3/25 春ねむいのと、『暗号学園のいろは』面白いわって話
日記もしばらく書いていないと、何か自分の流れが滞ってくる。書きたい、書きたい、書きたい、って思いがどこかに溜まって、……、あれ、どこだろう、溜まるの。脳という感じでもないな、後頭部と鎖骨の下あたりかな……食ってても、寝てても、しっかり生活が回っているように見えても……書かないと、澱|《よど》む。どうしても。それでもなんで書いていなかったかと言えば、ぐうぐう寝ていたからである。春眠暁を憶えず。どうにもこうにも、何やっても眠い、仕方ないから夜の6時に寝る、7時に寝る、そうすれば必然的にPCに向かってキーボードを叩いてる暇なんてないってわけだ……PC、立ち上げすら、全然しなくなっちゃう。
まあだから、久々に書けて、ほっと、している。
ただただ眠い時期を少し前に通り過ぎ、ここ何日かは別の理由で眠かった。睡眠不足。深く、眠れていない。なんだか氣持ちも荒れているし、片付け……散らかりっぱなしの部屋に、向き合う氣力が湧いてこない。そこまで散らかってるか?と言われればまあ、足の踏み場ありません、どこに何あるかわかりません、って時代から見れば整然とはしているんだけど、片付けの途中で停止してしまった氣持ち悪さ……これがどうにも、拭えない。そう、う~ん、一月前くらいからかな、生活を組み直そうとして、いろいろと、部屋の構築を変え始めたのである。具体的にはピアノが弾きやすい、録音して聴いてがやりやすかったり、ケーブルの出し入れがしやすかったり……あとは衣装ケースを押入れ用に買って、サプリや茶、予備の食糧、あとは裁縫用の布とかか……とにもかくにも、使いやすく!わかりやすく!布団の上げ下げも洗濯物の出し入れもやりやすい、そんな素敵な6畳ピアノ入り一間を目指してみたわけであります。
いやあ、でもね、寝てたね。
そう、数日の睡眠不足は、突然の春!
春の嵐!
とは関係あるのかないのか、えーとはい、つまり暖かくなりました、湿気も増えました、お布団、今のままじゃ暑苦しくなりました。というところに由来する寝苦しさ……によって、久々の睡眠…なんか…寝れてない感。にしてやられていたわけであります、上官殿。
今『暗号学園のいろは』買ってきたんだけど、面白いんだよね。
唐突に漫画の話を始めますが、この作品、私の好きな西尾維新という作家の方が久しぶりに原作で週刊少年ジャンプで連載し始めた、いわゆる…いや特にいわゆらないが、ジャンプ漫画ってやつである。
あらすじ。
暗号解読のエキスパートを養成するための軍事学校、暗号学園に入学したいろは坂いろはが、こわーいような楽しいような可愛いような(女子率95%)クラスメイト達と一緒に、様々な暗号に挑んでいく。
ってお話。
まあそれだけ聞くとふつーのジャンプの学園もの……と言おうとしたが、ぱっと”探偵学園Q”とか思いつくけど、部活ものでもなく、ただ学校が何かしらの才能を鍛え上げる目的で存在しているタイプのジャンプ漫画って……あったっけ?
