【ダストダス/カビゴンデッキ】【商品解説記事】
この手の記事はお久しぶりです。
さかのぼってみた所、半年は過ぎていました。
内容も1つ前のスタンダードのためリンクは割愛します。
ともあれ安価に収まるオリジナルデッキを新たに作り
店頭に出すためにご用意しましたので解説記事です。
今回は単純明快な「エース×サポーター」の構成で
基本的な「ポケカの遊び方」を楽しみやすくしています。
▷概要
①デッキリスト
まずは全体のリストをどうぞ。
最初にありがちな疑問を解消しておきたいと思います。
それは
「これで1000円オーバーって高すぎるのでは?」
(価格設定は興味があれば別途ご確認ください)
ということ。
分かります、光っているカードすらないじゃないかと。
では何がそんなに価格に影響しているかと言うと……
この「ネストボール」が肝でして、厄介なことに
必須と言って差し支えないのに200円くらいはします。
実に内訳の半分以上を持っていっていまして、
他のカードをほとんど1枚10円計算で見積もっても
1000円をあっさり超えてしまう原因になっています。
その点ご了承いただくと共に知っていただきたいのが
「じゃあ550円のexスタートデッキってお得じゃん!?」
という事です。(特に草と水、ネストボール2枚入り)
ちなみに第一印象で選ぶと草は残りがちみたいです。
前回までのレギュレーションではその点、
若干安く買いやすかった「レベルボール」が代用として
機能する構成にしていたのでこれよりも安価でした。
残念ながら現在はルール上使えませんが。(スタンダード)
長らく商品作成が滞っていた要因もまさにこれでして、
さすがにこれほど大事なカードを入れずに丸投げするのは
はばかられたために、ずっと保留としていました。
最近少しずつ余りが出来てきまして……、
デッキ商品の大切さがよく分かる1枚ですね。
②メインコンセプト
話がズレてしまいましたが、主役の紹介です。
このデッキはポケモンの種類の少なさから見て取れる通り
役割別に最低限のポケモンのみを使用する簡潔なもの。
「攻撃役、サポート役①、サポート役②」といった調子で
並んでいますので確認していきましょう。
まずは勝つためのエースであるポケモン、「ダストダス」。
主要技に必要なエネルギーがたった1枚でいいため、
まさに「今攻撃をするぞ!」という時に付けさえすれば
準備は不要と初心者にも優しいポケモンです。
公式商品としての構築済みデッキにありがちな、
「全員攻撃ができるけど結局誰を育てればいいの?」
という悩みはこのデッキにおいては全くありません。
そして技「なげすて」は筆者恒例の「青天井技」です。
条件次第でダメージがどこまでも伸びていくため、
やり方によってはどんな相手もワンパン!という
常に一定の人気があるタイプの技の一種です。
Vやexのポケモン相手に戦う上で、安価なカードにとって
「その気になれば一発で倒せてしまうんだぞ!」というのは
非常に分かりやすい強みになります。
少なくとも「上手く行けば勝てる」イメージができますし、
攻める上での組み立て方も簡単に理解しやすいです。
基本的にはこの「なげすて」を軸に戦うのがコンセプトで、
下の「ベノムヒット」は他にどうしようもない時の技、
程度に考えておきましょう。
1枚も「ポケモンのどうぐ」がない場合は0ダメージ、
攻撃が出来ないという点は注意しておきましょう。
さて、「ダストダス」の戦略を成り立たせるためには
「ポケモンのどうぐ」のカードをそれなりの数、
攻撃する度に繰り返し用意しなければなりません。
それほどの枚数を普通にデッキに入れるのでは
それはもう大変なことになりますし、
手札を整える難易度も上がってしまいます。
そこで最も重要なサポート役になるのが「カビゴン」。
自分の番がくる度に「たべのこし」(ポケモンのどうぐ)を
2枚までトラッシュから拾うことができる特性により
何度でも「なげすて」を行うための弾を作れます。
(「たべのこし」を「なげすてる」のはここだけにしよう)
特性「くいいじ」は場にいる「カビゴン」の数だけ使えるので
2体目を置くことができると4枚全ての「たべのこし」が
毎回戻ってくることで「なげすて」のダメージが
「50×4=200」で安定するようになります。
積極的にこの状態を目指してお手軽高火力を連発!
