木犀の香り降る路
この時期になるとどこからともなく香ってくる甘い香りに立ち止まって周囲を見渡す人も多いですが、香りの元は鮮やかなオレンジ色の花を咲かせる金木犀。
昔は汲み取り式トイレの近くに植えられていたり、トイレの芳香剤に使用されたりしたことから、良い香りのイメージを持たない人も多いのですが、最近は香りの種類も多くなったためか、マイナスイメージを持つ人は減ってきているようです。
金木犀に少し遅れて銀木犀が咲き始めますが、こちらは金木犀ほどの派手さはありません。香りも若干弱いようですが、それでも大きな木になるとかなり離れた場所からでも分かるくらいの香りを放ちます。
花の色も白というよりは薄いレモン色が多いようです。
金木犀に隠れて今一つ記憶に残りにくい、ちょっと可哀そうな花です。
銀木犀が基本種であり、金木犀は銀木犀の変種らしいです。
そしてさらに遅れて咲き始めるのが、柊木犀。
木犀の中では一番好きな花です。
花の色は白色です。
金木犀、銀木犀と比較して一番大きな違いはギザギザのついた固い葉っぱですね。
うっかり触ると結構痛いですよ。
ヒイラギと銀木犀の雑種で、街路樹や生垣で見かけるのはほぼヒイラギ木犀です。こちらは微かな香りを放つだけなので、ほとんど誰にも気付いてもらえないとても地味な花です。
ヒイラギと聞くと、クリスマスケーキの上に乗っている赤い実のついたギザギザの葉っぱを連想してしまいますが、こちらはヒイラギモチという別の種類の木になります。
また、晩秋に赤い実をつけるクリスマスホーリーと呼ばれる木は西洋ヒイラギで、これも又別の木です。
ややこしいですね。
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