【F抜き構築】ミミズズ軸バレット
なんだかんだと過ごしている内に1月も中頃です。
ハッキリと年始用の記事など上げる間もなかったですね。
この際挨拶の方は諦めまして、この間色々ありましたが
最近暇があれば触っていたデッキがいい所まで来たので
新環境の話題で固まりきる前に消化しておきます。
今回の構築は元を辿れば年始用に準備していた、
マイナーで遊ぶことをテーマにしたデッキ群の1つです。
後になって「やっぱり自分でも回したい!」が溢れまして
より尖った状態にカスタマイズを進めました。
↓元の状態はコチラから
元々「F抜き」を条件に課してリストを組んでいましたが、
その流れはこちらのカスタム後も継続中です。
そのためまるっとそのまま来期も使うことが出来ます。
カジュアルと侮れない程度には闘えるのでオススメです!
▷リスト
元リストからの主な変更点は以下の通りです。
・雷タッチのごっつぁん→水タッチのげきりゅうポンプ
・テラス搭載数を上げ空洞+宝石探しの起用
デッキの主軸に関わる変更点はこの2点となります。
当初ex4枚+通常1枚にしていた「ミミズズ」達は
気付けばたった2枚にまで減っていますが、
これは紛うことなき【ミミズズex】です、本当です。
個人的には、活きないと思ったら潔く切るものの、
刺さる時にはしっかり投げ込む意識で入っているので
十分核を成しているという評価です。
とはいえさすがに違和感も感じて然るべきなので、
正確に呼ぶなら【ミミズズex軸バレット】、とするのが
最も的確だろうと思います。
本来の主役をここまで減らしてまで調整したからには、
各カードの採用にはそれぞれ理由があります。
スケジュール上、対戦数は多くは取れていませんが、
何とか狙いの結果を出して勝てたゲームも出てきたので
その辺りの具体例も出しながらご紹介します。
▷意図した戦法
いかに枚数が減ろうと主役は主役、「ミミズズex」は
もちろん機会があれば積極的に活用します。
ボール系から「プレシャスキャリー」に至るまで、
たねポケモンを持ってくることに関しては十分な
カードパワーを担保しているデッキベースのため、
出したい時に出せばいい、として減らしています。
必要エネルギーが多いポケモンであることも事実であり、
ここの枚数を減らすことによりゲーム中に欲しくなる
総合的なエネルギー枚数の縮小も図っており、
「すごいつりざお」等に全力で枠が取り切れなくとも
回し切れるだけの余裕を生み出す目的もあります。
初動で場にいる場合は無難な先鋒として大雑把に
場を荒らして役目を終えることもありますが、
そうでない時、すなわち狙って繰り出す時には決まって
クリティカルな役割を振り分けているのが軸たる所以。
逃がさないワザによるロックを絡めた詰め戦法、
カウンターが入ることによる他では出来ない削り方、
一見そこまで高くないようでいてバカに出来ない火力。
単なる【鋼バレット】として組むのとは違った勝ち筋、
幾分独特なこのデッキのポケモンのラインナップが、
バレット足りうるための前提条件を担っています。
全貌が見えていない方により分かりやすく確認しますと、
ハッキリ言ってこの並びは打点が絶妙に低い状態です。
何の工夫も無しに殴り合うような選択をしてしまうと
十中八九押し負けます。
そんな低~中打点のポケモン達の集団において、
安易な受け回しを許さないための逃げの禁止、
新たに万全のアタッカーが繰り出されても事前に削る、
これらの中継点を挟むことにより着実にダメージを稼ぎ、
擬似的なワンパン、またはただのワンパン以上の戦果を
出せるようにすることで辻褄が合うようになります。
例えば元の構築における「ごっつぁんプリファイ」など、
それ単体では機能するシーンが限られるような一手を
バランスよく整えてくれるというイメージです。
搦手を通して、いかに強力なカード達が繰り出してくる
より高いHPや火力の数値による圧に抗うのか。
マイナーにも色んな種類がありますが、
今回の「ミミズズex」のようなタイプの場合は
こうした部分が見所になると思います。
そんな中、どうしても明確に苦手な相手というのは
基本的にどこかには存在するのがマイナーの性。
「ミミズズex」の場合、筆頭は「ソウブレイズex」でしょう。
弱点を付かれるためあっさりワンパンをされてしまい、
まさに真っ向勝負では到底勝ち目のない不利対面です。
「ミミズズex」を使いたいのにこんなデッキが大会で
よく相手に出てくるようではどうしたらいいんだ!
