読書記録③ 2030年 日本の針路
概要
今回は少し前に読んだ本。
「デジタル×地方が牽引する 2030年 日本の針路」
アクセンチュアの代表取締役社長の江川昌史さんが書いた本。デジタルテクノロジーが地方の課題解決にもたらす可能性と、その具体的な実現方法について、多くの実例をまじえて書かれている。個人的に「デジタル×地方」はもともと興味がある分野だったため、地方が抱える課題の現状やデジタルのもつ可能性については知っていることが多かった。一方で、6章以降では地方創生を実際にどのようにして実現していくのか、という夢を語るだけではない現実的なアプローチ方法が説明されており、地方創生を考える上でのひとつの参考書にしていきたいと感じた。
忘れたくないこと
前半の背景的な部分から一つ。
自分自身が就職活動も終わりに差し掛かり、どのようなキャリアを選択していくべきかという「生き方」の正解を探していたときにこれを読み、少し安心した。VUCAの時代ともいわれる変化の激しい時代を生きていくために、今後の社会の変化を見据えてキャリアを選んでいかなければならない、とプレッシャーを感じていたから。でも考えれば考えるほど、何が正解かはわからなくて、そんなときに「あのアクセンチュアの社長でも、未来を正確に予測することはできないって言い切るんだ」って、なんとなく気持ちが楽になった。本の内容とは少し離れた部分だけど、自分の悩みにタイムリーに刺さった言葉だったので残しておく。
2つ目は、共創価値の生み出し方について。
私自身、地域の特性に応じた強み(ここでいう価値)を生み出すことは必要だと思う一方、自分の故郷をイメージしたときに、それぞれがひとつの強みを持つことは難しいと感じていた。その解決策にもあたるのが、共創価値。1700以上あるすべての自治体が1700通りの差別化を図るのではなく、目的に応じて連携・協調して価値を生み出そうという考え方。この本では、連携・協調の仕方として4つのパターンが挙げられている。
①や②は比較的イメージしやすいが、特に印象に残ったのが③の遠隔観光テーマ連携型。例として挙げられているのは、スキーを軸とした白馬(長野)とニセコ(北海道)の連携や、山岳観光を軸とした松本と福岡の連携。なかなかそこまで広い視点での連携を考えることはなかったから、自分の中のひとつの引き出しにしたいと思った。
Todo
この本からTodoに落とし込むのはなかなか難しいと思うのだけど、できる限り具体的に残したい。
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