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えんさんの今週の1冊 #32

副代表の遠藤(通称えんさん)です。

このマガジンでは読書好きな僕が毎週1冊の本をコーチングの視点から読んで紹介しています。
過去の記事はコチラ。

今回の本はコチラ。
運転者 喜多川泰著

読みやすさ度★★★★★
在り方重視度★★★★
実践しやすさ度★★★★
持ち運びやすさ度★★★

こんな人にオススメ

・考え方を変えたい
・壁を乗り越えたい
・人生の転機を迎えたい
・人に感謝をしたい
・機嫌よく日々を過ごしたい

本の内容

中年にして歩合制の保険営業に転職し、三年目の修一。
しかし、なかなか思うように成果が上がらない日々を過ごしていた。

ある日、唐突な担当顧客の大量解約を受け、いよいよ金銭的にも精神的にも窮地に追いやられてしまう。

妻が楽しみにしていた海外旅行計画はキャンセルするしかない。

娘は不登校に陥っているうえに、今後の学費の工面も難しくなるだろう。

さらに長い間帰れていない実家で一人暮らしをしている、母からの電話が心にのしかかる。

「……なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」

思わず独り言を言ったそのとき、ふと目の前に、タクシーが近づいてくるのに修一は気がつく。

それは乗客の「運」を「転」ずるという摩訶不思議なタクシーで――?

***
運が劇的に変わる時、場というのが、人生にはあります。あなたにも。

運はいいか悪いで表現するものじゃないんですよ。使う・貯めるで表現するものなんです。

先に貯めるがあって、ある程度貯まったら使うができる。
運は後払いです。何もしていないのにいいことが起こったりしないんです。
周囲から運がいいと思われている人は、貯まったから使っただけです。―――本文より

こんなところがコーチング的

まず、話し相手がいることによって考え方が変わるところがコーチング的。

運転手が修一に話すことはコーチングセッションではなく一方的なことが多いですが、修一は運転手と話をする中で自分の人生は自分の考え方次第であること、自分でどうにでもしていけることを理解していきます。

その中で自分の人生で起こることを他責ではなく自分事にしていくのはコーチング的と言えます。

コーチングセッションでもクライアントは自分がうまくいかない原因を他責で考えたり環境のせいにしたりしてしまうこともありますが、深く考えること、色々な視点で考えることで自分事として考えるようになります。

そうなることで変化や成長は一気にスピードアップしていきます。

あと、物語の最後の方で修一から出てくるこの言葉がまさにコーチング的だなと思います。

「大丈夫。人生の目標ができたから。」そう言ってみて修一は、自分の人生において未来に到達したい目標地点が初めてできたことに気づいた。現状は厳しい。前途も多難であろう。でも内側から湧いてきたやりたいことがある時には未来というのは明るく見えるものだ

217ページ

僕がコーチングセッションを受け始めた頃も前途多難でした。

望まない配置転換と役割変更、火中の栗を拾わされるようなことを押し付けられていると感じたこともあります。

でもその頃は「このチームをより良いチームにしたい。ここで働いて良かったと思ってもらえるチームにしたい」という目標があったので頑張れました。

これは本当にマイコーチのおかげで、セッションを受ける中で目標が見つかり、それを言葉として発し、その言葉を聴いて寄り添い応援してくれる存在がいることがどれだけ心強く勇気を持てるかを経験できた機会でした。

「人生の目標」や「人生の目的」という言われ方をすることが多いですが、これを持っておくと明るい未来を目指せるというのもコーチング的ですね。

この本のココが好き

色々な名言が飛び出すこの本なので好きなのですが、ここでは2つだけ紹介しておきます。

下記以外の場面でも両方何度か出てくるので、ぜひ本書を読んで探してみて欲しいです。

運が好転するということは、別の言い方をすると、人生のターニングポイントということです。つまり、そこを起点として人生がどんどん良くなっていくのであって、そこで何かすごいことが起こるというわけではないんですよ。あとから考えれば『あそこがはじまりだったな』と気づくだけです。

98ページ

僕にとっての「あそこが始まりだったな」はいくつかありますが、その中の1つはコーチングセッションを受け始めた時です。

この話は長くなるのでまたの機会に。

起こったら直後は『最悪』と思っても、時間が経って考えてみると『むしろよかったんじゃないか』って思えることばかりですからね、人生なんて。だから、最初から『むしろよかったんじゃないか』って思うと結構いろんなことが楽しめるもんですよ。

235ページ

この話も長くなるのと個人的なことも含むのでまたの機会に。

「あそこが始まりだったな」「むしろよかったんじゃないか」の2つについてはぜひみなさんもご自身の人生を振り返ってみて欲しいです。

最後に

岡田さん。岡田さんの人生を変える転機になるのが保険の契約がたくさん取れることだけだなんて、ちょっと考えればそんなはずないって分かるじゃないですか

85ページ

何度目かにこの言葉を読んでいたら、衝撃を受けました。

僕が当時の仕事にこだわり過ぎていたこと、そこで幸せを感じることだけが人生における幸せだと考えていたことに、以前から薄々感じていたしマイコーチからも言われていましたが、この言葉によって完全に気づかされたからです。

これは仕事だけではなくて、人によっては家族や子育てだったり、ダイエットや習い事だったりします。

広い視野で見ると人生にはたくさんの選択肢があって、転機になることはたくさんあります。

僕自身も今の仕事・会社だけにこだわることなく、今年は多くの選択肢から人生を選んで転機を迎えていこうと今は考えています。

2025年は始まったばかりです。

みなさんは自分の人生をどのように転じて行きたいですか?

その転機に気づくために大切なのは「上機嫌でいること」だと運転者は繰り返し言っています。

ぜひみなさんも上機嫌な日々を送れるよう応援しています。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

もし良ければ過去の記事も併せてお読みただけると嬉しいです。

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それではまた来週。

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