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ユース出雲かわらばん~しまね高校生ラジオ インタビュー~ 

コミュニティナースカンパニーが運営する新しい拠点が出雲に出来ました。
出雲でどんな人がどんな思いで何を起こし、どんな未来へ向かっていくのか。
「ユース出雲かわらばん」では、ユース出雲の今をお届けします。
第一回は、ユース出雲で、ラジオ配信を行っているグループ「しまね高校生ラジオ」の活動をご紹介します。

なぜラジオをやろうと思ったの?

布野:ぼく、ラジオが好きだったんです。最初はスクールオブロックを聴き始めました。その後、どんどん夜遅くまで起きているうちに、オールナイトニッポンを聴き始めるようになって。次第に、自分でやってみたい!って思うようになったんです。自分、雑談も好きだったんです。友達との雑談をラジオみたいにできたら楽しそうだなって思ったんです。
そこでまず自分が所属している生徒会に企画としてやれないか相談しました。だけど、結果はダメでした。期待もしていなかったんですけどね。今はインターネットラジオなども普及していることを知っていたので、どんな形でもやれるだろうと思って、ラジオをすることは諦めなかったですね。

2年の4月、マイプロのチラシが学校で配られることがあって。チラシの裏の事例に「高校生ラジオ」と書かれていました。チャンスだと思い、応募し、メンターさんと一緒に考えることができました。
その後8月みらチャレという当選すれば10万円もらえる企画がありました。「これは実現できるぞ」と思いました。きっかわくんに声をかけ、一緒に応募しました。

吉川:ぼくも、ラジオ好きだったんです。だから、小中とラジオのまねごとみたいなことをやっていたんです。好きなものって、やりたくなるじゃないですか。だから、布野くんからみらチャレについての話しが来たときはすぐに返事をしました。1泊2日合宿というのに惹かれたのも大きかったですね。修学旅行もなかったんで、純粋にワクワクしていました。

みらチャレは、学校以外の大人と会えたはじめての機会でした。特に印象的だったのは、共創サポーターの田部長右衛門さんでした。すぐ、行動してくれるんです。発表で講評するときも舞台袖にいる運営の人に「大至急」って言ってくれて。こんなに協力してくれようとしてくれる大人がいるんだって思いましたね。


そのみらチャレで、この拠点との出会いがあったんだよね?
講評のとき、矢田さんに「場所あるから使っていいよ」と言われたんです。突然で驚きましたね。でもすごく嬉しかったんです。それと同時に大人に対する驚嘆が湧いていました。遠い存在の会社の社長さんが、こんなに簡単に力を貸してくれるんだって。

その後は、とにかく勢いで進んでいきました。この場所を貸すよって言われたのが7月24日で、初回のラジオ収録が8月12日。もう次の日には、拠点の内見に来てたんです。3日後には、コミナスの方と話し合いをして。機材を揃える、ジングルつくる、内容を決める…やるべきことはたくさんあったんですけど、本当に楽しかったですね。学校に行ってもラジオのことが頭から離れなくて、1日中考えていました。ここだけの話なんですけど、1回目の収録までに、第5〜6回までの構想はもう出来ちゃっていました。なんだろう、「自分の得意が全部活かせている!」っていう感覚があったんですよね。脳みそが1回ぐちゃぐちゃになってラジオに必要な脳みそに変わっていくというか。もうそれは新感覚でした。

最初にラジオ放送が実現したときどうだった?
布野:やっと実現できたぞっていう感じでしたね。4月から準備してたんで。楽しかったですね。それと同時に、ラジオにはラジオの話し方があるってことが分かりました。ただ雑談をしているだけじゃ聴いている人は面白くなくて。「共感」みたいなものが大切だったんです。最近は、あるあるを入れたりして工夫しています。

吉川:「ついにできるぞ…」という気持ちがいっぱいで、緊張と興奮が入り混じっていましたね。これまで準備することで高まっていた「熱」が最高潮でした。ゲストにはコテンラジオの深井龍之介さんを呼びました。ラジオをつくるにあたり、これまでも相談させていただいていたのですが、呼べたらすごいなって思って声をかけました。実際にお会いしたときは「深井さんが目の前にいるんだ…」と現実が現実でない感じでしたね。

矢田さん、深井さんが紹介してくれたこともあって自分が想像していた以上の反響をいただきました。「けっこう世の中の人に関心を向けられるんだな」って思いました。「この『楽しい』を継続したい!」と気合が入りましたね。本当に楽しかったんで。

まちにいる大人の力を借りることで、ラジオが実現できたんだね。
ぼくは、地域の大人、この拠点に救われたんだと思います。
中学では授業を聞くだけで、勉強ができるタイプだったんです。だから、「勉強をする」という経験がなくて、高校に入って「勉強ができない子」になっちゃったんです。学校の中では「努力をしてない子」。得意なことを学園祭や、生徒会企画で活かそうとしても、学校で実現できるのは自分のやりたいことの1つ。お伺いを立てなきゃいけない人がたくさんいて、実現するまでにすごく時間がかかったんです。でも、地域なら、自分のやりたいことを全部やれたし、すぐに形にできた。今でも学校の中では努力していないと思われているかもしれませんが、ラジオのおかげで、「努力してる」って言えるんです。

もし、大人たちと出会っていなかったら、今ごろは、生徒会と部活をやりつつ、なんとなく生きていたと思いますね。学校で感じた劣等感を引きずりながら、何も起こさず人生を終える。そんな未来も想像できます。ぼくは学校では輝けないけれど、学校にいる人の中で1番輝いていると思います。

これからここに来る人たちに向けてひとことお願いします!
吉川:ぼく、学校での熱のぶつけ方が分からなかったんです。勉強はがんばれなくて、生徒会とか学園祭、生徒会企画を頑張ってたんですけど。学校では、とにかく時間がかかるんです!自分のやりことが10だとしたら、実現できるのはその中の1〜2。だけど地域では自分のやりたいことが全部できた。熱量をすべて受け止めてもらえたんです。たくさんの大人の話をきけるし、学生だけでなにかができる。「こういうことやりたいです」というと、すぐに形になっていきます。
学校のルールに合わせるために、妥協して生きている人たちが多いと思います。この場所に来れば、そんな高校生たちはみんな救われます。学校では「勉強して褒められる」それだけの達成感しかないけれど、この場所では「実現していく達成感」が肌感覚として味わえる。勉強だけじゃない、フリージャンルです!


左:布野伶 右:吉川郁哉

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インタビュアー ひびき
愛媛県出身。能登地方で夏は塩づくり、冬は酒造りの季節労働でお金を稼ぎながら、田舎暮らしで、生きる知恵を身に着けている20歳。塩づくりがはじまるまで、コミュニティナースカンパニーのお手伝いをしている。


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