個人的経営・会計用語集
こんにちは.株式会社ゆめみ でチャレンジ取締役をしている Keeth こと桑原です.3月より取締役に就任しましたが,知らないワードがたくさんあり勉強のログも兼ねて,就任後に触れたワードとその意味を書き残しておきたいと思います.
今後取締役や起業を目指している方に,こういうワードを耳にするようになるので,先に知っておくと良いよーというアドバイスの意味も込めて,参考になれば幸いです.
※1:必ずしも目にするとは限りませんし,関係ないワードも含まれている可能性はあります.あくまで私が目にしたものです.
※2:今後も項目を適宜追加・更新・削除します.
用語集
コーポレート・ガバナンス(corporate governance)
「企業統治」と訳されるが,明確な定義はない.企業経営を管理監督する仕組みを意味し,株式会社の場合,会社の所有者である株主の利益を最大限に実現できているかどうかを管理監督するシステムである.
コーポレート・ガバナンス・コード
上場企業が行う企業統治(コーポレートガバナンス)においてガイドラインとして参照すべき原則・指針.2015年3月5日に「コーポレートガバナンス・コード原案」が金融庁と東京証券取引所により公表され,WEBサイトに掲載された.今後,東京証券取引所において,関連する上場規則等の改正が行われ,このコード原案を基とする「コーポレートガバナンス・コード」が制定される予定.
株主主権論
例えば,八百屋という単なる企業にあるものは,すべてそのオーナーのもの.所有者は自分の所有物を自由に処分できるというのは,資本主義経済,さらにいえば私有財産制での基本原則.
このことをそのまま株式会社に応用してしまったのが「株主主権論」.このオーナーを株主と読みかえてしまって,会社はすべて株主のものであると主張するのが「株主主権論」.
『会社はその会社に資金を投資した株主のものでしかないという「株主主権論」は,会社と企業とを混同した理論的誤謬』らしい.
変動性
例えば,「サービスの変動性」について.
サービスは提供する者によって,その品質レベルが大きく変動する.サービスは人によって提供されることが大きいため,「以前の担当者は対応してくれたのに」などのクレームが生じやすい.その為自社のサービス水準をあらかじめ定め,標準的なサービスが提供できるように心掛ける必要がある
「経常利益の変動性」などと使う言葉.
配当性向
その期の利益のうち配当(会社などが,利益金の一部を出資者や株主に配り与えること.またその金.現金配当・株式配当)に向けられた比率.
レバレッジ
①借入金によって投資を行い,借入利子よりも高い利潤を得ようとすること.借入資本利用.
② 小さな努力で大きな効果を生むこと.
減損会計
企業が保有する土地・建物などの固定資産が帳簿価額で回収できない可能性が高くなった場合,減損が生じているとして,評価損を計上する企業会計基準.
コアビジネス
投下資本利益率(ROIC: Return On Invested CapItal)
税引後営業利益を投下資本で割ることで求められる指標のこと.簡単に言うと,企業にとってのアウトプットをインプットで割ったものとも言える.事業活動のために投じた資金(投下資本)を使って,企業がどれだけ効率的に利益に結びつけているかを知ることができる.
企業価値の向上を図るうえでROICの改善は避けて通れない道.
広告の費用対効果(ROAS: Return On Advertising Spend)
広告費に対してどれだけ売上として見返りを得られたかを表す指標.広告費1円あたりの売上額を知り,広告費用の回収率を知れる.ROAS が高いほど ROAS の高い広告の予算配分を高くしたり,入札価格を上げたりするなどして活用.
運転資本
「売上債権 + 在庫 - 支払債務」のこと.「流動資産 - 流動負債」と定義される場合もある.
自己資本利益率(ROE: Return On Equity)
その株に投資してどれだけ利益を効率良く得られるかということを表しており,株主から見て収益性の指標.「株主資本利益率」とも言う.投資家にとっても,最も重要視される財務指標である.
計算方法
ROE(%)=当期純利益÷(純資産-新株予約権-少数株主持分)×100
一般的に10%を上回ると優良な企業だといわれている.ただし「財務レバレッジ」も考慮する必要がある.
