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で、結局コミュニティマネージャーって誰が向いてるのさ?

こちらの記事は「コミューンプロダクト開発アドベントカレンダー2024」のシリーズ3(Cレーン)、6日目の記事です。
※C(シリーズ3):エンジニア、DevHR、コミュニティーマネージャー、CSM、人事、データエンジニア、プロダクトサポート、UXリサーチャー、カスタマーマーケティング、CPOなど、多岐にわたる職種のメンバーが挑戦しています🔥🔥🔥

皆様ごきげんよう。コミューン株式会社でコミュニティマネージャーをやっております、ありぱんです。

今回は、コミューンアドベントカレンダー2024のバトンを頂きましたので、(当社で言う)「コミュニティマネージャー」という仕事について、「結局どういう人が向いているのか?」をテーマに、最近考えていることをつれづれと書いてみようと思います。


ひとことで言うと(時間のない人はここだけでOK)

コミュニティマネージャー(以下「コミュマネ」)に向いているのは「いろんな立場の人に対して気配りができ」、「ビジネス視点(マーケ視点かも)も持ち合わせている人」、この2つだと思う。

意外かもしれないが、一般によく言われる「明るく社交的な人」という特徴は、実は必須条件ではなさそうで、内向的で繊細な人の方がかえってうまくいくケースもある。「人と人をつなぐ能力」なども重要だが、これも必須ではない。同様に必須ではないものの、いろいろな経験、幅広い興味、博識さ、多様な人との関わりの期限などは武器になりうる。

コミュマネは「総合格闘技」。人々が心地よく関与できる居場所を提供しつつ、裏側では「(ビジネスと人間との相互作用を念頭においたうえで)どうすれば事業の成功に寄与するか」を考える器用さが必要。ただし、全てを一人で実施する必要はなく、必要に応じて誰かの手を借りる(人を知っている、誰に力を借りればよいかを把握している、などの)能力も同様に重要。

※以降の文章は、上記結論を補足するものになっています。ここまでで「なるほどね」と思っていただけたら、最後まで飛ばしてOKです。

はじめに:書こうと思ったきっかけ

現在、当部署では「コミュニティアシスタント(アルバイト)」や「コミュニティマネージャー(正社員)」などの求人を出させていただいていたり、プライベートで「#コミュ勉朝活」などの企画をしたりしているのですが、ありがたいことに、さまざまな形でコミュニティと関わる、あるいは関わっていきたい方とお話しする機会があります。

まずコミュマネといって多くの方にイメージしていただきやすいのは、「地方創生」や「地域コミュニティ」などのリアルなコミュニティ。それらをイメージして、あるいは将来的にはそういった形でのお仕事を志している方に多く出会います。

他方、私たちが手掛けているのはオンライン上でのコミュニケーションを中心とした+プロダクトやサービスに紐づいたコミュニティが中心であり、ビジネス成果創出など、事業とのひも付きの意識が欠かせません。この辺りに、「コミュニティ」という言葉ひとつで括れないギャップが意外に大きいと感じています。(人それぞれにコミュニティと言って捉えているものが異なるなという感覚。なんか分かりやすい日本語があればいいのにねぇ…🥺というのは結構頻繁に思っています)

これは、同時期にリリースされたこちらの記事のなかでも言及されていて、
「「コミュニティマネージャー」という呼び名が広まる一方で、役割の定義や仕事の内容がバラバラのため、ミスマッチが増えている」ということが、実際に起きているようなのです。


また、(過去の自分も含めて)コミュマネ経験のある方であっても、「本業にしたい」、「きちんと稼いでいきたい(今は稼ぎに資しているわけではない)」という理由で転職を考えているというケースも一定数相談としていただくことがあります。

自身の経験も振り返ると、「コミュマネとして(十分に)稼いでいく」ためには、「楽しい場づくり」だけではなく、「ビジネスとのひも付きの意識(コミュニティ自体もそうだし、自分自身に対しても)」が欠かせないのだろうと日々痛感しています。(もちろん、そのどちらもが必要なのですが。。。)その両輪が必要なのは当然なのですが、であれば、どんな人がコミュニティマネージャーに向いているんでしょう?

