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花火がつなぐ、世代を超えたひと時(広島県呉市)

「今年は4年ぶりに花火大会があるんよね。でももう見ることはないかなあ」
独居の高齢者さんがコミュニティスペースでつぶやいた一言が、すべての始まりでした。その言葉に耳を傾けた仲間たちが、「みんなで花火大会を見に行こう!」と盛り上がり、次第に「どうせならもっと多くの人が楽しめる会にしよう」と企画が動き出しました。

空き地が生んだ、特等席の花火大会

準備が進むにつれ、噂が広まり、ある日、地元の地主さんから「花火がよく見える空き地を使ってもいいよ」との申し出が。これは好都合!さっそく空き地の周囲の住民に声をかけたところ、「私たちも一緒に見たい!」という声が続々と集まりました。こうして、老若男女、犬や猫まで、みんなで一緒に花火を楽しむ「ごちゃ混ぜ花火大会観覧会」が実現したのです。

つながりを取り戻す笑顔

当日は、子供たちの無邪気なはしゃぎ声、高齢の方々の笑顔、そして盛り上がる若者たちがひとつになって、夜空に広がる花火を楽しみました。誰もが気負うことなく、自然に交わることで、互いの存在を感じながら過ごす楽しいひと時に。涙を流しながら笑顔を浮かべる人もいて、その場には温かい空気が満ちていました。

コミュニティスペースが育む小さな変化

この花火大会をきっかけに、コミュニティスペースにはさらに多くの人々が集まるようになりました。近所ではなくても、ここに来れば誰かとつながれる場所として、電球を交換する手助けやスマホの使い方を教える場面、赤ちゃんを見てもらいながらリラックスしてお茶をする親たち、試験勉強をする子どもたちが大人に助けを求める様子が見られます。花火が生んだこの小さな変化は、町のつながりを再び強くしているのです。


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