完全に時機を逸した気はするが、大人でも読んでいいだろ。村上春樹訳のキャッチャー・イン・ザ・ライ」で読もうかしら。

16 「福翁自伝」(福沢諭吉)
一万円札を懐かしむ日が来る前に。

17「蟹工船」(小林多喜二)
「壮絶な最期の人」という強烈なイメージの方。文庫本がずっと家にある。

18 「わたしを離さないで」(カズオ・イシグロ)
読んでなかったんかーい!と自分につっこんだ。

19 「赤毛のアン」(モンゴメリ)
活字で読んだことないはず。1巻だけでいいから読んどこうか。

20 「ゲバラ日記」(チェ・ゲバラ)
名作っていっていいのかわからんがね。有名人じゃん?

21 「牛肉と馬鈴薯」「酒中日記」(国木田独歩)
新潮文庫の表紙がかわいくて、ゆるいエッセイのふりしてる。騙されないぞ。

22「ヰタ・セクスアリス」(森鴎外)
発禁処分本、読んだる。

23「青年」(森鴎外)
ちくまの森鴎外全集2を読もうかな。鴎外ってほとんど読んだことがない。

24「紅茶と薔薇の日々」(森茉莉)
娘の方も。

25 「ノラや」(内田百閒)
この本、ずーっと本棚にあって、でも通読したことがない。

26「沈黙」(遠藤周作)
これもずっと積読のやつ。

27 「豊饒の海」シリーズ(三島由紀夫)
全四巻。「春の海」は映画が懐かしい。さとこは僕のものだー!

28 「戦艦武蔵」(吉村昭)
吉村昭はクマのすっごい怖い本「羆熊」を読んだことがあるだけ。吉村氏を読んでいると年配の男性と話が合う気がする。

29 「一千一秒物語」(稲垣足穂)
タルホも読んだことない。サブカルに憧れたけどなれなかった元少女の魂を成仏させてあげたい。

30 「少年愛の美学」(稲垣足穂)
タルホもういっちょ。ジャ◯ーズを思わずにはいられない一冊を。

31「津軽」(太宰治)
32「新樹の言葉」(太宰治)

太宰をもう少し読んでおきたい。

33 「五重塔」(幸田露伴)
来た来た…私の弱い明治文学の出番だよ、、、

34「たけくらべ」(樋口一葉)
35「にごりえ」(樋口一葉)

川上未映子訳も読んでみたい。

36 「金色夜叉」(尾崎紅葉)
熱海のアレ

37「野菊の墓」(伊藤左千夫)
これまでの人生で一度も読もうと思ったことがなかった。

38「草枕」(夏目漱石)
漱石もいっとこう。

39「蒲団」(田山花袋)
変態おやじが残り香クンカクンカしてる話、というイメージはあっているのだろうか。

40 「お目出たき人」(武者小路実篤)
タイトルおもしれーっていつも思ってた。武者小路実篤に関しては「友情」だけ読んだことがあるが、こちらについても「卓球してたような」という薄い記憶が残っているだけである。

41「月に吠える」(萩原朔太郎)
42「猫町」(萩原朔太郎)

私の世代は萩原朔太郎といえばセカチューでは?「月」も「猫」も抜粋はたくさん目にするのに読んだことないんだよね~

43「城崎にて」(志賀直哉)
43「小僧の神様」(志賀直哉)

ストーリー知ってて読んだことあるような気になってる系の代表作。寿司食べるんだっけ?

44「山椒魚」(井伏鱒二) 
読んだことある?あった?ない?あった?ないか?と自分に聞いてもあやふや。

45「風立ちぬ」(堀辰雄)
大正昭和も読んでないの多い。サナトリウム文学。

46「火垂るの墓」(野坂昭如)
原作読むの怖いぃ…

47「野火」(大岡昇平)
戦争小説もういっちょ

48 「仮面の告白」(三島由紀夫)
そうそう、これも読んでないんよ。

49「壁 Sカルマ氏の犯罪」(安部公房)
50「太陽の季節」(石原慎太郎)

このあたりの昭和小説をね。

51「なんとなく、クリスタル」(田中康夫)
石原慎太郎の次に思い出すのは田中氏である。

52「黒い雨」(井伏鱒二)
これも読んでなかった。

53「しろばんば」(井上靖)
54「あすなろ物語」(井上靖)

この2冊は高校生のときに国語便覧であらすじを知って悲しくて手に取れない、、、と苦しくなったもの。もう大丈夫だから読みましょう。

55「火宅の人」(檀一雄)
56「死の棘」(島尾敏雄)

この2作は私の中で同一イメージである。実際は…?