また、私はいま5社目のキャリア、5種以上の職種(UXコンサル→BtoBマーケター→人事→広報営業→コミュマネ)を経験しているのですが、私は現在、コミュマネの仕事を心地よくできています。過去には適していると感じた仕事も、そうでなかった仕事もありましたが、いまの会社、役割に対しては、「水があっている」ように感じています。それはなぜなんだろう?そんなことをおぼろげに考えており、「で、結局コミュニティマネージャーって誰が向いてるのさ?」というのが、このところの自分のテーマになっていました。

コミュニティマネージャーの多様な役割

さて、「コミュニティマネージャー」と一言にいっても、社会におけるコミュニティマネージャーの役割は実に多岐にわたります。いくつかの代表例を挙げてみます。

■ リアルコミュニティ

  • 地域創生やローカルコミュニティ
    地域資源を活用して、新しい価値を生み出していくようなもの。

  • ソーシャルグッドやボランティア活動
    社会貢献を軸に、広がりのある活動を行うケースも。

■ デジタルコミュニティ

  • Web3やNFT関連のコミュニティ
    最新テクノロジーを活用した、新しい形の参加型体験の提供。

  • オンラインサロンやSNS上の趣味コミュニティ
    興味・関心を軸に、多くの人が集まりやすい環境。熱量も高くなりがち。インフルエンサーなど、有料のオンラインサロンでマネタイズするケースも。

■ 事業に資するコミュニティ(←今回のテーマ)

  • ブランド価値向上やユーザーのロイヤリティ強化。

  • 売上向上や商機創出のサポート。

  • サービスやプロダクトのユーザーコミュニティとしての活用。

私たちが主に取り組むのは、この「事業に貢献するコミュニティ」です。

コミュニティ運営におけるリアルな日常

ここからは上記の「事業に資するコミュニティ」を前提として、話を進めていきます。コミュニティ運営の日常業務には、意外と知られていない多岐にわたるタスクが含まれます。ここで、実際の業務例を挙げてみます。

業務の具体例

  • オンラインイベントの企画・運営

  • オフラインイベントの企画・運営(会場探し、会場設営、スタッフのアサインなども含む)

  • 継続接点を目的としたテーマの投げかけ

  • 一人ひとりの状況に合わせたDMの定期的な送付

  • SNSなど、外部での接点も含めたタッチポイントの整理

  • 気軽に投稿してもらえるような仕掛けづくり

  • 各施策の結果を定量・定性の両面で分析

  • お客様への報告資料や議事録の作成

  • お客様との打ち合わせ

当社のコミュニティマネージャーは、業界や目的、大小さまざまな1人4〜10件程度のコミュニティを持ち、日々上記にいそしんでいます。例えば私は現在、「自治体」、「百貨店」、「教育」、「化粧品」、「金融」、「飲料」、「人材」など、BtoB/C問わずさまざまな業界のコミュニティに取り組んでいます。

やりがいと難しさ

やりがいは、なんといっても自身の経験がダイレクトに活きる実感があること。仕事の経験だけではなく、自分の趣味や人間関係遍歴なども全部含め、人生のすべてを活かせる場として、コミュニティやコミュニティ運営を捉えています。

一方で、当然難しさも感じます。まず、色々なコミュニティを扱うということでマルチタスクが求められるので、多岐にわたる業務に対応するためのバランス感覚が必要なのは間違いないです。お客様の大切な情報をお預かりするうえで、ミスの許されない作業もたくさんあります。

丁寧に取り扱わなくてはならない一方で、日々の締め切りを意識したスピード感、更に企画では常に新しいアイデアを求められるなど、様々な筋肉を動かすかのような感覚があります。

変化するニーズに応えることは、決して楽に出来ることはありません。しかし、その分、手応えや喜びを感じられる仕事でもあります。

(先にも述べたので繰り返しになりますが、「上記すべてを自分一人でやる必要はない」ので、いかに全部をこなしていくか、というより、いかに全体感を把握し、なんとかしていくか、という方が重要だなと今は思っています。)

