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【俳句幼稚園】忘れられないあの人
ラベンダーさんの企画
「忘れられないあの人」に参加させていただきたいとおもいます。
秋晴れの坂道のぼる車椅子
季語︰秋晴れ
私にとっての"忘れられないあの人"は、
6年前、一人ではじめて車椅子で帰省したときに、
道で声を掛けてくださり車椅子を押してくださった男性の方です。
現在、ちょうど地元に帰省しており、
あの時のことや
手を差し伸べてくださった方のことが、
より浮かんできています。
6年前の夏のある日、原因不明の病気で歩行が困難になり突然車椅子を利用することになりました。
毎年秋に実家に帰省している私、この年も春先に帰省の計画を経てて飛行機のチケットを取っていました。
チケットを取ったあとに体調が悪くなり一向に良くならず、出発の日を迎えました。
チケットを取っているのは一人分。
一人で車椅子で帰省できるかとても不安でしたが、私は一人で飛行機に乗り込みました。
飛行機の乗り継ぎや電車の乗り継ぎも無事にうまくできました。
実家の最寄り駅に着いた時、直前まで降っていた雨も上がりホッとして私は車椅子をこぎはじめました。
駅から実家までは歩いてすぐ。
ですが、
私がこの旅で一番心配していたのが、実家のマンションの入り口でした。
マンションの看板からオートロックの扉までの間のちょっとした坂道になっているのです。
自分で車椅子をこげるか心配でした。
✨✨ところが、✨✨
駅を出て信号を待っていると、男性の方が突然「どこまで行くの?おっちゃん○丁目なんだけど車椅子押して行くよ」と声をかけてくださったのです。
私の家のほうが手前なのでマンションのオートロックの扉まで車椅子を押していただいて無事に実家に到着することができました。
心配していた雨も上がり、
ずっと不安だった坂道も親切な方に車椅子を押していただけて、
心配と不安で曇っていた気持ちも一気に晴れました。
助けてくださった方のことを今でもずっと、はっきりと覚えており、今でもあたたかい親切なお気持ちに感謝しています。