57「イン・ザ・ミソスープ」(村上龍)
58「コインロッカーベイビーズ」(村上龍)

断片的に記憶があるのだが、それは人から聞いた話だと思われる。いっとき村上龍にハマって色々読んだのになぜこれを読んでいないのか。

59「吉里吉里人」(井上ひさし)
東北出身なのに未読で御免

60「恩讐の彼方に」(菊池寛)
真珠夫人書いた人ですよね!?というイメージ。真珠も読んでないけど。

61「高岳親王航海記」(澁澤龍彦)
こういうの愛読する女子学生になってみたかった。

62「O嬢の物語」(ポーリーヌ・レアージュ)
澁澤龍彦が訳してたよな?という連想。

63「裸の王様」(開高健)
文壇の強い人、というイメージの開高氏。1作も読んだことがない。

64「死者の奢り」(大江健三郎)
65「飼育」(大江健三郎)
66「万延元年のフットボール」(大江健三郎)

エピソードとイメージはしっかりあるのにぜんっぜん読んでない。そういうのが一番恥ずかしいし、ダメだ。未読コンプレックスの濃度が高い作家さんである。

67「思い出トランプ」(向田邦子)
何作かは教科書で読んだことがあるのだが。。っていう作家さんも読んでいきたい。

68「時をかける少女」(筒井康隆)
69「旅のラゴス」(筒井康隆)

時かけ、読んでないんですわ。ドラマ版で私が一番最初に観たのは内田有紀のやつ。河相我聞が出ていた。河相我聞はその後ラーメンの人になった。

70「錦繍」(宮本輝)
80「塩狩峠」(三浦綾子)

このあたりもコンプレックスがうずうずする。

81「楽しいムーミン一家」(トー・ベヤンソン)
いきなり海外児童文学。

82 「ニューヨーク3部作」(ポール・オースター)
追悼。

83「ラマン」(デュラス)
84「うたかたの日々」(ボリス・ヴィアン)
85「フラニーとズーイー」(サリンジャー)

サリンジャーまた出てきた。

86「ジェーン・エア」(シャーロット・ブロンテ)
87「地下鉄のザジ」(クノー)
88「ボヴァリー夫人」(フローベール)

何度も何度も目にしてスルーしてきた本たち。因みにブロンテ姉妹のエミリーちゃん「嵐が丘」は数年前、一足先にコンプレックス解消している。

89「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス)
高校生の時に少し読んだはず。読了してみましょう。

90「ユリシーズ」(ジェイムズ・ジョイス)
4巻もある…

91「失われた時を求めて」(プルースト)
4巻まで読んだことがある。感性が雑な私は機微がわからず「軟弱でぬるい回想話、飽きた」と放り出した。再挑戦したい!

92「ドン・キホーテ」(セルバンテス)
風車に突撃するイラストでおなじみのやつですよね?ペンギンのお店にはよくお世話になってます。

93「チャタレイ夫人の恋人」(ローレンス)
94「レミゼラブル」(ユーゴー)
95「ノートルダムの鐘」(ユーゴー)

ほれほれ、今まで避けてきた本だぞ。

96「夜と霧」(ヴィクトール・フランクル)
もう怖がらない。

97「かもめのジョナサン」(リチャード・バック)
新潮文庫夏の100冊にずーっと選ばれてない?

98「白鯨」(メルヴィル)
99「魔の山」(トーマス・マン)

強敵。

100「デイヴィット・コパフィールド」(ディケンズ)
ディケンズを読む婦人になるんだ、私は!


思うことなど

ふう。。。

これらを読むことが、できるだろうか???
読んだら、どうなるのかな・・・?
完走する頃、私は何をしているのかな??
楽しみでもあり、恐ろしいようでもあり。
かつての私が読むべき本を巻き返すように読むとしても、手に取ったそのときが本当のベストタイミングなんだって、私はそういうことにしています。

読みたい本、待っている本があるというのは幸せなことであります。






いいなと思ったら応援しよう!