「事業に資する」コミュニティマネージャーのスキルと資質

上記に具体的なお仕事について書いてみましたが、「事業に資する」コミュニティマネージャーとして成果を出すには、実に多様なスキルと資質が求められます。

■ 必要なスキル/資質

  • マーケティングや事業構造の理解

  • 資料作成やデータ分析のスキル

  • 文章作成のスキル

  • 画像作成のスキル

  • 動画編集のスキル

  • 写真撮影のスキル

  • 人間理解のスキル(ユーザーやメンバーのニーズを深く理解し、インサイトを見つけること)

  • 人前での立ち振る舞い(司会や進行役の経験)

  • 他者の力を引き出し、集める力

  • 柔軟な対応力

  • 施策を投じ続ける粘り強さ

  • 他人の心情への想像力

  • リスク感知能力(違和感などに気付ける力)

「総合格闘技」としてのコミュニティマネージャー業

とはいえ、コミュマネは万能な人であるべき、とは思いません。というのも、コミュニティは「一人で運営しなくてはならないもの」ではないからです。上記のなかで自分の強みを理解し、弱みを仕組みやリソースを投じることで補うという意識は必須だと思います。

ひとりでできなくたっていい

私は、先にも申し上げたようにさまざまなコミュニティを運営することをメインミッションとして担っています。しかし、細かくてミスの許されない業務は他のメンバーとダブルチェックを行ったり、わたしが苦手で他のメンバーが得意な業務についてはアドバイスをもらったり、機能面でわからないことがあれば仲間に聞き、細かい確認作業はアルバイトのメンバーにお願いをし…といった形で、周囲の力をフルに活用しながら(AIとの壁打ちや業務効率化ツールの活用も行いながら)運営をしています。自分には苦手なこと、つい抜けがちなことなども、周囲のメンバーがいるからできているという自信があります。

こと当社のコミュマネという観点では、ひとりで抱え込む人よりも、チームでシナジーを最大化出来るように動けることが、全体成果の最大化につながると感じています。

「世間のイメージ」と「実際に向いている人」

ところで、コミュニティマネージャーには、「外向的で明るい人」が向いているというイメージを持たれがちです。私もたいへんお恥ずかしながら、外向性が高い(からコミュマネが向いているんじゃないか)、と言われることもあります。しかし、実際には「じっくり潜って考え、他人の心情を理解できる人」のほうが適していると感じる場面に何度も遭遇してきました。一概にどちらが良い、というのはないのですが、外向性よりも重要なことがありそうだと思います。

■ 「外向的な陽キャ」がなぜ向いていると思われるのか?

  • 人前で話す機会が多いこと。

  • ユーザーや顧客との接点が多い職種であるため、目立つ場面が多いから。

  • 司会やファシリを任されるから。

■ 実際には内向性があるタイプが向いていると思う理由

  • プランニングや準備を丁寧に行えるから。

  • 実際にはクライアントワークとユーザ対応のどちらもが必要であるため、細やかな気遣いができることで、参加者だけでなくクライアントのニーズの機微にも応えやすいから。

  • 静かに深く考えることで参加者のニーズが理解できたり、データやレポートを分析する力が活きるから。

  • そもそも裏方仕事だから(本人がスターになることは少ない)。

「事業に資するコミュニティ」と「居場所としてのコミュニティ」の両立

さて、ここまでの話のなかで「事業に資するコミュニティ」という前提を置いていますが、これと「居場所としてのコミュニティ」は両立しうるのでしょうか?それとも、対を成す概念なのでしょうか。この問いは、私を含め、コミュニティを「居場所」として見ている/いた人々にとって、新たなチャレンジになるものだと思います。

私自身、最初は「みんなが楽しく集える場所を作りたい」という想いだけでスタートしました。しかし、事業としての成果を求められるなかで、「居心地の良さ」と「ビジネス成果」は、実は対立するものではないのでは?むしろ、両立すべきことなのでは?という(当たり前といえば当たり前なのですが)ことに気づきました。

