進行形(ingが付く?付かない?)/動詞とは何か?〜応用編〜
英語を勉強していて、「どの動詞にingがついて、どの動詞につけないか」つまり、進行形にできるのはどの動詞なのか、悩んだことはありませんか?
英語学習者は必ず通ると思われるこの問題に今回は終止符を打とうと思います。
進行形の秘密:「動作動詞」と「状態動詞」の違い
動詞には、「状態動詞」と「動作動詞」という2種類あるということを知っていますか?
簡単にいうと、「動作動詞」は進行形にできて、「状態動詞」は進行形にすることはできないのです。
だったら、この2つの見分け方を知ってしまえば、どんな進行形もお手のものということになりますよね。
今回の記事を最後まで読んでいただいたあなたには、「進行形マスター」になっていただきます。
ここを押さえる事ができると、「なぜ進行形にはbe動詞が必要なのか」「動作動詞しか進行形にできない明確な理由」が明らかになります。
進行形の基本:be動詞+動作動詞ing形
まず、基本の形を知りましょう。文章を進行形にしたいのであれば、「be動詞+動詞のing形」の形にしないといけません。
“I eat rice every day.”
「ご飯を毎日食べる」
“I am eating rice now.”
「ご飯を食べている真っ只中だ。」
この-ing形ですが、いろいろな訳があります。
ときに「〜しています」ときに「〜すること」や、その後ろに名詞がくれば、「〜している○○」etc…
それぞれ覚えないといけないのか?実はそんなことはありません。
ある1つのイメージを理解する事ができれば、全てが解決するのです。
日本語訳が色々ある理由
いうまでもなく、外国語と日本語は、全く違うものです。近い文化のものは言語(文法や発音)も近くなってくるわけですが、それでもやっぱり違ってきます。
さて、そんな違いに違っている(日本語合ってる?)外国語を学ぶときに、そんな毎回「ドンピシャな日本語訳がある」なんてことはまずありません。
では、どうするか?「その状況に合った都合のいい日本語を見つけて当てはめること」くらいしかできないわけです。
一番いいのは、その言語をその言語で学ぶことですが、最初のうちはそれはやっぱり難しいですよね。
ポイントは、「イメージ」です。
「木」をイメージしてください。今我々がやっている、「ing形」の意味をそれぞれパワーで覚えるということは、「木を数えるのに木の枝を一本一本チェックしている」ようなものなのです。
ここで言う、「イメージを覚える」というのは、「気の幹をチェックする」という事です。
どっちがシンプルか。一目瞭然ですよね!
では「-ing」のイメージを見ていきましょう。
進行形ingのイメージ
進行形にも使われる-ingのイメージは、「始まりと終わりの枠内」です。
この枠内の話をするから”in”gだと思ってください。
例えば、”eat”という動詞には、「食べ始め」と「食べ終わり」があり、ingはそのどこか間にいるという事です。
これは“play”でも”study”でも”practice”でも同じことが言えます。
これは、進行形のingだけでなく、他のingでも同じ話ができます。
例えば、「する事」と訳す方法で試してみましょう。
Playing basketball is fun。
「バスケをする事は楽しい」
この文章の”Playing”は進行形の「しています」とは訳さないはずです。
なぜここでing形が使われるのか。「バスケをすること」を想像してみてください。
正しくバスケをしていませんか?「し始め」と「し終わり」の間にいるんです。
さらに、想像したその人は、”I am playing basketball”と言えますよね。だからingが使われるのです。
動作動詞と状態動詞の見分け方
動作動詞にingが付けられて、状態動詞には付けられないのはわかった。でもどうやって見分けるかわかりませんね。
実は簡単に見分ける方法があるのです。それが「ジェスチャーゲーム」です。
動作動詞とは、文字通り「動作」を表す動詞ですから、ジェスチャーができるはずなのです。
run(走る)
eat(食べる)
write(書く)
speak(話す)
read(読む)
jump(跳ぶ)
sing(歌う)
think(考える)
大体こんな通りでしょうか?全部ジェスチャーで表すことができそうじゃないですか?
