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愚昧な文士

みなさん、サワディーカップ。マイケル・サンデルです。

最近、お気に入りのAV女優が引退してしまい、悲しみに明け暮れていました。もう新作を見ることが出来ないという事実は僕から多くの気力を剥奪しました。僕の精魂は消失し、泥人形にでもなった気分です。始まりがあれば当然終わりがありますが、あまりにも突然のことだったので感情が追いつきません。これが正に事象の地平線ということなのでしょうか。後には無人の遊園地のような喪失感だけが残りました。

彼女の顔を見ると僕の脳裏にはback numberの高嶺の花子さんが流れます。憧憬、いや、どうしようもない程の恋慕だったのでしょう。それは蠟燭の火のように儚く、そして克明に灯っていました。しかし、全ては過去のことです。

アンチインターネットなので、俗世から隔絶した生活を送っているのですが、ある日instagramという頓馬が使うソーシャルネットワークサービスを利用していたところ、

会いたいんだ今すぐその角から飛び出してくれないか

と脳内で音楽が流れ始めました。何事かと”凝”を行ったら、なんとinstagramのおすすめ欄にそのAV女優がいたのです。恥ずかしながら、彼女がinstagramをやっていること自体知らなかったのですが、アカウントを見てみると更なる新事実を知ることになりました。どうやら彼女はAV女優を引退して都内のキャバクラで働いているようです。

「これって会おうと思えば会えるってことやんな?」

僕の精神に住まう名倉潤が本質的な命題を提示しました。

「でも、潤さん、実際に会ったって緊張して何も喋れなくてこの世の全てに絶望する展開まで見えているじゃないか。」

「何を言っとるんやお前は。男は度胸や。これから「キャバクラ嬢篭絡作戦」の話をしよう。」

「潤さん、、!」

僕はかつて某名著を読み、「正義」について考えている時期がありました。マイケル・サンデルが果たして何を伝えたかったのかは全くわかりませんでしたが、その頃からぼんやりと僕の頭の片隅で正義の物差しが世界と向き合っています。正しくありたいという願望はいつだって僕を苦しめる。

キャバクラ嬢へのプレゼントはどんなものが喜ばれるでしょうか。高級な洋菓子なんていいかもしれない。メルティーキッスとか。ウォンバットの糞みたいなチョコレート。ウォンバットは肛門の形が正方形だから糞も立方体になるらしい。実はあのフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェは肛門がハート型だったから脱糞をすると便器に愛が生まれたと記録があるようです。

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェとモーガン・フリーマンの自由人対決。自由でいることには責任が伴うと誰かが言っていました。人はみな自由を望みながらも様々な責任(あるいは枠組み、枷、規範)を抱えたがる不思議な生き物だと思います。自己矛盾もまた自然なことなのでしょう。自由人対決は東出昌大が僅差で勝ちました。彼は陰茎が3本生えているので同時に3人を相手にすることができるのです。

先日、門前仲町を歩いていると穴に落ちてしまいました。その日は密輸入会でウォンバットを喫獣する予定があったので酷く困ったのですが、よく見るとそれはモーガン・フリーマンの鼻の穴だったので一安心です。モーガン・フリーマンは笑っていて、ついでに刑務所からの脱獄方法を教えてくれました。



書記
夏の激しい夕立が僕をケツの穴までぐっしょりと濡らし、遠い記憶を洗い流した。

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