人に話を聞いてもらうには
大学の総合選抜入試の面接サポートも請け負っています。
面接で大事なのは、相手を話題の中に引き込むことだと思います。
そのコツやヒントをお伝えしたいと思います。
哲学者アリストテレス曰く、人に話を聞いてもらう、つまり、話に引き込むには次の3要素が重要だとのこと。
私は面接でこの要素を入れています。
経験上からも有効だと思っています。
ロゴス、エトス、パトスです。
ロゴス=論理性
エトス=信頼
パトス=感情・情熱
ロゴス(論理性):論理的な思考。
理にかなった裏付けができるか、
前後の話の繋がりが整理されているか
というところでしょうか。
エトス(信頼):その人のヒトトナリと言えるでしょう。
ファウンデーション、下地、土台とも言います。存在感であったり、人間性であったり、滲み出てくるものであったり。
雰囲気や立ち振る舞いと表現できるかもしれません。
経歴、実績、肩書きからも出てきます。
普段の過ごし方や経験、心掛けからくるものです。
一筋縄では手に入りません。
全ては日頃の積み重ねだと思います。
パゴス(感情・情熱):他人の心、感情を動かすエネルギー。熱意ですね。
こちら、気をつけるポイントがあります。
相手との熱量の違いを察知しながら、熱意を出すボリュームの調整です。
熱すぎる語りに、聞いていると疲れてくることってありますよね。
全ては相手のためという心を持ちながら
エネルギーを出すボリュームを
変化させていく器用さも必要です。
コツは、相手の熱量より少しだけ
大きなエネルギーを出すこと。
そして、相手の熱量も上がってきたら、
さらに上げていったり、
相手が少し疲れてきたかな、飽きてきそうだな
と感じたらボリュームを絞ったりと。
初めて面接の練習をする受験生に伝えているテクニックは
逆三角形型やPREP法です。
逆三角形型
結論→説明(→補足)
結論:「〇〇の結論は〇〇です。」
説明:「なぜならば〇〇だからです。」
この順序で話すと、
まずは話し手が主張したいことや
聞き手が知りたいことが頭に来るので、
聞き手も話の主題がわかるため、
理解が早くなります。
PREP法は論理的に説明する手順の頭文字から名前がついています。
説得力が増します。
Point(結論) 「〇〇の結論は〇〇です。」
Reason(理由)「なぜならば、〇〇だからです。」
Example(具体例) 「〇〇という事例が実際にありました。」
Point(再び結論) 「だから、〇〇の結論は〇〇です。」
余談ですが、
私が面接サポートをする時には
願いを持っています。
それは「心の成長」です。
1回あたり50分、
3回だけとか
多くても6回しか会いませんが、
その中で自分の力で気付いてもらえるように関わることを意識します。
その後の人生感がその人にとって
良い方向に向かうようにと心掛けます。
この願いが「エトス」や「パトス」として伝わるのだと思います。
出典:「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみました。/藤吉豊・小川真理子著/日経PBマーケティング
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