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長編小説を書くことと、noteを書き続けること

SNSを開けば、最近はいろいろな出来事が起きている。京都での放火もそうだし、吉本興業の件もそうだ。いろいろな事件や出来事があって、時々目眩がして、そっとスマートフォンを閉じる。

生きていれば、いろいろな出来事が否応なしに訪れる。自分がどれだけ平穏にいたいと願っても、そんなのは難しい。そして、心の奥底では、自分は平穏な人生なんて望んでいないのかもしれない。

今日は、参議院選挙があった。先ほど、投票を済ませてきた。

そしてその足でカフェへと向かい、今、この文章を書いている。ここ数ヶ月の出来事を振り返りたいな、と思っているけれど、そんなに大それたことを言うつもりはない。

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最後にnoteを書いてから、しばらく時間が空いてしまった。僕のnoteを見ていてくれた方からすれば、突然の絶筆であり、不審に思われた方もいたかもしれない。とても申し訳ない。

しかし、僕は書くのをやめたのではなく、noteを書いていなかった(休んでいた)だけであり、執筆活動自体はずっと続けていた。

この間、僕は長編小説を2本、書いてきた。より正確な言い方をすれば、2本のうちの1作目は完成していて、もう1作を書いているところだ。別に、今すぐ本になるものでもないし、どこかに公開するものでもない。でも今の僕は、それがすごく重要なことなのではないか、と思っていて、そのような長編小説を淡々と書いている。

noteを書きながらも、同時に長編小説くらい書けるだろう、と思っていたのだが、それは二つの点で見立てが甘かった。

まず第一に、僕は昔からマルチタスクが得意ではない。ひとつのことにしか集中ができず、二つをやり始めると気が散ってしまう。致命的な欠陥とも言えるのだが、自分はそういう人間だ。

そして二つ目に、長編小説を書いている間は、それに没頭する方が良いと思うのだ。そして今回、この「長編小説を書くということ」をテーマに、少し書いてみようと思う。

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まず、「長編」の定義から始める。世界には様々な種類の小説があるが、どんな小説が「長編」小説と呼ばれるのだろうか。

これは人によって見解が分かれるところだが、個人的には10万文字が妥当なラインではないかと思っている。10万文字という長さは、物語の質にもよるが、読了するのに2〜3時間ほどかかる。すなわち、1本の映画くらいの長さにはなる。

それくらいの長さがあれば、その感動の質は「長編」小説のそれと言っても差し支えがないと思う。

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長編小説を書くということ。端的に言えば、それは旅である。

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物語を書く、という行為は、自分で物語を作り出す、という行為とは少し異なると考えている。

物語は、すでにそこに存在している。その場所へ、自分が訪れるのだ。

自分はその景色を、できるだけ丁寧にスケッチし、感情を記録していく。自分は、登場人物の一人かもしれないし、あるいは物語を鳥瞰している神様かもしれない。重要なのは、その世界は、自分が作り出したものではなくて、自分はそれを実際に体験しているということだ。

それが物語を書くということだ。そしてそれは、これまで自分が知らなかった世界へと旅することに他ならない。

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旅をしている時に、自宅へ帰る人間はいないだろう。旅をしている時は、旅先の宿や、ホテルに泊まる。そして、そこでの暮らしや、食を楽しむ。

だから、長編小説を書いている間に、自発的に他の行為をするのは、とても難易度が高い。言うなれば、新幹線に乗って、自宅と旅行地を何度も行ったり来たりするようなものだ。旅の間は、旅先でゆっくりしていたい、と僕は思う。

もちろん、そのように器用なことができる人間も世の中にはたくさんいるだろう。しかし少なくとも、僕は不器用な人間で、そんな風に心や頭を切り替えることが得意ではない。

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先ほど、「今僕は長編小説を書いているところだ」と、書いた。だから、このnoteは、その旅先で、ちょっと心を休めながら、日記を書いているような気分で綴っている。

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このnoteは、僕という人間が、旅から現実へと帰ってくるための「自宅のような場所」なのかもしれない。

デジタルな空間に自宅がある、というのは、とても奇妙な響きにも聞こえるわけだが、今の僕は、その事実を、あたかも初めからそうだったかのような自然さで、受け入れることができる。

そして、そのことを、とても幸せなことなのだ、と僕は思っている。

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毎日noteを書き続けるのは、とても大変なことで、それを続けている人をとても尊敬しています。

僕は僕のペースで更新していくので、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。

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コボ・コボボ
読んでいただきありがとうございました。また、サポートをくださる皆さま、いつも本当にありがとうございます。心から嬉しいです。今後の執筆活動のために使わせていただきます。