J3リーグの最終順位は序盤で決まるか?
10節を消化したJ3リーグ
2024年J3リーグにおいて全チームが10試合を消化した。
大宮アルディージャが無敗で首位を独走する気配で、アスルクラロ沼津、
FC今治が追う展開となっている。
全38試合中1/4を消化したにすぎないものの、サッカーリーグにおいては、序盤でほぼ最終順位も決しているとの話を聞くことがある。
そこで、2019年~2023年までの5か年の順位から検証を行った。
検証方法
まず、各年度の四半期節を下表のように分けた。
次に各年度、各チームの四半期ごとの順位を調査し、それらの中央値を評価した。尚、各年度のチーム数が異なる為、18チーム年度(2019,2021,2022)は20/18、15チーム年度(2020)では20/15を乗じて補正した。
検証結果
結果は以下の通りである。
第1四半期(1Q)が終了した時点において、最終順位までは確定しないものの、トップハーフ(10位まで)とボトムハーフ(11位以下)には、はっきり分かれる傾向にある事がわかった。
優勝チームは年間通して強くなければならず、1Q時点で既にトップ5には入いる必要があるようだ。
自動昇格圏にある2位チームも1Q時点で昇格プレーオフ(PO)圏内であるトップ6には入っていたい。
PO圏の3~6位も同様で1Qでトップハーフ10位以内にいないと厳しいか。
下位は上位と綺麗に対称的で、1Qで降格圏(19位以下)にあるチームは年間通して苦しい傾向にある。
ボトムハーフ、特に16位より下のチームも同様で、早期に15位以上の中下位を目指して建て直しが急がれる。
もちろん、毎年傾向から外れるチームも現れる。
2023年では、1Q首位だった長野パルセイロが大失速して最終14位。
逆にFC岐阜は1Q15位から最終8位まで順位を上げた。
また、2019年度は大荒れで、最終2位のザスパクサツ群馬は1Q13位、1Q2位のカマタマーレ讃岐が最終14位、いわてグルージャ盛岡も1Q7位で最終最下位まで落ちる等、トップハーフとボトムハーフが最終順位でおよそ半分入替った。
2024年度はどうなるか
昨年2023年度は、5位奈良クラブのように選手強化費の少ないチームの健闘が目立ったが、今年2024年度は1Q時点で選手強化費にほぼ比例した順位になっているように見える。例年のように、失速するチームと上昇してくるチームは現るだろうが、大きな波乱は無いと予想する。
優勝は大宮アルディージャが最有力。
2位は沼津、今治、大阪、岐阜、琉球、相模原までの争いになりそう。
加えて、金沢、富山、鳥取、松本、北九州、長野までがPO圏(3~6位)争いか。
逆に1Q14位のY.S.C.C.横浜以下、盛岡、奈良、宮崎、福島、八戸、讃岐が残留争い組。勝点3差内でひしめいており、どのチームも予断を許さない。
今年度から昇格プレーオフが導入された為、全チーム昇格か残留かいずれかに関わる図式になっている。これが波乱を起こす要素となりうるかも含めて今後も注目していきたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?