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崩れ落ちた岩(#143)

熊野古道にある、花の窟神社。

こちらの神社の御神体(「ごしんたい」)は岩だそうです。

一般的に、御神体となっている岩のことを、
「磐座」(「いわくら」)
と呼ばれています。

先日、その御神体の一部が崩落したようです。
要するに、岩が崩れ落ちたということです。

でもこの動画を観ていて、気になることがありました。
今回はそれを書いておこうと思います。

御神体とは

まずは前提知識をかいつまんで説明します。

奈良県にある大神(おおみわ)神社。

こちらの神社は御神体が「三輪山」です。
山全体が御神体とされています。

↓大神神社
※公式ページが貼れなかったためWikipedia

日本各地に
御神体を岩や山などの自然物としている神社
は多く存在します。

では、御神体とは何か。

御神体とは、
神道における信仰の対象となるもの
を指します。
御神体に神様が宿っている
とされています。

神社を参拝する時に一般的(※)に行う「二礼二拍手一礼」などは神様に対する礼拝なので、
御神体は神様そのもの
だとも言えます。
※出雲神社など神社によって礼拝の作法が異なるものもあります

最近(と言ってもだいぶ昔からですが)の神社は、岩や山などの自然物でなく、人工物である鏡などが御神体とされている神社が多いです。

冒頭に挙げた花の窟神社は岩が御神体ですが、熊野古道には神倉(かみくら)神社という神社もあります。
この2つの神社は、距離にして30キロほど離れています。

こちらも花の窟神社と同じく、岩を御神体としています。

花の窟神社は参拝したことありませんが、神倉神社は十数年前に一度参拝したことがあります。

神倉神社は、鳥居をくぐる時に見える急勾配な石段が印象的です。
石段を上がっていくと、大きな岩と社(拝殿)があります。
生で見たときは岩の大きさに圧倒され、磐座とされていることが腑に落ちました。

気になったこと

思い出話はこの辺にして、本題に移ります。

こちらの動画の中で以下のようにナレーションされていました。(1分頃から)

落下した岩は重機を使って撤去されました

・・・

ん?

岩は重機を使って撤去されました

んん?

間違いなく

撤去されました

と言っています。

わたしは神道や古神道など全く詳しくない、
「超にわかの寺社仏閣好き」
です。

そんなわたしが気になったのは

撤去されました

という表現です。

神様が宿っているという岩(磐座)の一部が崩れ落ちてきたら、その崩れ落ちた部分はもう磐座として扱わないのでしょうか?

それとも撤去したこの岩は別の場所へ保存されるのでしょうか?
そうでないならただの岩扱い…??
まさかねぇ。

疑問に思い、花の窟神社のホームページを確認しました。
しかし関連するものは見つけられませんでした。

スマホで参拝!

花の窟神社はホームページからスマホで参拝ができるとあったので、参拝させていただきました。

最近はすごいですね。
こんなことまでしてくれるなんて。

でも、参拝させていただいたものの、どれが磐座なのかがわかりませんでした。

大きな崖?のような上に大きな岩が乗っかっているように見えますが、あれが磐座なのでしょうかね。
それとも大きな崖に見えているものそのものが磐座なのでしょうか。
それもよくわかりません。

最後に

結局、気になったことはわからずじまいでした。

今回のケース以外でも、もし自然災害で磐座が半壊した場合、
 磐座として扱われ続けるもの
 単なる岩として撤去されるもの

とにわかれるのでしょうかね?

磐座は神様が宿るものなのであれば、崩落した一部も「神様の一部」のような気がしないでもないですが。

これをどう調べていけば答えに辿り着くかわからないので、また機会があれば調べてみようと思います。

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