反対に状態動詞はどうでしょうか?ジェスチャーゲームで表すのが難しいはずです。
know(知っている)
believe(信じている)
love(愛している)
like(好きである)
own(所有している)
belong(所属している)
seem(見える、〜のようだ)
need(必要とする)
hate(嫌う)
どうですか?難しいですよね。簡単に言えば、ジェスチャーできない動詞にはingも付けられないという事です。
なぜ状態動詞は進行形にできない?
ingが付けるとどんなイメージだったか思い出してみてください。
「し始め」があって、「し終わり」があるものの、中(in)にいるイメージでしたね。
例えば、”Know(知っている)”をみて見てください。
あなたはリンゴという存在を”いつ知ったか”覚えていますか?
また、”いつ忘れる予定”ですか?
いつ知ったかなんて覚えている訳もないし、忘れる予定なんてありゃしないですよね。
つまり、「し始め」も「し終わり」もないんです。だからingの形にできないのです。
いや!しにくいのです。
これさえ分かれば、だいぶんレベルの高い、「完了形の継続用法」と「完了形の進行形」どちらも同じような意味なのに、なぜ2つも用法があるのか。なんてことも理解が簡単なのです。
(詳しくはまだ話しません。ただ、一度チャレンジしてみてください。)
状態動詞でも進行形にできる
上記にもある通り、私は「状態動詞はing形に”しにくい”」と言いました。
学校では確かに「それはだめ!不正解!」と教えられるかもしれませんが、私はそんな事は言いません。
だって言語って正解なんかなくて、表現したいように表現できるんだから。
それが言語の魅力なんだから。
“Thinking”
こちらは、”Think”と”Thinking”で少し意味合いが変わってくる、比較的分かりやすい単語の一つです。
“I think you’re right.”
「私はあなたが正しいと思う」
これは、「明日になれば間違っていると思うようになる」というような、意見が変わる前提ではないですよね。だから進行形にしないのです。
それが、
“I am thinking what to eat for dinner.”
「今夕飯何食べるか考えてる」
これは、「何を食べるか決まるまで考える」という風に、終わりがある前提なんですね。
だから進行形にしちゃうのです。
たまたま都合の良い日本語がそれぞれ「思う」と「考える」になったという訳ですね。
“Knowing”
先ほども出てきた、“Know”ですが、基本的な使い方は進行形にはせずに
“I know the answer.”
「僕答え知ってるよ」
このように使います。
この単語を進行形にして使いたいとき、例えば新社会人や、留学生。今まで通りの生活とは少し違うところにいる方が言えますね。
“I am knowing something new everyday.”
「毎日新しいことを知りつつある!」
新生活に移動してから、慣れるまでの間のこと。を”knowing”で表しているのです。
“Loving”
“Love”に「愛し始め」はあったとしても、「終わり」がある前提なのは少し寂しいですよね。
なので、これも基本的に進行形にはせず、
“I love you.”
「君を愛してる」
このように使います。
ただ、どんなに愛していても、終わりがある前提のものがあるのです。
このフレーズ見たことありませんか?
“I’m loving it!”
これは、マクドナルドのCMのフレーズですね!(少し古い)これは、マクドナルドのことを「愛する」というより、「マクドナルドを食べてるこの瞬間を愛してる」という表現です。
いくら好きでも、一生食べ続けることはできませんので、食事の間「愛する」という表現です。
なので、パートナーが出来た際、決して
"I'm loving you."
とは言わないようにしてくださいね…
理由は、もうお分かりですね!
「ある期間だけ愛してるけど、他は愛してない」という風に捉えられる可能性があります!
まとめ
結局進行形を正しく使うためには、動作動詞と状態動詞の違いを理解した上で、何を表現したいかによって進行形にすべきかどうかが変わってくるということです。
特に伝えたいのは、「これは×。これは⚪︎。」というのは基本的に言語にはないと考えてほしいということです。
進行形も、学校では「できない」と習いましたが、今回の記事を見てみてどうでしょうか?
いろいろな表現がありましたよね?確かに、動作動詞の方が進行形に関しては”相性がいい”です。
ただ、それが100:0で正解不正解を決めるかというと、それは違うと考えます。