財務レバレッジ
自己資本に対する他人資本の割合を示す負債比率(負債÷自己資本あるいは,負債÷総資本)を指す.レバレッジとは「テコの原理」であり,負債がテコとなって ROE が変化することを意味する.簡単にいえば,手持ち資産に対する借金の比率が高ければ高いほど ROE が上がってしまうという意味.
貸借対照表(B/S: Balance Sheet)
損益計算書(P/L: Profit and Loss Statement)
キャッシュフロー計算書(C/F, C/S: Cash Flow Statement)
企業価値評価(Valuation)
「会社の値段」のことで「企業価値(EV: Enterprise Value) 」とも呼ばれたりする.「事業価値」と同義で使われることもあります.
NPV(Net Present Value)投資する対象の事業,プロジェクトが生み出すキャッシュフローの現在価値(DCF)の総和.投資を決定するための評価指標の1つ.正味現在価値。
相談役
会社などの団体で,運営上の諸問題について適当な助言や調停をするために設けられる役職.
資本コスト
加重平均資本コスト(WACC: Weighted Average Cost of Capital)
研究開発(R&D: Research and development)
自社の事業領域に関連する科学分野の研究や独自技術の開発,既存技術の改良,新製品開発などを行う業務のこと.大別すると,「基礎研究」「応用研究」「開発研究(=製品開発)」からなる.
株主資本利益率(ROE: Return On Equity)
純利益を株主資本(株式会社の自己資本)で除したもの.株主資本に対しどれだけ利益をあげているかを示し,企業の収益性の指標となる.自己資本利益率.
経常利益
企業が通常行っている業務の中で得た利益のこと.企業では,その企業の本業とそれ以外の事業の損益を分けて計算しており,本業の儲けを「営業利益」といい,それ以外を「営業外利益」という.本業の儲けである「営業利益」に受取利息などの「営業外利益」を加え,金融機関に支払う借入利息などの「営業外費用」を引いたものが経常利益.
例えば,本業が製造業であっても,保有する不動産から家賃収入などを得ることがあり,経常利益には本業の利益以外に家賃収入なども含まれる.経常利益は他の指標とともに財務諸表で見ることができる.
会社法
従来「商法」「商法特例法」「有限会社法」などいくつかの法律に分散されていたものが一本化され,平成18年5月1日から施行されている法律.会社法は文字通り「会社」を対象とする法律で,その内容は会社の設立・解散から株式・社債等の資金調達,組織運営まで多岐にわたる.
金商法(金融商品取引法)
財務諸表
企業の財政や経営状態を,利害関係者に報告する目的で作成される各種の計算書類.貸借対照表・損益計算書・剰余金計算書・キャッシュ-フロー計算書など.
有価証券報告書
株式上場企業などが,投資者保護のため事業内容等について記載し,事業年度ごとに内閣総理大臣に提出する報告書.
BSC(Balance Score Card)
比較的新しい考え方で,企業の生産性・成長性・安定性などを測る際に「どれだけ儲かったか」という財務指標にのみ着目するのではなく,そこに至った経緯,プロセス,要因などの非財務指標についても重視すべき,という考え方.4つの視点から会社のビジョンと戦略を見つめ直すもの.
・財務の視点…儲かっているのか?
・顧客満足の視点…顧客は誰か?満足をもたらしているのか?
・業務プロセスの視点…業務プロセスは整備されているのか?
・学習と成長の視点…学習意欲と,成長意欲を助長する仕組みがあるか?
短期的利益と長期的発展のバランスを維持,また経営全般のバランスの監視のみではなく,ビジョンと戦略の組織の末端まで浸透させ,メンバーのチームワークお引き出すツールとしても活用されている.
セクショナリズム
自分の属する部局や党派の立場に固執し,他と協調しない傾向.縄張り意識.他部門との連携・強力を嫌う排他的な考え方に偏ること.
