天体望遠鏡でコリメート撮影がおすすめな理由
安価で高性能な天体望遠鏡登場!
何と言っても天体望遠鏡が比較的安価に入手できる事
そして、アクロマートのレンズ(2色の色収差を補正したレンズ)
ではありますがアポクロマート(3色の色収差を補正した高価なレンズ)
にも負けない綺麗な見え味で、一昔前の月の周囲が虹色になる
物とは全然違います。
技術の進化はすごいですね。
そして、販売価格も驚くほど安く手に入ります。
私が若かった頃は80㎜口径の屈折望遠鏡はひと月分の給料ほどの
値段がついていましたが、現在では2~3万円ほどで手に入ります。
それも、鏡筒だけ購入すると1万円台で買えるのですから
手が出てしまいますね。
カメラの超望遠レンズなどもかなり安くはなっていますが
それでも天体望遠鏡の安さにはかないません。
私が「雲写真」に使用するために購入したSky-Watcher STARQUEST80
の口径80㎜焦点距離400㎜の屈折望遠鏡の鏡筒のみの価格は12000円
ほどでした。
天体観測用の経緯台が威力を発揮
100倍を超える高倍率で星を観察する天体観測用の機器は
とても高精度で作成されています。
観測時に風が吹いただけで視野が驚くほど揺れる世界ですから
高い精度は必要不可欠なのです。
普通のカメラ撮影の三脚や雲台と比べると(高価な物はやはり凄いですが)
剛性があり微動操作もスムーズです。
そして、価格の点でも販売歴35年を誇るベストセラーの
MIZAR 経緯台 Kマウント 微動装置付(K型経緯台)は12000円ほどで
とても安く手に入ります。現在ビクセンで販売されているポルタⅡよりも
振動の収まりが極端に早く(1~2秒)高性能と言えます。
さすがに古い機種ですのでフリーストップ(自由に鏡筒を取り回せる)
は出来ませんが、クランプを緩めたり締めたりに慣れれば問題ありません。
雲写真用に購入したMIZAR 経緯台 Kマウント 微動装置付(K型経緯台)
三脚は携行に最適な中型三脚
天体観測用の経緯台は最高ですが、三脚はさすがに大きいです。
それなりに堅牢な作りになっていますが携行する大きさではありません。
そこで、カメラ用の中型~大型の三脚をチョイスしました。
とにかく剛性を考え太い脚で重量のあるもので選択
現行のカーボン製などは非常に高価なため
アルミ製で旧型の中古を探すと掘り出し物があるものです。
Velbonの旧型の2000Vという三脚を購入しました。ハードオフで
4400円でしたが付属の雲台PH-157Qを見てもかなりの精度で
脚の太さや重量も1.2㎏で剛性感があります。当時の定価が30000円程の
物になります。
カメラ用の携行に適した剛性の高い中型~大型の三脚を使用すれば天体望遠鏡のデジスコ化(望遠鏡とコンデジで撮影するシステム、
本来はフィールドスコープを使用)に最適なシステムになります。
天体望遠鏡の倒立像を正立像へ補正
通常のデジスコはフィールドスコープを使用します。
その場合、見える像は正立像でいわゆる見たままの状態で見えます。
天体望遠鏡の場合は色収差や画質が落ちるのを少しでも防ぐため余計な
プリズムやレンズを避けています。そのため
見える像は倒立像(上下左右が逆)になります。
(双眼鏡などはプリズムにより正立像にしている)
そこで、正立像に補正する正立プリズムが必要になります。
見る角度が45°と90°があります。空を観察する時、対物レンズに対して
アイピースが90°になっている方が覗きやすいためです。
通常は90°の天頂ミラーが付属していますが、コレは鏡像
(鏡で映った状態)上下はそのままで左右が逆な見え方をします。
左上のモノは天頂ミラーになります。
そのため、90°の天頂正立プリズムを使用することになります。
プリズムを通すため色収差が出ることがあります。
ここは出来るだけいいものを選びたいです。
折角の天体望遠鏡の性能をここで消耗するのはもったいないですからね。
コンデジやスマホで簡単コリメート撮影法
コンパクトデジタルカメラやスマホを天体望遠鏡へ接続して
簡単に撮影できる方法がコリメート撮影法(アイピースを
デジカメで覗く形で撮影)になります。
おすすめポイントは簡単にできること。
他の方法として、直焦点法や拡大法がありますが、どちらも
一眼レフやミラーレスのカメラにアダプターで接続する必要があります。
気軽にコンデジやスマホで撮影するにはコリメート撮影法一択となります。
必要な機材はデジタルカメラアダプターのみ
私が使用しているのは
スコープテックのユニバーサルデジタルカメラアダプターです。
いろいろなものが出回っていますが、堅牢な作りと
アイピースとデジカメのレンズのセンター合わせのための微動装置が
ついている事がおすすめポイントです。
微動装置で簡単にセッティングできます。
100均などで売っているスマホホルダー(雲台に固定できるネジ穴付き)
があればスマホも簡単に取付できます。
コリメート撮影で高倍率撮影
コリメート撮影法での倍率はアイピースの倍率とデジカメの倍率を
掛け合わせた倍率になります。
つまり、お持ちのアイピース以上の倍率で撮影することができます。
私の持っているアイピース(ユニバーサルデジタルカメラアダプター
装着可能なもの)は25㎜で対物レンズの400㎜焦点距離で400㎜÷25㎜で
16倍ですが、私のデジカメSONY Cyer-shot RX100で光学ズーム3.6倍を
掛け合わせると16×3.6で57倍までズームできます
つまり、アイピースの倍率からデジカメの光学ズーム(デジタルズーム
は画質が落ちます)の倍率をかけた倍率でズーミングできるという事です。
ですから、100倍程度のアイピースでこのカメラの場合は
100~360倍のズーミングが可能になるわけです。
注意が必要なのはデジタルカメラアダプターが取り付け可能なアイピースを
選ぶことです。ユニバーサルデジタルカメラアダプターの場合は
アイピースに3㎝程の取り付け部が必要なこと、焦点距離の短い高倍率用
のアイピースは鏡筒へ差し込む部分から接眼部まで1㎝程のものが多く
3㎝程度のもの(広角のものは長い)を選びます。
コロナ禍の今、コリメート撮影で旅立ちましょう!
天体望遠鏡を使ったコリメート撮影で
気軽に星空や雲や遠景へと旅に出ましょう!
簡単に遥か超遠方の風景を目前に持ってくることが出来ます。
わたしは宇宙に魅せられて、やがて地球上へ戻ってきました。
そうです、雲の世界をこのコリメート撮影で冒険しようとしています。
見えない物を見るという事はとても夢の有る事です
あなたもそこに居ながらにして遥か彼方へ旅に出てください。
コロナ禍の今、コリメート撮影で新しい世界を切り開けるかもしれません!
日常の風景へコリメート撮影で旅立てば・・・
新しい世界が広がっています!
もう、ここはドコ?って世界が広がっています。冒険とか探検とか言っても
いいかも知れませんね。
さあ、私と一緒にコリメート撮影法という魔法を使って
探検に出かけましょう!!