最終的には誰も得をしないということ
経営をしていくうえで、とても大切にしたい戦略は「攻めない」ということだと思います。
一口に攻めないということでも奥の深いもので。
あらゆるところに通じる視点です。
今日は会社の財産である「人材」についてお話します。
人材に焦点を当てて経営を見ると。
目標達成を目指してノルマを課し、プロセスを管理して結果にフォーカスすることが「攻め」にあたるかと思います。
結果を出さないと会社の存続が出来ないわけですから、言うまでもなく大切なことです。
「攻めない」というと、それをしないということですが、そんなんじゃ結果にならないと思うのは自然のことです。
しかし、そこであえて「攻めない」ということが大切だということです。
其の戦いを用いるや、勝つに久しければ則ち兵を鈍らせ鋭を挫く。
戦いが長引けば、必ず兵の士気が下がり疲れてしまうのです。
それを上手くインセンティブを与えたり、叱咤激励してなんとか乗り切ろうとすることで、会社も疲弊してしまい。
最終的には誰も得をしないということになってしまいます。
だから「攻めない」。
では攻めずにどうするのか?
「守り」です。
社員の満足度を上げ、毎日の仕事のクオリティを上げることを続けるわけです。
それを続けながら、虎視眈々と「攻めどころ」を探す。
これは将たる経営者の仕事です。
アンテナを張り巡らし情報を集め
自らのゴール、会社のビジョンを更新しながら
「勝つべくして勝てるところ」に戦力を集中させるために。
そこまでは徹底して「守る」。
社員の満足度、士気が上がってさえいれば、
「やるぞ」の号令で一気に結果を出すことは十分可能です。
社会は常に競争を求められます。
しかし、それに安易に応じていては、社員も会社もあなた自身も体力が持ちません。
人に限らず、全てのモノには「体力」が存在します。
それをムダに使っては
「勝つべきところ」で勝てなくなってしまいます。
故に兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを賭ざるなり。
攻めるときは、ここぞ!と決めて一発で決める。
うまいことやって、長く戦い続けることは難しいことなのです。
だから、まずは社員の満足度を上げる。
毎日の仕事のクオリティを上げる。
守りを見直すことから、始めてみませんか。
応援してます。