東京へカラタチのライブを見に行った日記
2月23日金曜日午後1時
品川駅に降り立ち、ホテルを取った江古田へと向かった。
山手線と西武池袋線を乗り継ぎ、小1時間かかった。
東京の大学に4年間通っていたため、最低限の東京の土地勘はある。
都心から江古田の距離についても十分承知した上で、利便性より安さを求めて江古田のホテルを予約した。
だが実際、大荷物を抱えて西武池袋線に揺られてみると、「私が一体何をやっているのだろうか……」と、上京早々虚無になった。
2月23日金曜日午後3時半
カラタチを見に、無限大ホールへと向かった。
東京に住んでいた頃はK-PROの客だったので、無限大ホールでライブを見るのは初めてだった。
無限大ホールへの入り口をしばらく全く見つけられず、ちょっと泣きそうになった。
ほぼ開演と同時にホールに到着すると、素敵なOP映像が流れていた。
カラタチは年末にレギュラーメンバーへと昇格したばかりなので、また映像はないようだった。
どんな映像になるのか楽しみだなあと思った。
OP映像の投影が終わり、MCのマルセイユが舞台に登場した。
3連休初日ということもあるのか、私を含め半分以上の観客が初無限大ホールとのことだった。
「遠くから来たよ〜🖐️」というマルセイユの呼び掛けに呼応した観客のうち、後方にいた家族連れが当てられた。
なんと、家族4人で奄美大島からワラムゲを見に来たそうだ。
一人目から想像以上に遠方の客が当たり、会場は既に盛り上がりを見せていた。
遠方からの客をもう一人聞いてみるとのことで、実際遠方から来ていた私も恐る恐る手を挙げてみた。
すると、2列目ど真ん中の席だったということもあり、なんと私が指名された。
津田さんに「ご旅行ですか?」と聞かれ、私は馬鹿正直に「アニメのイベントに参加するため、東京に来ました」と回答した。
すると幸か不幸か、津田さんは「なんのアニメ?」と更に掘り下げて質問してくれた。
「次も馬鹿正直に答えたら、絶対にヤバい」とは自覚しつつも、かといって適当な返しも浮かばず、私は「16bitセンセーションです」と、事実を回答した。
結果案の定、3連休初日で家族連れが多かった無限大ホールの観客を凍り付かせ、マルセイユと奄美大島の家族の努力を無に期してしまった。
カラタチの出番より前に、カラタチファンである私が先んじてスベり散らかしてしまった。
ライブ本編では、ななまがりの漫才で腹がよじれるほど笑った。
2月23日金曜日午後5時
まんだらけの最果てポスターとポップを拝みに、無限大ホール階下のまんだらけに移動した。
階下なのに、無限大ホールから直接まんだらけに行くことはできず、また迷子になった。
渋谷BEAMビルのことが大嫌いになった。
2月23日金曜日午後6時
6,7年ぶりに、私のエロゲを布教した張本人と飲んだ。
食事中、「とあるアニメ化されたエロゲのタイトルが思い出せない」という話題になった。
私は何をとち狂ったか、「よう実だっけ?」と返事をした。
すると、「よう実は暁の護衛タッグなだけで、エロゲじゃなくてラノベ原作だろうが!!!」とブチ切れられた。
正解はましろ色シンフォニーだった。
2月24日土曜日午前10時半
たまたま母から連絡が来た。
母も齢58歳にしてはかなりお笑いが分かる方なので、無限大ドームに掲示されている本日の公演スケジュールを送り、これからライブを見ることを伝えた。
すると、「大自然とシマッシュレコードが出る方のライブを見ろや!!!」と、ブチ切れられた。
2月24日土曜日午前11時
ドームIIで「スロッピ⭐︎大拡散!」を見た。
ゲストは、カラタチとEverybodyだった。
カラタチは、ドームIで同時進行中の新ネタライブ(大自然とシマッシュが出る方)にも、トリ出番で出るそう。
「新ネタライブの前に、リラックスしていこう」という和やかな雰囲気の中、ライブはスタートした。
その結果、大山さんがネタを飛ばしかけた。
前田さんは、終始セリフを気持ち早めに発していた。
「お前セリフ早えんだよ!」「お前がネタ飛ばすから、調子狂ったんだよ!」と、ネタ中軽くどつき合いのケンカが始まった。
ラジオでのやり取りをその場で見ているようで、楽しかった。
トークコーナーでは、ゲスト4人が推しについて話すのを計30分程度じっくりと聞けた。
前田さんのおじいちゃんも、生前ある種の推し活をしていたようで、「じいちゃんは、保険金で櫻坂のオタ活をしている自分のことを、ほほえましく見守ってくれていると思う」と、おっしゃっていたのが印象的だった。
