産qレース　第一話

あらすじ（220文字）
産前・産後休業、そして育児休業は働く母性保護する、女性にとって重要な制度だ。しかし、女性職場では、実生活に影響が生じる程の大きな関心事だ。
今川やすこは、長年病院に働きながら、産休や育休を取得する多くの先輩や同僚たちを陰ながら支えてきた。医師の徳川と出会い、自分の番がやってくると思いきや、同僚の明智信子と織田との結婚と同時期になってしまう。そして、幸せを掴もうとするやすこの周りで怪事件が起こり始める。
産ｑレースを制する者は、一体誰なのか。

※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

　女性比率が多い職場、いわゆる女性職場において、職場内の結婚や妊娠は大きな関心事だ。それは、羨ましいとか妬ましいとかそういう感情を超えて、実生活に影響が出てくる。
　単純に仕事量は増えるし、雑務も増え、残業も増える。そして、プライベートの時間も削られていく。当然、補充などされない。
　今いる人数で、できる限り現状を維持するように、蟻のように働かさせられる。
　そのような中での唯一の希望が、自分も結婚し、妊娠して、同じ様に産休育休制度を利用し、キャリアを続けていくという、妄想だ。
　先人を見ながら、いつか自分の番が来るはずだと、暗黙の妊娠ローテーションを組んでいる。

　そして、その掟を崩した者に待つ運命はー。

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