私の食欲を甘くみるなよ
私は本が好きです。本屋さんで書店員さんのオススメコメントなんて書いてあるやつはだいたい当たりなのですごく参考にしてます。あとはAmazonとかだと今までの購入履歴を参考に「お前これすきだろ?」って感じで好きそうなやつ出してくれるからそれも助かるけど、今までにないジャンルなどの出会いはやっぱり本屋さんだなぁと感じる。
特にこれと言って目的なく入った本屋さんで、ぐるっとまわって気になる本を手に取ると今の自分の心の動きを発見できたりするのもよい。
さて、胃の全摘出を前にして、やる検査はかなりある。
胃カメラ、CT検査、血液検査、尿検査、下肢エコー、なんかもう一個エコー、肺活量、PET検査などなど…(適当か!)
そんな検査づくしで手術前に2〜3回通った時に、検査と検査の間が4時間も空く事があった。徒歩圏内に3階建の大型書店があったので久々に本の群れに飛び込もうとワクワクむかった。気分はアルプスの少女ハイジ。あっちは羊の群れだけどこっちは本の群れだからね。間違ってもほおずりやギュッとなんかしたら店員さんからストップかかるからしませんけどね。
それで癌でもうすぐ全摘で下手したら命短いかもしれない今の自分がどんな本を手に取るんだろうって思ったら…
料理本
検査前で絶食でお腹ぐーぐーの中いっちゃったもんだから、今の煩悩まっしぐらな本を選んでやんの。
今は胃も全然痛くないし食欲ありあまってるし、今の頭や体の感じで「退院したら栗原はるみさんの料理本全ページ制覇する感じで料理しようかな」とか考えちゃってる私。
人間って実際なってみたいとやっぱりダメだね。
何の自覚症状もない今の状態で、死や食欲減退が全然意識できない(汗)きっと、手術して体重落ちて、抗がん剤治療なんかで苦痛と闘いながら死を意識したりするのかもしれない。
ただ、今の不自由ない私の体と心で思ったことは
「なめんなよ私の食欲を!ぜってぇ食べる事、生きる事諦めないからな」
とよくわからない何かに喧嘩売るような気分で闘志湧いてる感じです。どうか手術後もこの闘志が続きますように!!
しっかし私ってば超絶雨女なもんだから、その日は久々の大雪!!雨どころか吹雪!!行きはよかったけど帰りは「こんな近場で遭難か!?」くらいの前見えづら〜な中必死で帰った。
神様からの試練が1000本ノックのように打ち込まれてるわぁぁぁぁぁ。