のびてゆく背番号32
コブ山田です。
ようこそいらっしゃいました。
今回は、中日ドラゴンズの石垣雅海選手について、記します。
東北楽天ゴールデンイーグルス背番号3 浅村栄斗主催の2021年自主トレに、セ・リーグでひとりだけ参加した選手がいました。
中日ドラゴンズの石垣雅海です。
このニュースを見たとき、石垣に期待せずにはいられなくなりました。
石垣は、入団02年目の2018年にフレッシュオールスターMVPを受賞したプロスペクト。2020年09月25日(金)にプロ初ホームランを放つなど、05年目のレギュラー定着に向け、強い気持ちでオフを過ごしているものと思います。
石垣は、自主トレは東北楽天の浅村に参加を志願。中日の工藤隆人コーチが青森県黒石市出身であり、同じ青森県弘前市出身の埼玉西武ライオンズ外崎修汰を通して、かつてのチームメイトだった浅村に届いてOKが出たというわけです。
ひとりだけセ・リーグで実績もあまりあるとは言えない石垣がパ・リーグで大活躍の浅村をロールモデルとして定め、教えてもらいに行く。
ここで石垣は、臆することなく浅村に質問を重ねます。内容は、技術メンタルの両面です。
それに対して浅村は好意的に、丁寧に回答します。
文中を引用すると、
「聞かれたことに対して、こういう感覚や考え方もあるなと気付かせられる部分もあるから、会話することは大事だと思います」
と浅村が発言していることから、石垣の聞き方も漠然としたものではなく、自身の意見や感覚を確認するような能動的かつ具体的なものだと読み取れます。
結果、石垣も忠実に取り組み、学んだことの記録も取って吸収しようという意欲で過ごしました。
中日ドラゴンズ内で最も成績がいい右打者…阿部寿樹になるのでしょうか。福田永将や平田良介もいますが、成績が安定しません。
※ダヤン・ビシエドは除外
それに対して浅村は、2018年から03年連続30本塁打以上を記録しています。全試合出場も継続中で、中日ドラゴンズにはいないタイプです。
私が思った、石垣が浅村と自主トレできたメリットは以下の2つです。
1.パ・リーグ選手とのコネクション形成
東海地方に本拠地を置く中日ドラゴンズにとって、東日本に本拠地を置く東北楽天・埼玉西武の選手とはオープン戦、交流戦を除き対戦せず、リーグも違うことから遠い存在になりがちです。
日本シリーズとなったとしても、日本一をかけたバチバチの真剣勝負の場です。
ところが、今回こうやって自主トレに参加できたことで、おそらく浅村・外崎と連絡先も交換できたことでしょう。さまざまな可能性に発展します。
シーズン中にアドバイス求めることもできますし(浅村もこうやって慕ってくれる後輩を無下にはできないはず)、ゆくゆくは監督・コーチの立場に立った時にこれが生きてくることもありえます。
2.限りなく正解に近いロールモデルからの学び
右打者、内野手(セカンド)というところで本当に将来成長した自分をイメージしやすいだけでなく、浅村も現在でこそセカンドの不動のレギュラーですが、浅村もレギュラー定着までにポジションは多数守ってスタメンの座を勝ち取ろうと奮闘してきました。
2011年~2013年のうち、2013年はファーストが多かったです。2011年には外野もありました。
現在、中日の内野はほぼレギュラーが固まっているように思えます。ファーストビシエド、セカンド阿部、サード高橋周平、ショート京田。
外野はセンター大島からレギュラーを奪うのはかなり難しいにしても、レフトやライトなら相対的に出場できる可能性は高まります。しかし、福田や平田が復調すればレギュラーにかなり近い実力を持っています。
昨年、石垣がプロ初ホームランを打った次の日はスタメンでしたが、8番ライトでした。
この状況下で、石垣もこのポジションじゃなきゃ嫌だなどとは絶対に言えないはず。出れるならどこでもいい、そこからチャンスつかんでやるという気持ちであり、かつて浅村が経験したものと近い境遇に石垣が立っていると言えます。
右方向へ強い打球を飛ばせるようになりたいという明確な目標を示してきたわけですし、浅村も、石垣が成長したい思いは十分理解できると推察します。
自主的に時間を使えるなら、普段の環境にいない、かつ自分が将来なりたいと思える上級者の近くに身を置いて要素を吸収する…
他の仕事でも応用できる話です。
最後に
これも無関係ではないと思います。
石垣はルーキーイヤーの2017年からずっと背番号32を着用しています。中日では2010年に大島が着用していました。
その2010年、埼玉西武で背番号32を着用していたのが、浅村です。
ありがとうございました。
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