君の心は
たまには薄っぺらい自分語りでもしようじゃないか。
「君のこころは輝いてるかい?」
当時、敬虔なファンである僕はこの問いかけについて真剣に考えていた。考えすぎてこころが荒むくらいに考えていた。居酒屋で何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も僕は絶叫した。この内容は「重い」と。
この問いかけに対して当時の僕はずっとNOと言い続けてきた。真面目だから自分は偽れないのだ。
さて、どうすれば僕のこころは輝くのか。つまるところ、自分は何が好きで何をしたいのか。
紆余曲折の末、「旅」と結論づけた。
漠然とした言い方になるが、未知の世界への興味が僕の起点になるのだと思う。その興味を満たす行為として旅がある。
僕はこれまで様々な場所を旅してきた。気の向くままに国内外を訪れた。旅をすればするほど新たな興味が生まれた。
仕事を辞めて海外放浪に出た。
ありふれた話だ。それでも僕にとってはひとつの決断だった。
(コロナがなければもう少し早く旅立てたのだけれどまぁしょうがない)
社会人になって5年が経過した。平日は忙しいけど土日はそれなりに過ごしていた。人生とはこんなものかと思い始めていた。もしかしたらこのままずるずると日々を過ごしていた可能性はある。
当時の感動を忘れたくなかった。あの日々を良い思い出だけで終わらせたくなかった。その連綿の先に今の決断があるのは確かだ。
現状に満足してしまったらそれ以上前には進めなくなってしまう、多分。
結局のところ、目的意識を持つかどうかなのだろう。
海外放浪後のことはまだ明確には考えていない。
でも、これからもこの問いかけにYESと答えられるような自分でありたいと思っている。