![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172462551/rectangle_large_type_2_1e5b48b3aa6eefbe06f78e4cd7176814.png?width=1200)
えんさんの今週の1冊 #35
副代表の遠藤(通称えんさん)です。
このマガジンでは読書好きな僕が毎週1冊の本をコーチングの視点から読んで紹介しています。
過去の記事はコチラ。
今回の本はコチラ。
ひかりの魔女 山本甲士 著
読みやすさ度★★★★
在り方重視度★★★★
実践しやすさ度★★★
持ち運びやすさ度★★★★★
こんな人にオススメ
・人のモチベーションを上げたい
・上手に人に頼みごとをしたい
・家族の関係性を良くしたい
・人間関係を良くしたい
・丁寧に生きたい
本の内容
浪人生の真崎光一は一日中家にいる。そこへ祖母が同居することになった。
小柄で温厚で普通のおばあちゃん……と思ったらなんだかめちゃめちゃ多くの人に慕われてるし!?
周囲の問題解決してるし!たちまち家庭の状況も好転してるし!! うちのばあちゃん、一体何者!?
ばあちゃんにひっついていた光一だけが目にした奇跡の数々。
これぞ痛快、スーパーおばあちゃん小説!
こんなところがコーチング的
この本の中で一番コーチング的だなと思うのがこの言葉。
私は何もしてませんよ。あなたはいずれ、ちゃんと成長してゆく人だって、私は最初から判ってたから。
これぞまさにコーチに求められるもので、クライアントの成長を信じ続けることの大切さがよく分かる言葉だと思います。
今がうまくいかなくてもいつか必ず成長してうまくいく時がくるとクライアントのことを信じ抜けるのがコーチで、その時まで寄り添い続けるのがコーチ。
クライアントがうまくいった時に自分の手柄にするのではなく、クライアントには元々その力があったと言えるのがコーチ。
僕も常にこの言葉を意識していたいなと思います。
あと、ひかりおばあちゃんに一番大事にしてもらっているのは自分だ!登場人物のほとんどが信じて疑わないところもある意味コーチング的。
コーチの多くは複数のクライアントがいるけど、それぞれのセッションは目の前のクライアントのための時間なのでそのクライアントだけに集中して全力でセッションを提供します。
だからこそクライアントはコーチとのセッションの時間を安心して過ごせて、集中して考えられるので自然にお互いの強い信頼関係が築かれます。
登場人物それぞれに大なり小なりの課題がある中で、おばあちゃんに出会うことで今で言う心理的安全性や自己肯定感を上げていけたんだろうなと思います。
その時のおばあちゃんの接し方が凄い!思わず弟子入りしたくなります。
そのような点からも、この本は小説でコーチングという言葉は一切出てきませんが、コーチング的な視点でも読める本です。
この本のココが好き
おばあちゃんに関わる人がどんどん前向きになっていくところが好き。
そこにはおばあちゃんのちょっとした「嘘」があるからなんですが、この嘘は悪意のあるものではなく、誰かを傷つけることでもない、誰かが損をすることもない「光る嘘」。
「優しい嘘」の方が合うのかもしれません。
そんなちょっとしたおばあちゃんの言葉がきっかけで登場人物がどんどん前向きに変わっていくところが好きです。
人ってどんな言葉をかけてもらえるかで全然違う方向に進むし、信じてくれている人がいると実感することで変われます。
この小説はおばあちゃん以外の登場人物が本当に個性豊かなのですが、その中心にはおばあちゃんという存在がいるからこそうまく回っています。
おばあちゃんへの恩返しだけでなく誰かへの恩送りにもなっている物語の連続。
僕の周りもこんな人間関係に溢れるようになったら本当に幸せだろうなと思います。
最後に
皆さんにとって「おばあちゃん」ってどんな人ですか?
ご自身の経験だけでなく、イメージも含めて。
僕にとってのおばあちゃんのイメージは、何があっても味方でいてくれて、好き嫌いややりたいことや将来の夢を話したら評価も批判もせずにただただ聴いてくれて、秘密を話しても誰にも言わずに秘密を守ってくれる存在。
更には、決してひけらかさないけれど「おばあちゃんの知恵袋」と言われる色々な経験や知識を持っていて、困ったことがあるとさりげなく助けてくれる凄い人のような気がしています。
それってまさにコーチやん!もしかしたら世界一のコーチはおばあちゃんという存在なのかもしれない、とまで思ってしまいました(笑)
私事ですが、実は1週間前に妻のおばあちゃんがこの世を去りました。
出会ったのは大人になってからなので話を聴いてもらうというよりは話を聴くことの方が多かったのですが、実の孫ではない僕のことまでパワフルに応援してくれる人でした。
そんなおばあちゃんへの感謝の気持ちを込めて、今回はこの本を紹介しました。
皆さんはご自身のことを一番応援してくれている人は誰だと感じますか?
その人への感謝をしながら、より良い人生にしていきましょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
もし良ければ過去の記事も併せてお読みただけると嬉しいです。
コーチング活用研究会のフォローや各種プランへの入会も大歓迎!
それではまた来週。