データ・ドリブンを簡単に。『CloudFit Metrics』で目指すデータ活用の当たり前化
2021年にα版を提供してからクローズドで開発を進めていたデータ経営プラットフォーム『CloudFit Metrics(クラウドフィット メトリクス)』を本日正式にリリースしました。
CloudFitを創業する以前から構想を持っていたサービスであり、数年越しに形にすることができました。
なぜこのサービスを作ったのか、何を目指しているかをお伝えしたく、急遽リリース前日にこのnoteを書くことにしました。
構想のきっかけ
昨今のDXにおけるテーマの1つとして、多くの企業が「データ活用」を掲げています。過去を振り返っても「CDP」「ビッグデータ」「AI」といったワードで名前を変えながらも、企業のデータ活用に対するニーズは常に存在し続けています。
私はIT・コンサル出身ということもあり、データに携わる機会が多いキャリアでしたが、前職のリクルートでKPIにもとづき経営・事業のPDCAを回すことの重要性を痛感しました。
リクルートはボトムアップ型の組織風土であり、日々新しい取り組みや施策が生まれては消えていく環境でしたが、そのような環境下でメンバーの目線・方向性を揃えるために使われているツールがKPIでした。
私が過去に所属していた企業と比較しても、リクルートでは日常的にKPIや数値の会話をすることが多く、社内にKPIの文化が浸透していました。
このような経験からどの企業でもKPIにもとづくデータ・ドリブンな経営が実現できるプロダクトをつくりたいと考えるようになりました。
データ活用に立ちはだかる壁
データ活用は「言うは易く行うは難し」の典型的な事例です。
多くの企業やビジネスマンがデータを見て判断することの重要性は理解しながらも、実際はそうなっていないのが現実です。
このギャップを生み出す原因はいくつか挙げられますが、私は過去100社以上にヒアリングした結果から「データ集計に求められる知識の幅広さ」が大きな阻害要因となっていると結論付けています。
KGIやKPIを可視化するためには、様々なシステム・サービスに分散したデータを集約して、意味のある指標に変換するための集計が必要となります。
このデータ集計を実現するためには、以下のような非常に幅広い知識が求められます。厄介なことに単純なデジタル・テクノロジーの知識だけではなく、一定以上のビジネススキルが求められる点が、データ活用の難易度を上げています。
・データ定義やデータモデルの知識
・プログラミングやAPIの知識
・データソースとなるシステムの概要理解
・KGI・KPIを定義できるビジネス・業務の理解
・ロジカルシンキング等のビジネススキル
上記のようなスキル・経験を持ったメンバーが揃っている企業の方が稀であるため、データ活用のプロジェクトを進めると以下のような状況に陥ります。
・BIを導入したものの、経営層・業務部門が全く見ていない
・初期導入時からKPIの定義が更新されておらず、実態と乖離した数値が表示されている
・似たような定義のKPIが複数存在しており、何が正解か分からない
データ・ドリブンを簡単に。
CloudFit Metricsは、自社にデータ人材がいない企業でもKPIにもとづくデータ・ドリブンな経営を実現できるサービスです。データ活用に立ちはだかる壁を取り払い、すべての企業がデータ活用を当たり前化することを目指しています。
ポイント1:「KPIの可視化」テンプレート提供
KPIの多くは業務やビジネスモデルに依存しており、おおよその定義や集計方法は企業に寄らず再利用することができます。
CloudFit Metricsでは再利用可能なKPIのパーツを多数揃えることで、効率良くKPIの可視化を実現するテンプレートを提供しています。
また、KPIの元データとなるデータソースとの連携を効率的にするために、様々なサービスとシームレスに接続ができる仕組みを構築しています。
ポイント2:Not プロダクト But サービス
ポイント1でご紹介したテンプレートで吸収できるのは100のうち70程度であり、残りの30は企業ごとにカスタマイズが必須となります。
そのため、CloudFit MetricsはSaaS型のプロダクトとデータソリューションのBPOをかけ合わせたハイブリッド型のサービスとして提供を行っています。
SaaSとしてのプロダクトの良さを残しつつも、企業ごとのニーズに柔軟に対応できる仕組み・体制を整えています。
ポイント3:「見る」から「使う」へ
データ活用のゴールが「可視化」になっていることは多いですが、可視化しただけではKPIは改善されません。
CloudFit MetricsはKPIの可視化はもちろん、その後アクションまで含めたPDCAプロセス全体をサポートします。具体的には以下のような機能を提供していきます。
・KPIの計画・実績管理
・メール・チャットへのKPI進捗通知
・KPI定義の管理
・改善施策の管理
・ボトルネックの自動分析
・改善施策の提案
さいごに
過去に関わった案件で、KPIが定まっていない・可視化されていないが故に、本来の目的が薄れて施策を実施すること自体が目的化してしまっている事例をたくさん見てきました。
CloudFit Metricsを通して上記のような状況を解消して、日本企業のデータ活用に貢献できるように取り組んで参ります。
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