事業に資するコミュニティを目指す人は居場所性を意識するのが良いと思うし、居場所としてのコミュニティを目指す人も、事業性を意識しなくてはならないというのが実際のところ。どちらをより優位に捉えるかは、コミュニティの目的やビジョン、運営組織の方針などに依拠するでしょうが、双方重要な概念であることは間違いないし、その両立をなるべく目指していくことで、サステナブルかつユーザーと事業の双方にとってより大きな価値を生み出せる可能性が上がるのではないでしょうか。両者が相乗効果を生み出すことで、より大きな価値を生み出せると、いまでは確信があります。

事業系コミュニティと居場所系コミュニティの特徴と主な違い

ここから先は、自分のための整理でもありますが、「事業系コミュニティ」と「居場所系コミュニティ」と便宜的に名付け、その違いを見ていくことにします。

■ 事業系コミュニティの特徴

  • KPIやビジネス目標が明確に設定されている

  • 売上、顧客ロイヤリティ、ブランド価値などの具体的な成果指標がある

  • 参加者の行動や成果を定量的に測定する傾向が強い

  • 商品・サービスに関連した話題が中心

■ 居場所としてのコミュニティの特徴

  • メンバーの心理的安全性が最重要視される

  • 自然発生的なコミュニケーションが中心

  • 共通の興味・関心に基づく緩やかなつながり

  • 成果よりも参加者同士の関係性構築が重視される

主な差分

  • 目的の違い

    • 事業系:具体的なビジネス成果の創出

    • 居場所系:人々のつながりや帰属意識の醸成

  • 評価指標の違い

    • 事業系:定量的な指標(売上、参加率など)が中心(中長期的なものも含めた売上への貢献が価値)

    • 居場所系:定性的な価値(満足度、信頼関係など)が中心(続くことが価値)

  • コミュニケーションスタイルの違い

    • 事業系:目的志向的である程度構造化された会話

    • 居場所系:自然発生的で自由な対話

  • マネジメントアプローチの違い

    • 事業系:計画的でプロジェクト管理的(予めコミュニティでの施策の実施予定が決まっていることが多い)

    • 居場所系:有機的で状況対応的(自然発生的に起きたことにいかに対応するか)

まとめ:多様な力を集め、事業を加速させる役割へ

ここまで、コミュニティマネージャーに求められる要素や、事業系と居場所系の違いについて書いてみました。改めて「誰が向いているのか?」という問いに立ち返ると、以下のような人だと考えています。

  • 他者の気持ちに対する機微がある人

  • ビジネスの文脈で物事を考える人(マーケティングや事業構造の理解、資料作成やデータ分析のスキル、人間理解のスキルなど)

  • 柔軟な対応力、粘り強さのある人

  • 自分の得意・不得意を理解し、必要に応じて周囲の力を借りられる人

コミュマネは一般的には「外向的で明るい人」と思われがちですし、実際にそういうコミュマネも活躍できるフィールドは大いにあるのですが、それだけではなく、内向的があるタイプのコミュマネであっても、じっくり考え、他人の心情を理解できる能力を活かしながら、力強くコミュニティを支えていくことができます。このように、多様なコミュマネがいて、協力しあいながら働けるのが(手前味噌ながら)当社の強みでもあるな、と思います。

さらに、事業に貢献するコミュニティと居場所としてのコミュニティの両立の重要性についても言及しました。ビジネス成果創出が前提だったとしても、コミュニティマネージャーとして、多様な人々と関わり、コミュニティを活性化させる役割は、将来も重要なものです。ビジネス成果創出とメンバーの心理的安全性を両立させることで、サステナブルなコミュニティを構築し、ユーザーと事業の双方にとって価値を創造していくことが期待されますし、特に当社の支援する「事業に資するコミュニティ」は、居場所としてのコミュニティの側面を捨て置くことはできないと思います。

コミュニティ運営は、まさに「総合格闘技」。ただし、それは「何でもできなければならない」というプレッシャーではなく、「あらゆる経験が活きる」というポジティブな意味として捉えています。さまざまなスキルと資質を駆使し、ユーザーと事業の間を繋ぐ「プロフェッショナル」としての役割を担うこの職種は、多くの方が活躍できるフィールドです。

だからこそ、多様な人に門戸が開かれているし、いま「コミュマネ」という職種に興味のない方であっても、少しでも多くの方に興味を持ってもらいたいです…!

