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私は謙遜が嫌い。

褒められると「そんなことないですよー」という人と「ありがとうございます」という人の2種類がいる。

前者は謙遜し、後者は感謝。

謙遜は美徳と思われがちだが、私は好きな慣習ではない。

なぜなら相手の否定になると思うから。

謙遜は相手を否定しているわけではない、という意見もあるでしょう。それは否定しません。

が、私には謙遜は誉めてくれたことへの否定に聞こえる。謙遜された側は、相手を褒めた一言を否定されたことで下手したら自分の気分が悪くなるという理不尽なシチュエーション。

だからもし私が誉められたら返す言葉は必ず「ありがとうございます」だ。逆に誰かを褒めたときに謙遜されると、嫌な気持ちにこそならないが謙遜しないほうがいいのにな、とは思う。

謙遜する人も本心では謙遜していないかもしれない。だったら尚更謙遜するなと言いたい。

テレビなどで「おきれいですねー」と言われて申し訳なさそうに首を振るタレントを見ると腹立たしささえ感じることがある。

謙遜と似て非なるのが、例えばアスリートが「良い試合でしたね」とか「調子が良さそうですね」と声をかけられて「まだまだです」とか「全然ダメ」とコメントすること。

これは謙遜ではなく本心を言っているだけなので、むしろ自分に嘘をついてコメントする方がおかしい。

アスリートの件は例外として、世間一般ではやはり謙遜を控える方がスムーズなコミュニケーションにつながることが多い。

自分が全く意識していないことを誉められたら「そんなことないです」と本心から言ってしまうのだろうか。これは有り得る。

私の場合なら「首が長くて素敵ですね」とか言われたら「ありがとうございます」と咄嗟に言えないかもしれない。

でも「そんなことないですよ」とは言わない自信がある。

謙遜は時に相手の否定になることをもっと自覚すべきだと思う。褒めてくれた相手を否定するのはかなり失礼な対応だが、「謙遜」という慣習の中ではそれが意識しにくい。むしろ美徳とされる節さえある。

裸の王様になれというわけではないが、木に登らせてもらえるうちに登るのも、人生を幸せに生きるコツなんじゃないかと思います。

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コブ
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