……というのはマイナーあるあるですね、それが難しい。
しかしやりようはあります、だからこその「バレット」。
実際少ないながらも実戦の中では負けるにしても善戦、
そして執筆当日にはようやく勝ちを拾うに至りました。
少なくとも「どうしようもない相手」という認識は消え、
構築段階で強く意識しただけの成果は上がっています。
ここからいくつか具体例になります。
▷対「ソウブレイズex」、やられるだけじゃない
①ワンパン出来ればそれでもいい
これは最もシンプルにしてテンポを取りやすい回答です。
向こうがワンパンしてくるならこちらも同じく返す。
これを挟む上で、サイド差も埋める重要な弾丸として
「レジギガス」はまさに大型新人として活躍します。
向こうからすれば、生存を許せば毎回ワンパンされ、
しかし倒したところでサイドは1枚しか貰えない。
スムーズに活躍出来ればこれほど分かりやすく刺さる
ポケモンも他にいないだろうという存在です。
本来早い試合ではそのエネルギーの重さが課題ですが、
「メタルメーカー」軸の豪快な構築であれば軽いもの。
出して即起動ということも十分狙える範囲であり、
本当にどうしても勝てなくて仕方がないのであれば、
最早2枚目を入れることすら検討出来るほどの逸材です。
とはいえ頼り過ぎてはデッキとしての全体像が揺らぐため
一度挟むくらいが相応と考えて私は多投は止めました。
一方「レジギガス」にとってこれくらい大味な現場なら
大胆な活躍が狙えるということの証左は示せており、
ここに限らず相応しい舞台を用意すればやはり強い、
ということを確認できるいい機会になりました。
豪快なエネルギー加速には夢がありますね。
また、現在増えた他のワンパンプランも存在しており、
エネルギー加速が中途半端でも成立する別のラインとして
「テラパゴスex」+「まけんきハチマキ」も最大値なら
ちょうど「ソウブレイズex」を狙える一手になります。
「ダブルターボエネルギー」の存在により、
「-20」状態で殴ることを見ることが多いポケモンですが
真っ当に火力を出す意識で使えばこれくらいはやれる、
ということを思い出せたような気分です。
来期はダブルターボ不在となりますしいい機会ですね。
ちなみにこうしたプランA、プランBと分けてとる時には
課題が被らないようにする意識は大切です。
この場合は必要エネルギーの重さがそうです。
「レジギガス」を使えれば一番手っ取り早いけれど、
「4枚エネルギーを用意するのが無理だから」、
「2枚でも達成できるテラパゴスexでも狙おう」。
逆に「テラパゴスex」はエネルギー枚数は簡単だけれど、
「ゼロの大空洞」+「まけんきハチマキ」が必要だったり、
倒されればサイドが2枚取られるのは惜しい所。
もし「レジギガス」だったら……、という相互関係です。
きちんと役者が違えば長所短所も違ってくる、
という点を意識出来るかどうかで、豊富な手数の実態が
本当の意味で多彩になっているのか、本質が変わります。
②弱点には弱点!!
