【短い物語】 リサと私はベスト・オブ・ベスティー
リサが私を不安げにチラッと見た。村井さんが変なこと訊くからだ。どうして私とリサが仲良くしてるのかなんて、変なことを。
学食のテーブルを挟んで私らの向かいに座っている村井さんは、全然悪気なんて無さそうに私らの答えを待っている。リサはどうせ答えないだろうから、私が答えることにする。いつものことだ。
「なんとなく、気が合ったんですよね。学部も一緒だし」
そうなんだ、と、つまらなそうに村井さんが言うと、リサが隣でそう、そう、と頷くのが分かった。
リサは別に無口なわけでは