大山さんは最近、『夜巡る、ボクらの迷子教室』というプレミアエロゲを買ったと報告していた。
私自身そこまでマニア的にエロゲに詳しいわけではないので、ゲームタイトルだけでは正直どんなエロゲかピンと来なかった。
ライブ後に調べると、少し前に主題歌がバンプ過ぎると話題になっていたエロゲだった。
EDテーマは聴いたことがあった。
エロゲソングには本当にいろいろな曲がある。
また、テレビでネタだけは何度も見ていたEverybodyの人となりについて知れたのも面白かった。
個人的に意外だったが、大山さんとタクトさんは飲み仲間らしい。
年齢的にエロゲ全盛期直撃世代だったタクトさんは、大学時代に何本かエロゲをプレイしていたそうだ。
また、部屋のカーペットをナルト色のオレンジ、カーテンをサクラ色のピンク、ベッドをサスケ色の青にするほど、choyちゃんがNARUTO好きなのを初めて知った。
お仕事で岸本斉史先生に会うのが目標らしい。
そしてなんと、タクトさんの従兄は加治佐修先生という漫画家で、岸本先生のアシスタントをしていたらしい。
NARUTO1,2巻の背景は、加治佐先生が描いているそうである。
そのためタクトさんは、加治佐先生の結婚式で岸本先生、冨樫義博先生と同卓になった経験があるという。
その流れから、「マユリカの中谷さんも、最近漫画家の先生と会っていたよね?」という話題に。
しかし誰も名前が出てこず、大山さんに至っては「モーニング娘。のメンバーと会っていたやつではなく?」と、阪本さんの話と勘違いしていた。
本当に誰からも正解が出てこなかったので、私は辛抱たまらず、客席から「あだち充先生とモリタイシ先生です」と、出しゃばり発言をしてしまった。
なぜならば、私はモリタイシ先生の大ファンだからである。
実際に求められていた回答は「あだち充先生です」だけで、「あだち充先生と」の時点で「あ〜!」という声が芸人さんたちの間で挙がっていたが、私はその声にかき消されつつも「あだち充先生とモリタイシ先生です」と、最後まで回答を続けた。
なぜならば、私はモリタイシ先生の大ファンだからである。
あだち充先生の名前すらパッと出なかったということは、大山さんはサンデー系列のラブコメはあまり通ってきていないのかな?と推測した。
モリ先生が現在ゲッサンで連載している『あそこではたらくムスブさん』は、奥手の控えめ男性×高嶺の花の美人女性というカップリングのラブコメで、きっと大山さんも気に入ってくれるんじゃないかなと感じている。
私はムスブさんを読むためだけに、ゲッサンを定期購読している。
なぜならば、私はモリタイシ先生の大ファンだからである。
ライブの最後は、ネ⚪︎リーグのトロッコア⚪︎ベンチャーのようなクイズで、ライブを締めるのが恒例らしい。
クイズは出演芸人の得意分野から、出題されるようだった。
1問目から早速、「武元唯衣ちゃんと同じ誕生日の芸人は?」という問題に「シンクロニシティ西野」「シンクロニシティよしおか」という選択肢が提示された。
客席の最果てリスナーを中心に、爆笑の渦が巻き起こった。
最終問題は、「三大電波ゲー、『終ノ空』『ジサツのための101の方法』あと一つは何?」という内容で、大山さんは即座に『さよならを教えて』を選択していた。
ダミーの選択肢を思い出せないのが悔しい。
2月24日土曜日午後12時半
最果てとスポンサーのFUSSYがコラボしたデジタルサイネージを見に、下北沢へと向かった。
私以外にも、何人かのリスナーがサイネージ広告を撮影していた。
性別や年齢はバラバラで、想像以上にリスナーの層が幅広いことに驚いた。
2月24日土曜日午後1時
「TOKYO SPICE CURRY 赤と黒」でカレーを食べた。
めちゃくちゃ嫌な予感はしたのだが、カレーを食べている途中で、スピーカーから自分の声が聞こえてきた。
普通に発狂した。
同行者二人とオーナーさん以外、店内に人がいなかったのがせめてもの救いだった。
2月24日土曜日午後7時
別のオタ活をした後、ドームIIに舞い戻って、最後にもう一本カラタチがゲスト出演するライブ『元ちゃん万ちゃんの元気が出るテレビ!』を見た。
マルコポロリ!のかたつむり出演回が大好きだったので、林さんを生で拝めてうれしかった。
大山さんは、「対魔忍アサギ Energy Supplement」のお話をしていた。
ライブ後に、改めて対魔忍サプリの公式通販サイトを調べてみた。
……べっ、別に精力剤とかじゃないんだからね!!
