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えんさんの今週の1冊 #16

副代表の遠藤(通称えんさん)です。

このマガジンでは読書好きな僕が毎週1冊の本をコーチングの視点から読んで紹介しています。
過去の記事はコチラ。

今回の本はコチラ。
ちょっと今から仕事やめてくる 北川恵海 著

読みやすさ度★★★★★
在り方重視度★★★
実践しやすさ度★★★
持ち運びやすさ度★★★★★


こんな人にオススメ

・自分の人生を変えたい
・応援している人がいる
・心配している人がいる
・自分の人生について考えたい
・コーチングとカウンセリングの違いを考えたい

本の内容

ブラック企業で働く青山隆は、仕事のノルマが厳しく精神的に追い詰められていた。

疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危うく電車に跳ねられそうになってしまう。

すんでのところで青山を救ったのは、幼馴染みのヤマモトと名乗る男。

だが、青山には彼の記憶がまったく無かった——大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモトと出会ってからというもの、青山は本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がってゆく。

そんなある日、青山はヤマモトが深刻な表情で墓地行きのバスに乗車するところを見かける。

不審に思った青山がヤマモトについて調べてゆくと、何と3年前に自殺していたことが分かる。

それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか?

その真実が明らかとなるラストに、誰もが涙する感動の物語。

第21回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。

こんなところがコーチング的

そもそもこの本はコーチングではなく完全にカウンセリングの本だということはまず最初にお伝えしておきます。

その上でコーチング的だと僕が感じたのが主人公の青山隆が発するこの言葉。

俺の人生を、お前が語るんじゃねーよ!

206ページ

僕には、世界を変えることはできません!
(中略)
それどころか、この会社ひとつ、この部署ひとつ、向かい合う人間ひとりの気持ちすら変えることのできない、そんなちっぽけで何の取り柄もない人間です。
(中略)
でも、そんな僕でもひとつだけ変えられるものがあります。それが、自分の人生なんです。そして、自分の人生を変えることは、もしかしたら、周りの大切な誰かの人生を変えることに繋がるのかもしれない。

208-209ページ

自分の人生は自分が語る。自分の人生は自分で変える。
ここがまさにコーチングです。

コーチングセッションでは自分がどうありたいか、どうしたいかを自分で考えて自分で言葉にして自分で行動します。

そうすることによって自分の人生をより良くしていくと共に、それは同時に自分だけでなく周りの大切な誰かの人生をより良く変えることに繋がるかもしれません。

僕の人生がより良く変わっていくことで、マイコーチだけではなくコーチ仲間やカウンセラー仲間が刺激を受けてくれたり、家族が幸せを感じてくれたりしたと言われたことがあります。

そういう存在になれるのは、まずは自分の人生をより良く変えていきたいと考え行動することからなんだなと思います。

この本のココが好き

サラリーマンあるあるなことが満載なのが好きです。

特に青山隆の一週間の行動予定表はサラリーマンだけじゃなく小中高生もかも(笑)?

あとはヤマモトの存在が好き。というか憧れです。

職場にこんな人が1人でもいたら救われる人もいるし、それより楽しい職場になるだろうなと思います。

ヤマモトが過去に経験したことからこうなったとはいえ、ヤマモトのあり方はコーチとしてカウンセラーとして参考になるしお手本になって、僕もこうありたいなと思っています。

あと、何と言っても泣ける本なので好きです。

泣ける箇所はいくつかありますが、僕が一番好きなのは青山が実家に電話をするシーン。

親のありがたさを実感できて、親の鋭さも実感できる、何より親の愛を実感できるシーンは涙なしには読めませんでした。

そう考えると、決して明るい物語ではないですが「好き」が詰まった物語です。

あ、そうそう。この本には続編があって違う角度からこの物語を見られるのも好きです。

最後に

今回はカウンセリングの本をコーチング的に読んで紹介しました。

なぜこうしたかと言うと、コーチングとカウンセリングは別物だという事を改めて僕自身が意識しておきたかったのと、皆さんにも知って欲しかったからです。

この本を初めて読んだ時、僕はまだコーチングを知りませんでしたが、知っていたとしてもとても受けられる精神状態ではありませんでした。

この物語の冒頭の青山と同じようなことになっていたかもしれません。

コーチングを知ってからも何度か精神的に参ってしまったことがあって、「今はコーチングを受けるの無理や」と辛くて涙が止まらなくなったことがあります。

秋は日照時間が短くなってきたりして季節性うつ病を発症する可能性が出てくるこのタイミングで、皆さんにもコーチングとカウンセリングの違いについて考えていただけたらと思いこの本を紹介しました。

ただ、カウンセリングを受けないといけない状態を乗り越えるとコーチングの出番です。

青山も仕事を辞めた後はカウンセリングよりもコーチングを受けた方が良い状態になったので、ぜひその辺りの変化も読んで感じていただきたいです。

もう1つこのタイミングでこの本を紹介した理由が「自分の人生は自分が語る」という点。

この3連休の最終日である9/23(月)は「大晦日まであと100日」の日です。

「今年もあと100日」と言われて、今年の今までを振り返る方、残りの100日で何をするかを考える方、来年のことを考える方と、いろんなことを考えるタイミングです。

ぜひご自身の人生の中での2024年の残り100日について考えて誰かに語っていただきたいなと思い、この言葉を紹介したくてこの本にしました。

自分の人生を自分が語り、自分の人生を自分で変えていく、そんな人が増える世の中になっていけば良いなと思います。

そこにはコーチングが役に立つと信じています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

もし良ければ過去の記事も併せてご覧いただけると嬉しいです。

コーチング活用研究会のフォローや各種プランへの入会も大歓迎!

それではまた来週。

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