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コミューン株式会社では、コミュニティマネージャーになりたい方を募集しています。コミュニティマネージャーとしての経験は不問。この記事を読んでくださっているあなたの、これまでの人生経験も必ず活きる仕事だと信じています。

もし、あなたがコミュニティを通じて多くの人々と価値を創造したい、より社会と人が融け合う社会を目指していきたい!そんな気持ちがある方がいらっしゃいましたら、ぜひご応募ください🙇

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これからも、コミュニティを通じて多くの人々と価値を創造していきたいと思います!
(23時58分だ!)

書いてみて(編集後記のようなもの):

色々書いたけど、これだと居場所系コミュニティを志す人に希望がないような書き方になっているな、というのは感じていて。そういうことを目指したり考えている人たちに伝えたいけど、いろんな制約があってポジショントークに終始してしまっているのが気持ち悪いので、この先では自分の今考えているありのままを書いてみようと思います。

先に紹介した記事のなかに、コミュニティとはこんな分類があるよ、ということが書かれています。

当社はおそらく第1象限

どうしてもマネタイズしようと思うと、ビジネスモデル的にC(一般消費者)からお金を取る第3象限(オンラインサロン的なもの)できっちり稼ごうとするのは厳しくて、そうなるとB(企業や自治体)がお金を出してくれる第1象限(一般企業のマーケ〜CS施策)、第2象限(自治体)、第4象限(一般企業の社内向け施策)のいずれかに絞られると思います。

この時点で「居場所」のみを追求するコミュニティは、職業としてのコミュマネを目指すうえでは厳しく、この記事にもあるようにグラデーションのなかで、どれくらいの割合を狙っていけるか、ということなのだろうと思います。

ビジネスとして取り扱う場合、何かをするなら「居場所としての有益性」よりも「事業貢献性」を優先しないといけないのは制約としてあって、かつそれが私の活動(誰かが自分にお金を払ってくれている=つまり人件費として処理される)ことに紐づいてしまうのは限界としてあるわけです。

ただ、(便宜的にこう表現する)「商業コミュニティマネージャー」をやっていく以上うまく折り合いをつけてやっていかないといけないし、逆に言えば、商業コミュマネという職種の人間は、限られた時間でどのように、より大多数の人に居心地の良さを届けられるかを、定量化できないにせよ追求しないといけないんだろうなとも感じます。

というか逆に言えば、そういう消費者単位の幸せが追求できる射程範囲内というのは、ビジネス職においては珍しいし、だからこそ私はやりたいと思って続けていけるんだろうな、とも思います。事業成果にダイレクトにつながる行動や施策だけが成果をもたらさないというか。多くのマーケティング施策が、消費者の幸せに直接的に関与することを主眼には捉えられないなかで、コミュニティはその可能性を秘めている、というのは希望としてずっと持ち続けています。

(プレゼントが貰えるとか)人参をぶら下げて仲間らしき人を数字の上でたくさん募るのは簡単です。でも、そうではなく、人が集うことで、関わることで、愛着を感じてもらえたら。居心地の良さだけじゃなくても、「よかったなこの場があって」と思ってもらえたら。そうならないならせっかくコミュニティという形を取る意味って何?ともなるわけで、コミュニティを立ち上げよう、という期待は結局、そういうことにいかに応えられるか、でもあるように感じます。だからこそ、どうせならエンドユーザの幸福も、事業の成功も、どちらも実現できる形を追求したいという気持ちでいるというのが、現在の心境であります。

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ありぱん🍞パンが好き
UXコンサル、BtoBマーケ、人事を経てコミュニケーションマネージャー(広報、マーケ、採用広報、組織開発)なう。 書くこと:パン偏愛、可愛いもの布教、働くこと、生きること、1日1考、新サービス考察、旅行、読書録、銭湯、恋愛。 頂いたサポートは、もれなくパンの研究に使われます。