本当に健康食品なんだからね!!!
話の流れで、林さんが観客にエロゲーマーがいるか尋ねたので、私は小さく手を挙げた。
私と真後ろに座っていたと思しき男性の計2人が、会場にいるエロゲーマーのようだった。
林さんが「女性なのにエロゲをするの!??」と驚いていると、前田さんが「この方は相当ですよ」と補足していた。
おそらくエゴサで私が会場にいることを知り、手を挙げた女エロゲーマーが一人だったことから、私が不健康運動だと推察したのであろう。
林さんに、「あなたもマカパウダーを飲んでいるの?」とイジられ、私は下を向き、蚊の鳴くような声で「飲んでいません……」と返事をした。
この結果私は、見に行ったライブ3本全てで、客席から何かしらの発言をするという、イタいオタクに成り下がってしまった。
トークライブの最後には、大山さんがエロゲの選択肢に関するあるあるを発表して、会場を爆笑の渦に包んでいた。
吹き出しの中にしようか 外にしようか
2月25日日曜日午前9時半
江古田のホテルをチェックアウトした。
3日間いるとちょっとだけ江古田に愛着が湧いてきて、駅にあったのだめの看板を見て、少し感傷に浸った。
2月25日日曜日午前10時
きょうは待ちに待った16bitのイベントの日。
朝からアキバに向かい、16bitと最果て関連の聖地巡礼をした。
「エロゲ福袋」でもおなじみのトレーダーの本店、2号店の店内に、それぞれ初めて入った。
私にもかつては羞恥心というものがあり、エロゲは全て通販で購入していた。
しかし最近はどうでも良くなってきた。
本店の外壁には、ONEリメイクやゆずソ新作などの広告が掲示されていた。
階段を昇って5階の18禁ゲーム階に向かうと、夜勤病棟リメイクのラッピング階段が私をお迎えしてくれた。
積みゲーが家にたくさんあるので、正直ウィンドウショッピングだけして帰ろうかと思っていた。
しかし新作コーナーに、ずっと探していた『終のステラ』のパッケージ版の在庫が二つあった。
「エロゲはパッケージ買いに限る!」と豪語しながらも、『終のステラ』は通販にはどこにも在庫がなく、諦めてDLか有料アプリを購入しようかと思っていた。
思わぬ収穫にテンションが上がった。
他には、“人気商品再入荷!”というシールが貼られたWA2が目に留まった。
WA2の息の長さに感嘆すると共に、後続のヒット作が出てこない切なさも感じ、複雑な心境になった。
またコロナが5類に移行してかなり経つということもあってか、初期の最果てリスナーをドン引きさせた某消毒液は撤去されていた。
なおトレーダーはエロゲショップではなく、あくまでも中古買取ショップである。
全年齢のDVDの階には、櫻坂の中古DVDも売られている。
2月25日日曜日正午
まんだらけコンプレックスの開店時間になったので、お店へと向かった。
しかし、最果てのポスターは外壁に掲示されており、開店を待たずとも見られるようだった。
2月25日日曜日午後5時
楽しみにしていた16bitの声優トークショーが終わり、帰りの新幹線に乗り込んだ。
4時間暇なので、日記でも書こうと筆を執った。
今回の上京の目的は、16bitのイベント参加のためだった。
しかし、2泊3日で私が一番時間を費やしたのはカラタチだった。
私はこの日記のタイトルを、「東京へカラタチを見に行った日記」にしようと決めた。