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仲介者

お盆なので、亡くなった人に関する話をします。
信じがたい話かもしれませんが、私にはどうしてもそんな気がするので、書いてみます。


元夫が天国に旅立って行ったのは、息子が4歳の時でした。
時が流れて、息子は15歳になりました。

一緒に過ごした時間はとても短く、息子に父親の記憶はほとんど残っていませんが、息子はゲームや映画、アニメなどの映像作品を好きになり、そのジャンルも父親の趣味と似ています。

残念ながら父子で趣味の話を楽しむことは叶いませんでしたが、元夫の妹がその分野について詳しく、最近では叔母(妹)と甥(息子)で趣味の話を楽しんでいるようです。

元夫は子供の頃から自分の好きな作品を妹に薦め続けてきたそうで、彼女自身の趣味や人生にも大きな影響を与えたようです。
もしかしたら、彼女が元夫と息子の「仲介者」や「メッセンジャー」としての役割も担ってくれているのかな、と思いました。

元夫は闘病の末に亡くなったのですが、息子に対して形見などは遺していきませんでした。
だけど、自分の息子が将来自分と同じことに興味を持つことをあらかじめ(本人は意識していないけれど潜在意識で?)知っていて、その時のことも考えて種を蒔いておいたのかもしれません。
だから、本当は息子に何も遺していかなかったわけではないけれど、息子がそれを受け取るには成長を待つ必要があったのでしょう。
何も遺していかなかった(ように見えた)理由が、今になってわかったような気がしました。

元夫の趣味は他にもいろいろありましたが、もし、息子の趣味が映像作品系ではなかったらどうするのか?
元夫の家族や友人で、別の共通の趣味を持っている方が何人か思い浮かんだので、もし違う趣味だったら他の方が登場していたように思います。

息子がこれから違う趣味を持つこともあると思いますが、もしかしたらその時には他の方が登場することになるのかも。


さて、これを読んだ元夫はどう思うのでしょうね。
「おお、やっと気付いたか!」なのか、
それとも、「まさか、そんなはずないだろ」なのか。

真相はわかりませんが、どちらにしても、ニコニコしながら見てるだろうなと思います。

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