出てこないなあ。
ネウロ以外にジャンプで売れた探偵漫画がないように。
特殊学園もの…(ってジャンル、あるのか?)って、ジャンプで売れたの、ないのかもしれない。いや、いろはも5巻くらいで突き抜けていく可能性もありますが……。
面白いんだよ。
……面白いんだよ。
作画も非常に良く、画面見やすいし、キャラクターも清潔感があっていい感じ。話運びも、期待されてなかった主人公が、仲間に恵まれ、努力をし、ごりごりめきめき成長してく……って、ふつーの、王道の物語ですし。
ただ、ただ。
ただただ。
出てくる暗号が、どれもこれも馬鹿みたいに難しい……ってことを除けば。
まず、ジャンプ本誌……で一話を読みます。ハンターハンター連載時期だったので、本誌を購入していたわけです。
新連載の1コマ目に、ごりごりに訳のわからん暗号が載っています。『青ざめた熊は京においては静かなり。~~~~』14行もある暗号です。意味が全然わからない。そして、解かせる氣もあんまりない。何故なら『正解は38ページ後』と書いてあるから。モノ好きは挑んでみればいいし、そうでなければ普通に読み進めればいい。で、その時思うわけです、『私は暗号とか苦手だし面倒くさいから特に立ち止まって考えなかったけれど、ちゃんと考えて解けてる人ってーのもいるんだろうな。』
で解答編を見てみると、
コンピュータの力を借りて、ごりごりに難しい解法で暗号が解かれてるわけです。…………。
……いやいやいや。
これ、私がいくら考えても解けないやつじゃん。
たとえば推理小説だと、”犯人当て”というのが読者のためのお遊び……楽しみとして、存在します。
読者によって、”なんとなくこいつ怪しいと思う”くらいのレベルから、”動機はこれ、トリックはこれ。だからこの人だけが犯人足りえる”という手慣れた方まで、まあ好きに遊べるわけです。所詮犯人は登場人物の中に……まあ大体はいるはずなので、あてずっぽうでも何分の1かの確率で正解します。で、”なんとなく”程度の雑さで指名した犯人でも、当たっていればやっぱりどこかしら優越感があるわけです。正解した、やったあ嬉しい。
しかし暗号は、そんなの許してもらえない。
ただただ自力で挑んで、敗北するしかない。
だって私は暗号が解けないんだから。
そんなユーザーに厳しいコンテンツ、久しぶりに見たわ!!!!!
やったぜ新鮮な西尾維新だ!!!樂しいね!!!
確か、この前ジャンプを捲ったら、掲載順は最下位だった。
単行本作業で忙しかったのかもな?とも思いつつ、ただ、ジャンプ読者、大体は振り落とされただろうよ、って氣持ちもある。
ただ、ごりごりに難しい、歯応えのある暗号もありつつ、難易度の低いものもちょいちょい挟んでくれる。☆1…いや0だっけ?から、☆5まで、わざわざ明示して暗号を提示してくれている。メインストーリーの暗号はごりごりに難しかったり、あるいは作中の人物でないと無理めだったり(いや、”賢明な読者”に解けるラインは明確に設定されてはいるか…)もするけれど、頑張れば解けるというレベルのものも、確実にご用意いただけている。
何なら最初の暗号は、自分の名前でクロスワードを作る、いわば個々人にカスタムメイドされた問題である。自分の問題に対する答えは、インターネットに転がっていない。
自分で考えて、答えを出すしかない。
うまいことしやがる。
ちなみに私はさっき解答を作った。本名で作ったし、お粗末な出来なので載せることはしないけれど。
つまり、挑めよ解けよと。
このインターネットの時代に。令和の時代に。
自分で考えろ、自分の頭で考えろ、自分で答えを出せ、と。
なるほど、樂しいことしやがる。
ちなみに、暗号を解くプロセスは、いや、プロセスこそ、懇切丁寧に漫画で説明してくれている。単行本では更にオマケがある。
つまり、解けなかった分は、ちゃんと復習して、できるようになっておけよ、と。
ご丁寧なことに、復習問題までご用意してくれている。
つまるところ、『暗号学園のいろは』は、
西尾維新’s ブートキャンプである。
何でも答えならインターネットで手に入るこの令和の世に、やり方を、解き口こそを提供してくれるなんて、嬉しすぎて涙が出るぜ。
オビの折り返しには、コミックス2巻は5月2日発売予定とさ。
最近、コミックスはレンタル派だったが、仕方ない、喜び勇んで、まあ当日には北海道には到着しないわけなんですが(大体数日遅れる)、るんるん顔で、カフェにでも入って、鉛筆片手に解いてくっきゃねえですね。……途中でバトルものになったり、しませんよね?
つーわけで、3月25日のお日記でした。いえい。