GEM 調査(Global Entrepreneurship Monitor)
起業家精神に関する調査の略.米国バブソン大学と英国ロンドン大学ビジネススクールの起業研究者達が集い,「正確な起業活動の実態把握」「各国比較の追求」「起業の国家経済に及ぼす影響把握」を目指したプロジェクトチームが実施する調査
TEA(Total Entrepreneurial Activity)
各国の起業活動率.人工100人中3.5年以内の起業家の数.
GDP(Gross Domestic Product)
国内総生産(一定期間内に国内で新しく生産されたサービスや商品の付加価値の総和)のこと.付加価値とは,企業の総生産額から,原材料費等の費用を差し引いたもののこと.つまり,簡単に言うと,GDP=人件費と利益の合計=国民の収入の総額.
実質GDP,名目GDP
①名目GDP:生産額を単純に足し,計算したもの
②実質GDP:インフレなど物価変動による生産額を考慮し算出したもの
それぞれの計算方法
名目GDP:その年の財の価格 × その年の生産量
実質GDP:基準となる年の財の価格 ×bその年の生産量
2つのGDPの関係式:実質GDP = 名目GDP ÷ 物価指数
VC(Venture Capital)
有望なベンチャー-ビジネスに対して,株式の取得などによって資金を提供する企業.また,提供される資本.株式公開時に得られるキャピタル-ゲインの獲得を目的としている.
CVC(Corporate Venture Capital)
事業会社が行う社外のベンチャー企業への投資,その投資活動を行う組織.
決算賞与
その企業の事業年度の業績に応じて支給される給与のこと.簡単にいえば「社員への利益還元」と言った感じ.一般に夏・年末の年2回支給される賞与は「通常賞与」と呼ばれ、決算賞与の場合は「臨時賞与」「年度末手当」「特別賞与」など、その名称は企業により様々.
ピアボーナス
従業員間で報酬を送りあう仕組みのこと.語源は「Peer(同僚)」と「Bonus(報酬)」を組み合わせたもの.マネージャーや上司が成果を査定する通常のボーナスとは異なり,評価を同僚同士で行うのがピアボーナスの最大の特徴.
投資ラウンド
企業に対して投資(出資)をする段階のこと.以下のように分類される.
CAGR(Compound Average Growth Rate)
年平均成長率のこと.複数年にわたる成長率から,1年あたりの幾何平均を求めたもの.例えば100百万円の売上高が3年間で160百万円に伸びたときの、3年間の平均成長率を考えると,
MBO(Management buy-out)
M & A の手法の一つ.企業の事業部門や子会社等の責任者や従業員が,事業の継続性を前提に本体企業から株式等を買い取り,経営権を得て独立する手法.企業の成長分野への資金集中や新会計基準の連結決算の導入から不採算部門の切り離しなどのために行われる.
コーポレートシチズン(企業市民)
企業市民。経済活動を行うだけでなく,市民として社会と関係をもち義務を果たす必要があるという企業のあり方。
ARR(Annual Recurring Revenue)
「年間経常収益」と約される言葉で,「毎年継続して発生する収益」のこと.年間利用料などが対象.初期費用・オプション購入費など一時的なものは含まれない.
MRR(Monthly Recurring Revenue)
「月間経常収益」のことで,ARRが1年分の収益を示すのに対し,MRRは1ヶ月分の収益を表す.単純にMRRを12倍するとARRとなる.
・New MRR:当月の新規顧客から得られるMRR
・Expansion MRR:前月よりも取引額が増加した顧客から得られるMRR
・Downgrade MRR:前月よりも取引額が減少した既存顧客から損失したMRR
・Churn MRR:当月にサービスを解約した既存顧客から損失したMRR
当月MRR = 前月のMRR + (New MRR + Downgrade MRR + Expansion MRR + Churn MRR)
YoY(Year over Year)
いわゆる昨対比のこと.
ARPA(Average Revenue per Account)
1アカウントあたりの平均売上を示す指標.
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日々感じていること・思っていること・考えていること
Keeth Kuwahara が日々の業務・生活の中で, twitter でも facebook でもつぶやかない思っていること, 感じて…
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