利他の心でビジネスをすると、商いになる 〜りょうすけへのメッセージ〜
普段の君は、他人(ひと)のためにと思って仕事をしているだろうか?
それとも、自分の目標達成のため? それとも、あんまりそんなことなど考えないで仕事をしている?
何のために働いているのか?これが明確になっていないで働き続けるのって、相当なエネルギーを使うと思うんだよね…。
「オレ、何のために毎日会社に行って、辛い思いして働いてるんだろう…」
そう思うときがきたら、そのときは一度、仕事への自分の思い込みを見直すチャンスなのかもしれないよ。「何のために働くのか?」ということを…。
君はどうしてその会社に入って働こうと思ったのかな?
入社の頃のことを思い出してもらいたい。
この会社に入って、何か目指すものがあったのかな?会社の説明会で、何かビビッとくるものがあったから?
面接を受けて当時は「よし!やってやるぞ」という気持ちになったことだろう。でもその初心はいまはどうしちゃったのかな?
誰にとっても、いま勤めている会社というのは、何らかの縁があって働いているもんだと思うんだ。上司や同僚として働いている人たちとも、少なからずの縁があって、いま一緒に働いているんだろうと思う。
「袖振り合うのも他生の縁」ということわざがあるように、いまの会社のその部署で働いていることにも、何らかの意味があるものだとオレは受け入れることにしている。
いまオレがこの部署でこの仕事をしている(させられている?)その意味とはどういうことなのか?何なのか?
・やりたい仕事をするにはどうしたらできるようになるのか?
・いま自分が持っているスキルで、やりたい仕事ができるのか?
・いまの部署での仕事は自分がやりたいと思っている仕事に近いものなのか?
・自分が求めている仕事に遠いいのだったらどうすれば近づけられるのか?
これを意識して、毎日の仕事に従事するようにしている。するとね、日々の業務が、自分の進みたい仕事への架け橋へと変わって見えてくるようになるよ。毎日の積み重ねが、自分の求める仕事への一歩一歩進んでいると思えたら、努力のしがいがあるだろう?!
そして、そこにもう一つ気持ちを込めるとしたら、「利他の心」。利他の心で日々の仕事に従事すること。
いままでのオレは、「オレがこうしたい。こうなりたい。こうなればいいのに。何で分かってもらえないのか?」という、オレがオレがという気持ちが常に根付いていた。Win−Winという言葉は耳にして意識はしようとしても、行動に結びつけるのはできていなかった。
すると、相手との会話が、こちらからの一方的な主張ばかりの内容になってしまう。
そんな「オレがオレが」しか言わない相手との会話って、楽しいものじゃないよね。それにそんな相手からの提案を受け入れるのは、ちょっと躊躇してしまう。
いわゆる自分のことしか話さないつまらない営業マンだったろうと反省しているよ。
どうしても、人間て自分の主張や普段から考えていることが、その人の前面に出てきてしまうもの。
普段、予算ばかり気にしている人は、対面しているお客さまが、数字に見えてしまい、「この案件が獲得できたら◯ポイントGETだな…」なんて計算しながら商談しちゃっているかも…。お客さまには全く関係のない話なんだけどね。
じゃあそれを利他の心で接すると、どう変わってくるのだろうか?
まずは、ただの物売りではなくなる。物売っておしまいの世界から、その物を売るのではなく、その物を買われたお客さまが、その後どうやってそれを使うのか?使うことで何がどう便利に変わるのか?を具体的にイメージさせる提案になる。
もしくは、そもそもそのようなニーズや欲求があるのかを、顧客との会話の中で引き出しているのかということになる。
「して欲しいことをうまく言えないのがお客さま」だとしたら、「そのして欲しいこと」をうまく汲み上げることをどうしたらできるのか?それに掛かっていると思う。
商品という物ありきなのか、顧客のニーズありきなのかということ。そこには、製品志向の考えと顧客志向の考えとで、大きな違いがあると思うんだ。
PUSH、PUSHの売る姿勢を一旦やめてみたらどんなことが起こるだろうか?なかなか売れないなとか、前に比べて売上落ちたかもとか、一旦は弊害に苦しむ時期はあるかもしれない。変わるための産みの苦しみがね…。それでも、「お客さまのために。お客さまにとことん向き合う。共存共栄の気持ちで接する」ことを信じて続けていると何が起こる?
「ここまで◯◯さんはウチにしてくれるのか…。感動しちゃったよ。」と顧客に言わしめたら、良くやったなあとオレは大絶賛、賞賛するよ。最初は小さな感動の波かもしれないけど、それが少しずつ繰り返されるたびに、いずれBigWaveになることは、間違いないと思う。
一度利他の心で接して、お客さまから感謝の言葉をいただけたとするよね。そうすると、それが良い意味で癖になるんだよ。次の商談でも、何かこのお客さまに喜ばれることはできないか?自分は何をこのお客さまにして上げたらお客さまは喜んでもらえるのか?という視点で接するようにインプットされちゃうんだよね。
ときには、その場での即断即決をされない方が、そのお客さまのためになることもある。もしくは、グレードを落とした方が、予算に見合った購入、もしくは、実際にご利用用途にあった機能で済むかもしれない。そんなときにこそ、押し売り根性からではなく、お客さまのことを心底考えて、お客さまに見合った商品をお勧めできれば、その君からの気持ちは相手に伝わると思うよ。
それを続けていく限りは、お客さまと心が通い合った関係性が続けられる。
ただのビジネス上での付き合いから、それ以上の付き合いの関係、「商い」の間柄になるものと思うんだ。
「商いは飽きない」というように、個人の営業マンが商いの心で日々顧客と接していれば、自分も飽きないし、顧客にも飽きさせないよう、いろんな仕掛けを試みることになるだろう。
そうなれば、ただの売上UPというだけではなく、顧客からの感謝、感激という、何事にも代えられない、最高のご褒美が得られるものと確信しているよ。それこそ、一度味わったらやめられなくなっちゃうくらいに、仕事をしていて最高の報酬になることだろうと思うよ。
fin.