追加でほかのどうぐを使えれば更にダメージを追加、
この2体のコンボがこのデッキの核であり全てです。
とはいえ「たべのこし」だけを素早く集めるというのも
実際には地味に苦労するためもうひと工夫欲しい所……
「ウミトリオ」の特性「でたとこチョイス」はこのポケモンを
手札から進化で出した時、という条件で3枚のどうぐを
山札から好きなように加えられる豪快な効果。
組み合わせは自由であるため、ここで「たべのこし」を
全て集め尽くしたり、他に使いそうなどうぐがあれば
混ぜて選ぶことも出来て便利な特性です。
普通のデッキにとってはここまでするのは大げさですが、
「ダストダス」にとってはピッタリの効果になりますね。
この「ダストダス」と「ウミトリオ」は同じ商品の収録で、
このように最初から組み合わせるべくして作られたような
カード同士の組み合わせを「デザイナーズコンボ」と
呼んだりします。
「デザイナー」(どんなカードを作るか考える人)が
「あらかじめ考えておいたコンボ」ということで
「デザイナーズコンボ」というわけです。
商品が別であるため変則的ではありますが、
「カビゴン」と「ダストダス」も近いものがあるでしょう。
用意されたものなら使わなければ損というものです。
③まとめ
以上の事からこのデッキの戦い方は最初から順に、
①進化元となる「ヤブクロン」や「ウミディグダ」を用意
↓
②エースの「ダストダス」と相棒の「カビゴン」を探す
↓
③この時にどうぐを手札に集められると️⭕️
(「たべのこし」は代わりにトラッシュに置いていても️⭕️)
↓
④「ダストダス」の「なげすて」で攻撃
(「たべのこし」を優先してトラッシュすること)
↓
⑤「カビゴン」で「たべのこし」を拾って次の「なげすて」へ
(後は繰り返し)
これ以外の勝ち方はこの状態だと用意しておらず、
まだ複雑な試合展開には慣れない人でも使いやすいです。
それでは概要はここまで。
以下少しだけ発展した内容にも触れておきます。
▷発展
①カードを使う「順番」に気を付ける
「カビゴン」の特性「くいいじ」は、自分の番の中で
まだ攻撃をする前の時間ならいつ使うのかは自由です。
そこで大事になるのが具体的な「タイミング」。
サポートの「ナンジャモ」などは、使った時点で
その時持っていた手札は一旦山札に戻してしまったり、
トラッシュへ捨てたりしてしまうカードです。
「たべのこし」などのどうぐカードを「なげすて」で
使うために手札に集めたい時には順番を考えて、
「ナンジャモ」などで元の手札は戻った後、
「博士の研究」などで持っていた「たべのこし」は捨てた後、
そうして手札の状態が固まった最後に「くいいじ」を使い
より上手く手札が整うように意識しましょう。
「ハイパーボール」を使う時にも、何でもないカードより
「たべのこし」をトラッシュするのに使えば後で戻ってきて
綺麗に手札を使うことが出来るので考えてみましょう。
②ポケモンを手札に戻すと起きること
このサポート「ボタン」や「フトゥー博士のシナリオ」は
場に出ているポケモンを手札に戻す、というずいぶん
変わった効果を持つカード達です。
初心者のうちはこれらの効果を見た時に
「これって何か意味があるの?」と思うかもしれません。
一度場に出したポケモンをまた手札に戻して……、
また出すの?それって何か変わるの?ということですが
もちろん色んな意味があります。
①「にげる」代わりになる
見やすいようにまた「カビゴン」の画像を出しましょう。
この「カビゴン」、「にげる」エネルギーが最大の4つと、
もし一度バトル場に出てしまうとちょっとやそっとでは
ベンチのポケモンに交代させることができません。
自分にそのつもりはなくとも、相手がカードの効果、
例えば「ポケモンキャッチャー」や「ボスの指令」を使って
「カビゴン」をバトル場に引きずり出してくる可能性が。
もちろん「ポケモンいれかえ」を使えば入れ替えられます。
あくまで「他の選択肢」として、バトル場のポケモンが
いなくなってしまうと、攻撃で倒された時と同じように
ベンチにいるポケモンから1体選んで出す、という
ルールでのやり取りが起こります。
※ベンチがいないと場が空になってしまうので負け!
これで他のカードの代わりのような使い方が1つ。
②情報のリセット
次に、「くいいじ」には「自分の番に1回使える」、
と書いてあります。
これはもちろん「何回もは使えないよ!」ということですが
こうした使ったかどうかの情報はポケモンが覚えており、
一度手札に戻った時点で使ったことを忘れてしまいます。
もう一度出し直したときにはもう1回使えるため、
1体の「カビゴン」で2回「くいいじ」を使うことが可能に。
途中で倒されて減ったり、中々「カビゴン」の数が増えない
そんな時の奥の手として使えますね。
③進化のやり直し
今度は「ウミトリオ」をチェック。
合わせてもう1枚のサポート「フトゥー博士のシナリオ」。
このデッキでの「ウミトリオ」はエネルギーが無く、
特性「でたとこチョイス」を使った後はやる事が無い……。
そんな時「フトゥー博士のシナリオ」を使うと、
「ウミトリオ」と下に重なった「ウミディグダ」を一緒に
手札へ戻すことが出来ます。
そしてすぐに「ウミディグダ」を出し直せば次の番には
戻してある「ウミトリオ」にもう一度進化をして
2回目の「でたとこチョイス」を使えるように。
ガンガンどうぐカードを集めたい時に使えるわざです。
一方で「本当にもう役目が無さそう」ということも。
山札にもうどうぐなんて残ってないよ、という時です。
そういう時は戻してそれっきりにしておくことで、
場に何も出来ないポケモンが並んでいる数を減らせます。
さっきの「カビゴン」のように「ボスの指令」などで
放って置かれるかも、と考えると困ってしまうので
最終的にはいない方がいい、というのも戦略です。
③他に何を入れたら?