わざわざタッチ(ほんの少しだけ入れるサブタイプ)として
雷から水に変更してまで採用した「オーガポン(水)」。
別にこれが専業という訳でもないのですが、
「ソウブレイズex」に対する意識は確かに理由の1つです。
この「オーガポン」絡みのプレイパターンは多岐にわたり、
デッキのもう1つの顔と言えるくらいには重要です。
1つ1つは簡素な形で箇条書きしてみます。
(仮想敵は全てソウブレイズexとします)
・鋼×1の「ミミズズex」が殴られて20の「ボコスカ」
→「まけんきげきりゅうポンプ」で260出して撃破
(エヴォリューションの使用後などが該当)
・鋼×4の「ミミズズex」が殴られて80の「ボコスカ」
→素の「げきりゅうポンプ」で200出して撃破
(がんせきふうじでの攻撃後などが該当)
・「イキリンコex」や「キチキギスex」に「がんせきふうじ」
→上のパターン時にこの削ったexも巻き込んで撃破
・「ハバタクカミ」のワザでベンチ時点でダメカンを置く
→10でも乗っていれば「まけんきげきりゅうポンプ」
・「カルボウ」や「マシマシラ」などを巻き込んで撃破
弱点故に独特な撃破パターンが生み出せており、
これを手札からスっと出るのがたねポケモンの強みです。
「げきりゅうポンプ」というワザの仕様自体がそもそも
「メタルメーカー」と相性がよく、使った後に
エネルギーを山に戻してしまう現象が、ここでは
無駄に消えず次の弾になるというメリットになります。
なおかつ「ミミズズex」と組み合わせる理由も出来ており、
一方的不利対面にも繋ぎの役割がここに出来ています。
いくらハチマキ付きでも本来ならギリギリワンパンには
届かなかった、という点で「オーガポン」側としても
この場ならではの役割を与えられた形になります。
わざわざ不利位置の「ミミズズex」だけに頼らずとも、
「ハバタクカミ」がサブの繋ぎになる点は工夫しています。
「テラスタル」が持つベンチ時の耐性も貫通できるため
非常に噛み合った1枚です、身軽なのもいいですね。
他方でこちらのルートは「マシマシラ」にケアされるため
「ミミズズex」だったら倒せたのに、という事も。
これもまた役者の違いが出ているケースです。
「ボコスカがえし」発動後は相手は番を終えるしかなく、
「アドレナブレイン」の回復を許す隙を与えずコンボへ。
もし「がんせきふうじ」による逃げロックが刺さって
相手の攻め手自体が緩んでいればさらに好都合です。
「がんせきふうじ」に対しての「アドレナブレイン」だけなら
「げきりゅうポンプ」のリーチから「キチキギスex」達は
逃げきれない辺り、「バカにならない火力」の一例です。
こうしてあの手この手と散りばめておくことにより、
さすがに毎度安定してという訳ではありませんが、
明確に苦手な「ソウブレイズex」のような相手に対しても
勝ち試合を作れる可能性を高めることに成功しています。
もちろん、他の相手に対しても各々使い道がある、
という事も忘れてはならないポイントです。
▷終わりに
1つの仮想敵に対してある程度解説してみましたが、
最後に記した通り、いずれのカードにしても
たった1つの役割に囚われてはおらず、
その時々で違った活躍ができるというのがいい所です。
「レジギガス」は「ドラパルトex」などの大型テラスタルを
同じように吹き飛ばすのも当然見どころですし、
「オーガポン」にしても、自身もまた逃げロックを通して
削りからトドメまでを軽い要求から行えたりなど、
「これぞバレットデッキ!」という立ち回りを、
重厚なエース「ミミズズex」と共に形にしていくのが
このデッキの主題であり使って面白いところです。
元の記事でもさりげなく書いていましたが、
「キチキギスex」の「クルーエルアロー」も詰めのワザとして
多くの試合で使ってきました、100点狙撃は強い。
特に「げきりゅうポンプ」で戻したエネルギーの弾が
トドメの「クルーエルアロー」などに繋がっていくシーンは
やっていてパズル的な爽快感が非常に心地よいですね。
「メタルメーカー」のようなエネルギー加速ギミックと
別タイプのタッチが起こす化学反応が素晴らしいです。
これらのコンボは言うなれば「絶妙な削り」の手段と
組み合わせることによって実現している仕組みですが、
その点をデッキコンセプトの一環としてスマートに、
それ自体に過剰なカード枚数を割かずに実現してくれる。
こうした点で「ミミズズex」という素材の味は
しっかりこの状態でも活きてくれていると思います。
冒頭で書いた通りこの構築は完全な「F抜き」のもの。
2月以降も問題なく使い続けられる面白デッキとして
カジュアルはもちろんいっそガチの範囲まで、
幅広く興味を持っていただければ光栄です。
「メタルメーカー」の出力ブレは、ご愛嬌!
それでは、また。