やさしい気持ちに「化けた」お化け屋敷(埼玉県草加市)
「お化け屋敷」をテーマに、障害をもつ子どもと地域の子どもが一緒に楽しめるイベントを企画しました。このプロジェクトの背景には、福祉と地域をつなげたいという願いがありました。2018年から福祉の要素を事業に取り入れる中で、「福祉の世界は閉鎖的だ」と感じていたIさんは、地域の子ども会連合「草子連」と協力し、新しい形で地域と福祉を結びつける試みを行いました。
草子連との出会いと気づき
草子連は地域の子ども会連合で、近年では活動がマンネリ化し、より新しい取り組みを模索している団体です。そこで「子どもたちがもっとワクワクし、地域とのつながりが広がるイベント」を目指し、共に、重度心身障害児や医療的ケアが必要な子どもも楽しめる「お化け屋敷」を企画しました。
この取り組みは、地域で広く受け入れられるイベントをつくるだけでなく、「障害のある子どもたちも同じ場で一緒に楽しむ」という新しい挑戦でもありました。
Iさんのおせっかい
草子連は福祉分野との関わりが薄く、広報のネットワークも限られていました。そこで、草加市内の50事業所の連絡網を使い、イベントの告知を実施。43名の参加者が集まり、そのうち4名が発達障害や軽度の身体障害をもつ方々でした。このイベントを通じて、草子連のメンバーと参加した障害のある子どもたちが交流し、普段とは異なる新しいつながりが生まれました。
みんなで楽しむお化け屋敷
最初、草子連のメンバーは「障害のある子と一緒に活動するのは難しいのでは」と不安を抱えていました。
しかし、具体的な事例を説明して理解を深めた結果、イベント当日には参加者全員が一体となり、誰が障害をもっているのか意識せずに楽しむことができました。子どもたちは「車椅子の子も楽しめて良かったね」と自然に言葉をかけあい、会場内でバリアフリーを考慮する姿も見られ、イベントは大成功を収めました。
たくさんの人が来場!
今回のお化け屋敷は、草子連史上最大の集客数である1053人を記録しました。重心児も含めた多様な参加者が一緒に楽しむことができ、地域の新たなつながりの場が生まれました。多くの参加者から「これまでのイメージとは違う障害者との交流ができた」と前向きな感想が寄せられ、次回以降も継続していきたいという声も多くいただきました。
この「お化け屋敷プロジェクト」を通して、障害のある人と地域の人が自然に交わり、新しいコミュニティが生まれることを実感しました。次回もさらに多くの人が集い、より広がりのある地域のつながりを築いていけることを楽しみにしています。
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