このデッキはそもそも「安価」がキーワード。
とはいえ実際使うとなるとレアカードを入れたりして
強くしてみたいと思うこともあるでしょう。
その点もいくつかご紹介しておきます。
「なかよしポフィン」はHPでポケモンを選ぶ代わりに、
分かりやすく言えば「ネストボールの倍強いカード」です。
強いんです、こういう進化をするデッキでは特に。
はい、倍強いということは倍高いのです。
むしろ倍より高いかもしれません、恐るべし……。
これまた商品制作の壁となっていた一因でして、
こんなカードを「強いから」と4枚なり入れていたら
あっという間に販売価格は数千円へ……。
ちょっと本来の意図からかけ離れてしまいますね。
が、
最近公式イベントのキャンペーンとして、
とりあえず出て遊んでさえいればドンドン貰えました。
4/8で終わってしまうためもうすぐなのですが、
このプチ贅沢なカードがおまけ感覚で集められたという
素晴らしいキャンペーンでした、本当に。
(もっとも配布しきれず余ってしまってもったいない……)
ともあれ「ヤブクロン」や「ウミディグダ」達を
より素早くたくさん用意出来るようになるため
持っているなら積極的に使っていいカードでしょう。
「カビゴン」には「ネストボール」なのでバランスが大事。
次に「かがやくフシギバナ」。
これらは「かがやくポケモン」というシリーズになっており
その中でどれか1枚だけしかデッキに入れられません。
特性「サニーブルーム」は攻撃も済ませた番の終わりに、
手札が4枚になるように山札から引く、というもので
「なげすて」で減った後の手札の状態から引けるため、
毎回手札が減ってしまうこのデッキとは好相性です。
組み合わせる場合には手札に無駄なカードが残らないよう
「ハイパーボール」などで上手く整理しておくと
より強力に使ってあげられるでしょう。
どうしてもより多くのカードを引いてもらいたい時には
倒すのに必要な分より余分にも「なげすて」で使える、
ということを覚えておくといいでしょう。
例:HP150の相手を倒すのに5枚を使って250ダメージも️⭕️
ただしやり過ぎには注意!
後でもっと強いポケモンが出てきたら倒せなくなるかも。
こちらは「ACE SPEC」のカードで、先ほどと似て
「かがやくポケモン」が特別な強いポケモン達、なら
「ACE SPEC」はその他の特別な便利アイテムです。
同じように「ACE SPEC」の中ではどれか1枚だけが
デッキに入れられるためよく考えて選びましょう。
「ハイパーアロマ」は非常に分かりやすく、
「1進化」のポケモンを一気に3枚手札に集めるもの。
「ダストダス」と「ウミトリオ」をごっそり引けるパワーは
他のカードにはマネしづらいものがあり、
十分選択肢の1つになるカードでしょう。
特に「ウミトリオ」はあくまでも手札から出さないと
特性が使えずに意味がないポケモンであるため、
「エヴォリューション」のようなズルができません。
「ダストダス」を出せないといつまでも攻撃も出来ないので
より確実に大切なポケモンを揃えられるカードを使うのは
丁寧な戦い方と言えるでしょう。
この他にも倒されたポケモン達をそれっきりにしないため
「すごいつりざお」や「スイレンのお世話」のように
トラッシュのポケモン達を拾えるカードを入れてみたり、
「ポケモンのどうぐ」は他にも無数に種類があるため
使い方を考えて色々試すだけでも変化は多いでしょう。
▷終わりに
現在のレギュレーションになって初めての商品制作、
やっと「ネストボール」くらいは入れられました。
(以前もカードとしては既に使える時期だったので)
一見素朴な中身ですが「青天井の攻撃力」の強さは
相当なもので、初心者のうちにこれを知ってしまうと
もう一撃で相手を倒せないと不満に思ったりするかも…?
若干魔性の魅力もあるデッキですが、
ぜひお友だちのポケモンexにも負けない攻撃力を見せて
爽快なポケカバトルを体験してみてください。
中々金額との折り合いを付けるのが難しい時期になり
今後も制作ペースはにぶいかもしれませんが、
基本的には「商品として出すにはカードがないだけ」です。
ネタ自体は筆者がしょっちゅうアレコレ抱えているので
聞き出したくなったら遠慮なく聞いてみてください。
「○○のカードを使ったデッキってどんな感じなら……」
と聞かれれば余程の事がなければ案が出せると思います。
筆者くらいでよければぜひどうぞ。
また「今なら作れるかな?」と思う時がきたら用意します。
それでは、また。