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お抹茶と講話で繋がる心:ご住職との新しい挑戦(埼玉県蕨市)

街の人とお寺を結ぶプロジェクトの始まり

檀家を持たない近所のご住職さんがいました。彼はお坊さんでありながら、人前でお話しする機会がなく、それに苦手意識も感じている様子でした。しかし、個人的に仏教の話を伺うと、その内容はとても面白く、わかりやすいものでした。

そこで、街の人々にこの魅力的なご住職のお話を知ってもらうことができたら、きっと楽しい時間を共有できるのではないかと考えたのです。

一杯のお抹茶から始まった関係

「まずは仲良くなることから」と、私は月に一度、お抹茶を点て、お菓子を持ってご住職の元を訪ねました。その時間を通じて少しずつお互いの信頼が深まり、気づけばその訪問が3年にもなっていました。

その過程で、ご住職は少しずつ街の人々に心を開いていきました。そして、ついに「仏教とは」というテーマで、5人の仲間に向けて初めての講話をしてもらうことに成功したのです。

続く講話、そして広がる輪

最初の講話が成功したことで、ご住職も自信をつけ、講話はその後も続編として開催されました。ご住職は「困ったなあ」と言いつつも、笑顔で前のめりに準備を手伝い、講話のためのお茶や資料を用意してくれました。

お寺は、ただの宗教的な場所から、街の人々とご住職がつながるハブのような存在へと変わりつつあるんだと感じています。


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