「トーナメント」と「スイスドロー」(後編)
前置きは短く、こちらでは筆者が実際
「ジムバトル」などの公認イベントの大半を
「トーナメント」で運営しているお話です。
より「カジュアル」に
前提として、筆者個人の運営方針を再確認しておきます。
一言で言えば、
「地方の小店舗らしいカジュアル感」
という感じです。
対戦として時に真剣に臨みつつも、気を抜くところではしっかりリラックスをする。
「休日のひととき」であることがポケカイベントの大前提だと思っています。
その結果として個人的には「トーナメント」を選択している形です。
「柔軟さ」
前編において、個人的な感想でもあるのですが
「スイスドロー」はしっかりしたイベント形式
と表現しました。
成績の説得力が高く、参加者は手持ち無沙汰になることもない。
例えば「有志主催のオフイベント」などで重用されるのも納得の特徴です。
……ですが、だからこそ、「お堅い」側面を感じてしまったのです。
対戦の密度が高い、というのは一見
「たくさんの人と遊べて満足感がある」
ように感じます。
しかしスイスドローはその形式上、
「完全な自由時間」となると致命的に少なく、行われる対戦はほとんど「大会の対戦」に終始しがちです。
「大会」である以上、途中でデッキを変えてはいけませんし、基本は「勝つためのデッキ」を皆さん選択されているでしょう。
そうなると、いかに「負けた人同士」だとしても後から気を利かせることはできません。
それにイベントの一環である以上、ダラダラと対戦時間が延びてしまってもいけません。
「優勝」が見えなくなった時点で、お互い気持ち自体は緩くなっていたとしても、そこにあるのは「フリー対戦」とは微妙に違うものになるのです。
ではトーナメントの場合。
「負けてしまった人」や「進行が早かった側」ではハッキリとした空白の時間が生まれます。
であればその中で、イベントから外れた対戦をしていてもいいのです。
負けた人の数だけ自動的に席も空いていくので、場所に困る心配もありません。
これを有効活用してもらう事でよりリラックスしながら、実力差などにも注意しながら遊ぶ事が可能になる。
これを「柔軟さ」というメリットとして、筆者は大事にしています。
例えば「本当にやりたかった人との対戦」が行えるのはフリー対戦の強みでしょう。
もちろん良いことばかりとは言いません。
内気な人からすれば、自力で対戦を申し込むのは難しい、などの課題はあります。
店員である筆者自身がその対戦候補になったり、お子さんであれば親御さんが背中を押すなどいくつかの対応策はあります。
単純に慣れる、ということと合わせてゆっくり考えていただけたらと思っています。
さて話は戻りまして
「時間的拘束は変わらない」
というのもあります。
例えばジムバトルなら、最後まで順位が確定してから景品の受け渡しが行われます。
なぜなら「じゃんけん賞」という
「優勝者を除いた」人用の景品があるからです。
つまり途中をどんな形式にしようとも
1時間かかるならそこまで待つという結果は変わりません。
その間、対戦がしたいのなら「大会」でも「フリー」でもいいわけで、むしろ席を外せるかどうか、という点ではトーナメントが勝ります。
…といった具合で、中身の空白の多さを都合よくメリットと捉えた結果、トーナメントに軍配が上がったわけです。
誤解されてもいけませんが、「スイスドロー」もとてもよく使われる有効なイベント形式です。
あくまで筆者の目指す気風により合うのは
「トーナメント」の方だった。
それだけだということはお伝えします。
ですのでシーンによっては「スイスドロー」を採用する場合ももちろんあります。
終わり
今回は長くなりました、合わせると3000字は超えましたか。
適宜画像を挟んだ方が…、とも思いましたがその分長くもなるので断念しました。
繰り返しですが、「選ばなかった方」の説明なので都合悪めに書いただけで、目的に合わせた運営が大事です。
各店舗、運営者ごとにそれぞれ考えられているので、自分に合った場所を探してみてください。
この辺りの不満点があれば極力筆者宛にお願いします。
要望から生まれる改善案というのもあるかもしれません。「もっと手短に書け!」とか
今度は楽しくデッキ関連の話に戻りたいですね、それでは。